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只の乙女、すなわちパンピー① Ⅶの鍵
生まれたときから私はただの一般人で、目だったことはせず。控えめに生きている。
クラスメイトはハバキツユキという典型的な成金お嬢様。
私は長いものには巻かれるタイプなので、彼女に声をかけられた時はすぐに下の立場という事をアピールし受け入れた。
友達は取り巻き仲間の絡江秋羽<らくえあきは>という天然でいわゆる馬鹿なタイプ。
―――私は三度、乙女という名を継承している。
あるときは異界へ、あるときは格ゲーマニアの兄がいた。
そんな記憶がうっすらあり、今度の私はただの凛林乙女<りんばやしおとめ>になった。