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きゅうわめ!朝食は美味しいね!

 神経衰弱で永久ちゃんに圧倒的勝利をした翌日……


「ふぁ……」


 俺は目を覚ました。

 ……やべっ、間違えて夜にちゃんと寝ちゃった……

 22時から深夜2時までは身長が伸びちゃうから寝たら駄目なのに……

 まあ、一日ぐらい大丈夫か……


 ……お腹すいたけど我慢しなきゃなぁ〜

 これが妹キャラの辛いところだよねぇ。

 ……まぁ、普通こんな努力はしてないだろうけどね。


 ピンポ~ン


 ん?誰か来たみたいだけど誰だろ?


 ガチャ


「あれ?お姉ちゃんどうしたの?」


 そこには永久ちゃんが居た。


「え〜とね、一緒に朝食食べに行かない?」

「朝食?うん!行く!」


 ……食べたもの吐くのって正直つらいし食べ物無駄にするからできればしたくないんだけどなぁ……


「じゃあ着替えてくるね!」

「うん。」


 数分後……


「お待たせお姉ちゃん!」

「じゃあ早速行こっか!」

「うん!」


 ということで今日の朝食は味噌汁に焼き鮭一切れにご飯一杯、あとたくあん3切れというThe朝食っぽいものであった。


「お姉ちゃん、ちょっとお花摘みに行ってくるね。」

「お花摘み?……あっ、うん、いってらっしゃい。」


 よ〜し、吐くぞ〜


 ということで洋式便器のまえに俺は立っている。

 吐くときって毎回覚悟がいるんだよな……

 ……よしっ、行くぞ!


 俺は手を口に入れる。


「おえっ。」


 えずいてしまうがここで止めてはいけない。

 もうちょっと奥まで……


「うっぷ、おろろろろ……」


 うぇ、吐瀉物って不味いんだよなぁ……


「ふう……」


 気分悪い……


 というか吐きグセつきそうでやだなぁ……


 寮なら朝食抜きにできるかな?って思ってたけどこの調子じゃ無理そうだな……


 そういえば身長を低くするためにわざと吐くゲロインは初なのでは?


 まぁ、いっか。


 う〜ん、吐いたらお腹空いてきたな……

 舌も不味い味で気持ち悪い……

 飲み物で誤魔化すか……


 あ、永久ちゃんのところに戻る前に口をすすぐか。

 持ってきた水を口に含んでっと。


 うっ、水含んだら水に混ざった口に残ってた吐瀉物の味と液体のちょっとした気持ち悪さで吐き気が……


「うっぷ、おろろろろ……」


 き゛も゛ち゛わ゛る゛い゛!!!


 ……けどすすがないわけにもいかないんだよなぁ……


 数分後……


「戻ってきたよお姉ちゃん……」

「うん。ってうわっ、ど、どうしたの?顔色悪いよ?」

「うん、ちょっとね……」

「ちょっとって……」

「大丈夫だから……」

「いや、でも……」

「大丈夫だから……」

「け、けど……」

「大丈夫だから……」

「あっ、ハイ……」


 吐くと毎回こうなるから俺朝食嫌いなんだよね……

 というか嫌いにしちゃったんだけど……


 朝食吐くようになってから3年ぐらいでもはや朝食見るだけで吐き気がするようになっちゃったんだよなぁ……


 うっ、思い出したら吐き気が……

 まぁ、吐くものがないから大丈夫だけど……


「もう部屋に戻るね……」

「う、うん!」


 ちょっと妹キャラが崩れちゃったかもなぁ……


 *  *  *


 偶然織香と同じトイレにいた人視点……


「おえっ。」


 ん?なんか隣から聞こえたような……


「うっぷ、おろろろろ……」


 !?こ、この声、そ、そしてこの独特な吐き気を催す酸っぱい匂い……


 これ隣の人吐いてる!?

 えっ、だ、大丈夫!?

 隣の人大丈夫なの!?


「ふう……」


 あっ、大丈夫そう、吐いて気分が良くなったのかな?


「うっぷ、おろろろろ……」


 あっ、駄目そう!?


 だ、大丈夫か隣の人!?


「うぐっ、おえぇぇぇ……」


 うっ、なんかこの匂いで私まで……

 だ、駄目っ!

 が、我慢しないと……


「おろろろろ……」


 で、でも……


「げほっ、ゴホッ、うぇぇぇぇ……」


 もう、むり……


「「おろろろろ……」」


 *  *  *


「……」


 部屋に戻ってきた俺は気分の悪さからベットで倒れていた。


 ……気持ち悪いけど学校にはいかないとなぁ……


 ……とりあえず吐き気止めの胃薬飲むか……


 ……よし!気分も良くなってきた気がする!

 まぁ、そんなすぐに効果が出るわけないからプラシーボ効果だろうけど……


 まぁ、気分は良くなったしいいや。


 よ〜し、元気も出てきたし学校行くぞ〜


 時間も丁度いいぐらいだし永久ちゃんの部屋に行くぞ!


 ピンポーン


 ガチャ


「学校行こ!」

「え?あっ、うん。」


 ……なんか言いたそうな顔だな……


「体調……大丈夫なの?」

「え?なんのこと?」

「いや、だから体調は「え?なんのこと?」

「だからたいちょ「え?なんのこと?」

「あっ……ナンデモナイデス。」

「そっか!」


 因みに最後のなんのこと?では死んだ目をしている。

 だいぶ妹キャラが崩れたような気もするが織香ちゃんはかわいいのですぐに持ち直すだろう。


「じゃあバス乗るよ!」

「あっ、ハイ。」


 ……やっぱりしばらく時間がかかるかもしれない。


 しばらくした後学校にて……


「では……音湖さん、この問題の答えは?」

「え〜と……」


 あぁ、これはゲームでたまにあるクイズか。


 なお、今回の問題は時計の針が止まって見える現象の名称を答えよという問題だ。

 うん、冷静に考えて誰も知らないと思う。

 というか授業初日にそんな問題出すなよ……


「すいません、わからないです。」

「そうですか、では天青さんは分かりますか?」


 うわっ、当ててきやがった。


「クロノスタシス現象です。」

「素晴らしい!よくわかりましたね。」


 まぁ、ゲームで解いたことある問題だったしな。


「織香ちゃん、よく知ってたねこんな現象。」

「えへへ……、ずっと時計見てたらなんか針が止まって見えたからそれが気になって前に調べたことがあるんだよね。」

「へぇ〜」


 まぁ、嘘だが。


 とはいえこんな現象を知ってる理由としてはしっくりくる理由だろう。


 ……因みに当ててきたあの先生はヒロインである千星先生である。

 そして千星先生のルートに入るには最初のクイズで正解する必要がある。

 つまり千星先生はもう攻略不可能である。


 まぁ、主人公は織香ちゃんルートの予定(強制)だから問題ないよね!


 あれ?主人公と付き合うのって俺の目的にあったっけ?

 ただ主人公とヒロインとして接するだけだったような……


 ん〜……まぁ、いっか。

吐く描写って書く方も気持ち悪くなるんですね……

朝食は美味しいですが吐瀉物は不味いです。

当たり前だよなぁ……

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― 新着の感想 ―
[一言] 妹キャラを維持するのも大変だなぁ
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