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竜使いになりたい?
明日、また帰れるか試すというので、私は殿下たちが迎えに来るまでルゥイの家で待っていることになった。
ルゥイと一緒に家に戻りながら、私は彼に竜使いにはどうやったらなれるのか、質問攻めにあっていた。
「じゃあ、竜に好かれると竜使いになれるかもしれないんだな!」
顔を輝かせてそう言うルゥイに、私は「それが第一条件」と言った。
「あとは、竜の気持ちが分かるのと、竜術を覚える頭があること」
「竜の気持ちか〜」
ルゥイはキュアーの気持ちを読みとろうとするように、じっと見つめ始めた。
「よく分かんねー」
ルゥイはすぐに気持ちを読みとるのを諦めて、ほかのことを質問してきた。
「竜に好かれてるかどうか、どうしたら分かるんだ?」
「セラージュ湖に行けば分かるよ」
「セラージュ湖?」
「竜がたくさんいる所。好かれていれば、竜たちが寄ってくるから」
「へえ〜俺もそこに行ってみたい!」
「……機会があったらね」
そう答えながら、明日成功して帰れたら、連れて行く日は来ないなと思った。
そう思うと、少し寂しい気持ちになった。