じゅうななわめ!協力……したいなぁ……
ちょっと遅れました。
バスから降りた後、俺達は修練場の受付に居た。
まるで病気の受付のような内装をしていて清潔感がある。
ん?あの受付の人見覚えあるな.....
あっ!?
よく見たら晶久さんじゃん!
晶久さん、フルネームは晶久 楓で、俺の護衛の一人だ。
緑色の髪の毛にアホ毛があるのが特徴的で、こう言ってしまうとあれだがなんだかあほっぽい外見をしている。
ただこう見えて護衛の中では一番実力を持っているのが彼女だ。
あっ、晶久さんが俺達に気付いた。
!?
な、なんで泣いてるの!?
ん?なんか小声で喋ってる。
「織夏ちゃんにも……ようやく友達が……」
泣くほど嬉しいの!?
けど、そんなレベルまで慕われてることが分かってこっちも嬉しくなってきた。
というか独り言のときは織夏ちゃんなんだ。
……私といるときもそれでいいのに……
ん?いや、俺だったわ。
つい思考まで私口調になっちゃった。
慣れって怖いな……
「ね、ねぇ、あのひとなんか泣いてない?」
「あ、あぁ、そうだな……、あの人で受付するのは避けるか……」
ドンマイ晶久さん!
けど受付って晶久さん以外居ないから結局受付するのは晶久さんだから安心してね!
「姉御、受付は晶久さん……あの人しかいないよ?」
「まじかよ……」
「というかあの人の名前知ってるんだね織夏ちゃん。」
「えっと、前に受付してもらったときに聞いたの!」
「そっか。」
本当は護衛だから知ってたのだが、まぁ本当のことを言う必要はないだろう。
「はぁ、とりあえずさっさと受付しちまうぞ。」
「うん。」
「わかった!」
どうやら姉御が率先して受付をしてくれるらしい。
俺が受付をすると晶久さんとなんか妙な雰囲気になる気がするため正直ありがたい。
「修練場を使いたいんだが。」
「はい、ではこちらにお名前を記入ください。」
「わかった。」
修練場は68部屋あり、一室最大4人まで使えるらしい。
68部屋とキリが悪いのは最大24人までで使用できる特別修練場が3つありそれぞれ4室分のスペースを使っているからだ。
「部屋の番号は72番です。」
「わかりました。」
「じゃあ早速行くぞ。」
「うん!」
.....72番?
特別修練場を合わせても71部屋しかないはずじゃ.....?
な、なんか嫌な予感がしてきたぞ。
「72番.....この突き当りの部屋だね。」
「なんでわざわざ一番奥の部屋なんだ?1つ1つの部屋がまぁまぁでかいからこの部屋まで結構遠かったんだが。」
「ん〜……まぁあんまり気にしなくてもいいんじゃない?」
「まぁ、そうだな。さっさと入るか。」
姉御がそう言って部屋を開ける。
するとそこに広がるのは明らかに最大4人で使う部屋にしては大きい部屋であった。
無駄にでかいテレビ、わざわざいらない気がするシャンデリア、どう見ても質が異常に良いソファー。
.....すぅ.....、これはお母さま案件ですわぁ.....
「…なんか明らかにでかくねえかこの部屋?」
「え?全部こんなもんじゃないの?」
「…昨日修練場に来たときはこんなに豪華じゃなかった気がするんだが。」
「そうなの?」
何でわざわざこんな豪華な部屋用意してんの!?
こんな豪華な部屋通したら私が特別な家柄だってまるわかりじゃん!!
というかわざわざ増築しないとこんな部屋あるはずないよね!?
わざわざ増築したんかお母さま!!!
「確か織香も前に来たんだよな、その時はどうだったんだ?」
うぇっ、あの場で適当についた嘘だったんだけど…
あ~.....
「別に前もこんな感じだったと思うよ?」
「本当か?」
「うん!」
「.....まぁ、部屋が大きい分には困らないしそれで納得するか。」
うわぁ、明らかに納得いってない反応じゃん.....
まぁ最悪永久にさえ家柄がばれなければいいんだしいいか。
さっさと気分を切り替えよう。
「ねぇ、この部屋で」
「じゃあぼ……私も。」
「んじゃ、パーティー戦だな。」
パーティー戦はメンバーの中で一番高いレベルの人+20レベルまでが設定できるらしい。
「レベルは……20でいいか?」
「いいよ!」
「うん。」
「おし、じゃあ設定も終わりだ。VR空間に入るぞ。」
「うん!」
「わかった。」
因みに俺の語尾には大抵!がついていたりする。
まぁ、そんなことよりもレベル20ねぇ……
正直強くないから一人で俺tueeeもできるけど正直キャラに全く似合わないからやらないでおこう。
ちゃんとある程度戦えてるな〜ぐらいにしよう。
「「「コネクション!」」」
ということでVR空間についた。
武器選択場だ。
まぁ素手だがな。
さっさと戦闘場にいくわ。
「おっ、来たか。」
「姉御!」
姉御の武器は……原作通り釘バットか。
明らかにこれネタ武器だよな。
これを持った姉御はどう見てもレディースである。
「あ?武器はどうした?」
「これだよ!」
と言って握りこぶしを見せる。
「これって、何もねぇじゃねえか。」
「だから素手だよ!」
「素手?素手なんて選択できたんだな。」
「うん!」
「けど素手ってリーチが悪いんじゃねえか?」
「う〜ん……大丈夫!格闘技も習ってるから!」
「あぁ、なら下手に武器なんか使わないほうがいいかもな。」
リーチ的に考えると槍が最強なんだよなぁ。
ただちょっとかっこ悪いけど。
「あれ?ぼ、私が最後?」
「そうだよ!」
「おめえの武器は短剣の二刀流か。」
「うん、そういう姉伍は……釘バット?う〜ん……似合ってるね!」
「それ微妙に貶してねえか?」
まぁ、似合ってるのは間違いないがな。
普通にカッコいいとおもう。
「織夏ちゃんは……ん?無手?」
「そうだよ!」
「へぇ〜。」
無手は神が作り給うた肉体が持つ原初の武器だ!
それが弱いはずない!
……いきなり俺は何考えてるんだ?
俺自然崇拝だし。
「おっ、敵が来てみてぇだ。」
「じゃあ早速。」
「戦闘開始だね!」
戦闘描写は苦手なんだよぉ……