表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/130

見たことない?

 皆の所に戻ると、二人の客人の視線がキュアーに集まった。


「それが竜の子か……ずいぶん小さいのだな……」

 グレイスが、キュアーを見ながら呟いた。

(え! キューちゃん普通より小さいの!?)

 成長が遅いのかもしれない。何か、育て方が悪かったのだろうか。


「あの……普通はどのくらいの大きさなんですか?」

 気になったので、恐る恐る訊いてみた。


「普通は、私たちが乗ってきた竜くらいだ」

 グレイスが当然のことのように言ったけど、それは大人の竜のことではないのだろうか。


「それは、大人の竜のことでしょう? 彼女が訊いてるのは、子供の竜のことですよ」

 セイジさんが、私の言いたいことを言ってくれた。

 するとグレイスは言葉に詰まって、それから意外なことを言った。

「……子供の竜を見るのは初めてだ」


「え!?」

 皆が驚いて彼を見る。すると、ライドという名の、もう一人の男が言った。

「私たちは、竜の卵も、子供も、見たことがなかったんだ」


(ええっ!? 竜の専門家なんじゃないの!?)

 本当にこの人たちに預けていいのか、不安になってきた。


 なんとも言えない気まずい沈黙が、その場に流れたのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ