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ベル?
夕食は部屋に運ばれてきた。
その後、ライドさんがやって来て、彼と一緒に部屋で食事することになった。
「不自由していることはない?」
「あ、はい、大丈夫です」
「用がある時はベルを鳴らせば、すぐに誰か来るから」
「……ベル?」
「……やっぱりグレイスは説明してなかったか」
そう言って、ライドさんは肩を竦めた。
「そこの、ベッドの所にあるのを鳴らせば、すぐに誰かが気付くから」
私は、彼の視線の先にある物を見た。綺麗な銀色のベルが置いてあった。
(用も無いのに、うっかり鳴らさないように気をつけなくちゃ)
キュアーにも、言い聞かせておこうと思った。
「キューちゃん、あのベルには触らないようにしてね」
「キュ?」
食事中だったキュアーは分からなかったようで、私はもう一度同じことを繰り返した。
「キュ」
今度はちゃんと理解したようで安心した。
「キュアーは頭がいいね」
ライドさんに褒められて、私は嬉しくなった。
それからは、キュアーの話ばかりしていた。
……ライドさんに呆れられなかったか心配だ。




