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玉置レナ (1)

「で、何でお前らも来る必要が有るんだ?」

 リーダー格らしい「水城(みずき)」の着装者はそう言った。

 声からして、二〇代後半〜三〇代前半の女の人。

「この『島』に入って来た奴は、あたしに似た力を持ってるんでしょ。だったら、あたしが居れば大体の位置が判る」

 まず、あたしはそう言った。

「ウチの『自警団』の幹部の更に師匠が持ってた呪具が『靖国神社』に強奪されたんだ。『九段』が無茶苦茶な事になる可能性が有るなら……それをブッ壊されるのを防ぐ必要が有る」

 次は……もう1人の「水城(みずき)」の着装者。

「え〜っと、ボクも似たような理由。戦前に日本軍が、ボクの先祖から奪ったモノが『九段』に有る」

 最後は台湾から来た女の子。

「ちょっと待て、何を奪われたんだ?」

 瀾はファイアーペイントの「水城(みずき)」の方にそう聞いた。

「摩利支天の呪力が込められた鏡だって聞いてる」

 瀾とリーダー格らしい「水城(みずき)」の女の人は顔を見合せた。

「死霊使いが……死霊を浄化する太陽の呪力を持つ呪物を他のヤツから奪った訳か……」

「そこに、この『護国軍鬼』と同じ仕組みで動くモノがやって来た……と……」

「ウチの幹部の師匠だけじゃない。『本土』『Neo Tokyo』問わず……あっちこっちの『魔法使い』や『呪術師』から……」

「まさか、全部、『死霊』か『太陽』のどっちかに関わりが有るものか?」

「え……と……何で判った? 私達が把握してる限りじゃ……」

「多分……『靖国神社』は、まだ、動かせてはいないだろうが……『九段』には……『国防戦機・特号機』の予備機か予備パーツが有る。『国防戦機・特号機』の狙いは、予備機または予備パーツの回収だ」

「えっ?」

「『本当の関東』の犯罪組織が、『国防戦機・特号機』の再起動に成功した時に……『靖国神社』の関係者が『国防戦機・特号機』の動力源が何か気付いたんだろう……」

「おい……どう云う事だ?」

「この『鎧』と『国防戦機・特号機』の動力源は同じモノだ……。『太陽』の力で『死霊』を浄化した際に発生する膨大な霊力……それが、この『鎧』の力の源だ……」

「な……なぁ……聞いていいか? その『鎧』は、そもそも何だ?」

「神だ……。あ……冗談でも喩えでも無いぞ」

「へっ?」

「通常の『魔法』や『超能力』を超えた『神の力』としか呼べない存在(モノ)に普通の人間が対抗する為に生み出された……神に似て非なる紛物(まがいもの)の神だ……。だから、これの名は『護国軍()』……。鬼と云う漢字には『死者の霊』と『日本で言うオニ』の2つの意味が有る。これは……死者の霊を(くら)って動く……オニ……神に似て非なる……神に敵対する紛物(まがいもの)の神だ……」

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