表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

弟が彼女を連れてきた① Ⅳの鍵マイネージョン

(もしも、空想が現実になったら―――)



一川いちかわ夏菜衣かなえの両親は海外に単身赴任中。

そのため彼女は弟の灰十はいとと共に、叔父の家に居候している。


「灰十、どこにいってるのかな…」


この進んだ時代、家で学ぶ生徒も多い。

夏菜衣や弟は、学園が家から遠いため、単位を得るために必要な問題は、一定水準の国民備え付けの電子パネルに届く。


学園からの課題を終わらせて、外出している。


夏菜衣は課題を済ませたが、自分の足で通っていない学園に、知り合いや友人はいない。


「…遠くてもいいから、通うほうにすればよかったかも」


夏菜衣は暇でしかたがない。


「つけて」

音声認識のテレビをつけると、報道専門のチャンネルであった。

叔父は常に書斎にこもっていて、滅多にテレビを見ない。


だからこれを観ていたのは灰十。

でも勉強よりゲーム、ってタイプのあの子がニュースなんてめずらしい。


そう思って夏菜衣はどんな事件があるか、確認してみる。

しかし、事件ではなく大統領の記者会見の生中継。


〈えー、我々は…国民のため――〉

「嘘ばっかり」

大統領は自分の利益ばかりで、国民のことを何も考えてない。

(政治家も同じ、あいつらは信用しない)


「消して」

不快感を覚えた夏菜衣はテレビを消した。


「ただいま」

「おかえ…」

若い年上の女性をを連れて帰ってきた灰十。

「彼女…?」

ニヤニヤ、と夏菜衣は冷やかし半分に灰十をいじる。


「ちっげーよ!姉貴は外いってろ」

「はいはい、邪魔はしませんよー」


夏菜衣は外に出たはいいが、なにをすればいいかわからず茫然と玄関前に立ち尽くすのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ