表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/130

何の用?

 セイジさんは、彼等は自分の知人だと言って、二人の男を連れて帰った。

 その姿を眺めていると、母が「家に戻りましょう」と言って、私と姉を押して家へと戻った。


「キューちゃん、連れてかれちゃうの?」

 姉が心配そうに言った。

「小さいうちは、家で育てていいはずだよ」

 私が言うと、姉も「そうだよね」と言って、少し元気が戻った。

 キュアーはもう、家族の一員になっている。誰も手放したがっていない。



 しばらくして、セイジさんたちが家にやって来た。

 やっぱり二人の男は、キュアーのことで王都から来たのだった。


「もう引き取りに来たんですか?」

 母が訊くと、セイジさんが首を振った。

「いや、まだ引き取るわけじゃない」

 その言葉にホッとした。

 しかし、それなら何の用だろう。


「まずは竜の子を確認したいのだが」

 グレイスと名乗った男が言った。なんだか怖い感じの人だ。

 私は「連れて来ます」と言って、逃げるようにその場を離れた。


 部屋に戻ると、キュアーが嬉しそうに「キュウ」と鳴いて飛んできた。

 私の胸元に着地して、甘えるように頭をこすり付けてくる。


「キューちゃん、私と離れるの、嫌だよね?」

「キュ」

 キュアーの身体を撫でながら、絶対手放さないぞと決意した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ