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眼鏡っ娘 (4)

「えっと……マズいかな、これ?」

 あたし達の側には「入谷七福神」の女の子が腹を押えてうずくまっていた。

 その女の子は……大型ハンマーで勇気さんを殴ろうとしたんだけど……直前にあたしが気付いたお蔭で、カウンターで、お腹に一発パンチを喰らってしまった。

 ただし、問題が若干……。

「さ……流石に『自警団』のリーダーが、他の『自警団』のメンバーとは言え……大して防御力が無さそうな服しか着てない女の子をパワードスーツ着た状態で殴るって言うのは……」

「でも……俺、悪くないよな?」

「えっと……」

「先に殴ってきたのは、こいつだよな?」

「はいっ‼」

「問題が有ったとしても、お前が下手に声をかけたせいだよな?」

「はいっ‼」

「よし……じゃあ、問題なし、と」

「でも……今の光景がネット中継されてたかも……」

「ああっ?」

 この手の「自警団」同士の「決闘」は、双方の「自警団」の宣伝も兼ねてるので、大概はネット中継されている。

 もし、この「画」としては色々と問題が有る様子が全世界に中継されてたなら……。

「大丈夫です。もう、この様子を『中継』してた連中からはカメラを取り上げてますんで」

 勇気さんと一緒にやって来たウチのメンバーの1人の村山さんがそう言った。

「あ……でも……ウチが設置した街頭監視カメラが……」

 勇気さんは舌打ちをした。

「今の様子が映ってないかチェックしろ」

「そ……それが……カメラが壊れてます……次々と」

「『次々と』?『次々と』って何だ?」

 同じくウチのメンバーの1人である牧田さんがタブレットPCを持って来る。

「赤で表示されてる場所の街頭監視カメラが、突然、故障したんです……ついさっきから……」

「おい……これ……何かおかしいぞ……。どうなってんだ?」

「『寛永寺僧伽』か『入谷七福神』の誰かの仕業でしょうか?」

「多分、違う……。手の空いてるヤツを……俺ん()の近くに張り込ませろ」

「えっ?」

「犯人が誰か推測が付いた……。もし、外れてたとしても……俺ん()の近所のヤツが犯人って事だけは確かだ」

 タブレットPCに表示されている「壊れた街頭監視カメラ」を現わす赤い点が有るのは……どう見ても、ここから勇気さんの自宅までの道筋だ。

 ……まさか……レナさん……何やってるんですか?

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