阿蘭陀から来た悪魔
昔むかし、徳川の御治世も久しくなった九代目の将軍様、家重様の時代のお話。江戸から遠からずも近からず、上方から遠からずも近からず、そんなとある藩がありました。この藩を預かりました殿様は別段厳しい年貢を課すこともなく、百姓たちからもそれなりに好かれておりました。気候も安定していて、もう何年も凶作に襲われたことがありません。御子もたくさんいらっしゃり、殿様は思い悩むことのない穏やかな日々を送っていました。
しかしそうして幾年も経つうち、殿様は己の老いを感じるようになってきました。とうに四十路を迎え、そろそろ隠居してもおかしくない年齢です。そうではあるのですが、どうにも生意気な息子に当主の座を譲るのは気が進みませんでした。それに殿様も世俗に生きる人です。長生きをしたいという願いは人並み以上に持っている。長寿をもたらすという物を色々と手に入れては試してみるのですが、これといった効果が感じられるものはありません。もちろんすぐに分からないだけであって寿命は延びているのかもしれませんが、それでは安心できないに決まっています。
そんな時に殿様は、ある不老長寿の秘薬の噂を耳にしました。『木乃伊』なるそれは、なんでも南蛮から伝わった極めて珍しい薬だそうなのです。南蛮との交易が制限されてしまっている今、その価値は本来以上に高まっていると考えていいでしょう。
都合の良いことに趣味というべきものを碁打ちしか知らなかった殿様でしたから、金銭に不足はありません。さっそく殿様は城下の大商人に命じて、方々木乃伊を探させました。しかし、やはりそのような霊薬を欲しがる者が少ない道理もなく、なかなか手に入りません。次第に苛立ちを募らせる殿様に、商人は焦りました。残虐だという評判は聞かない殿様ですが、かといって慈悲深いとも聞きません。ようやく商売が軌道に乗ってきたというのに、こんなつまらないことで殿様の怒りを買ったらたまりません。いよいよ焦燥極まった商人はわざわざ長崎まで出向いて、南蛮人の船乗りに直接話を持ちかけました。すると驚いたことに、木乃伊を船に乗せているというのです。商人は何故売らないのかと尋ねましたが、拙い通訳を通した会話ですからどうも要旨を得ません。それでも国から運んできたはいいけれど、売っていいものかどうか迷っているというようなことだけは分かりましたので、商人はどんなものでもいいからとにかくそれが木乃伊であるなら売ってほしいと頼み込みました。初めのうちはまだ迷う素振りを見せていた南蛮人でしたが、商人が破格の買値を提示すると急に態度が変わってすんなり売ってくれました。念のため騙されていないか確かめるため、木乃伊の入った棺のような箱を開けてみましたが、中には話に聞いていた通りの木乃伊が入っています。なぜ売り渋っていたのかいよいよ気になりましたが、そんなことよりも今は殿様です。商人はちゃっかり南蛮の珍品を山ほど買って、城下に戻ってきました。
商人から木乃伊を受け取った殿様は、それはもう有頂天といった有様です。近頃は髪も少なくなってきて髷を結うのも一苦労。もう少し時間がかかったら、役立たずの商人を斬首にしようかとすら思っていたところでした。
殿様は商人が持ってきた大きな木箱を、胸を高鳴らせながら開けて仰天しました。実は殿様、木乃伊という物の外見を全く知らなかったのです。薬というのだから何か粉のようなものに違いないと思っていたのですが、箱の中身はまるで違っていました。そこにはからからに干からびた人間のようなものが入っていたのです。ようなもの、というのも憚られるくらいにそれは人間そのものでした。皺くちゃになった顔にはぽっかりと開いた二つの眼窩があり、木切れのようではありますがきちんと二本の手足もついています。実際のところ木乃伊は人間の干物であるわけですが、さすがにそんなことは思ってもみない殿様は、人間の形の薬木なのだろうと結論付けました。するとやはり磨り潰して舐めるのでしょうが、人間の姿をしたものですからやはり気味が悪い。
とりあえず明日蘭医でも呼びつけて磨らせようと思って、その日は眠りにつくことにしました。床に入ろうとして殿様は無性に不安になりました。いくらなんでも城に盗賊が入るということはないでしょうが、城内の者や息子やらが木乃伊を使ってしまうかもしれません。これを失ってしまったらもういつ手に入るかわからない大変な貴重品なわけですから、そんなことを許すわけにはいきません。思い余った殿様は木乃伊の箱を枕元に置いて眠ることにしました。いくらなんでもこれでは誰も近寄れないでしょう。人間の形をしたものを磨るのは気味悪くても、枕元に置くのは大丈夫なのです。そこは殿様も武士であるといったところでしょうか。
こうして安心して眠りについた殿様でしたが、夜中になにやら物音がするのに気付きます。すわ誰かが木乃伊を盗もうとしているのか、と飛び起きましたが、賊の姿はどこにもありません。夢を見たのだろうかと首を傾げる殿様の目の前で、木乃伊の木箱ががたがたと揺れます。それはまるで中に入っている木乃伊が箱から出たがって暴れているように見えました。恐怖もありましたが、結局好奇心が勝って殿様はえいやとばかりに箱を開け放ちました。すぐに刀を片手に箱から木乃伊が出てくるのを待ち構えていましたが、一向にそんな様子は見えません。
しびれを切らして自ら箱の中を覗いた殿様は、腰を抜かしそうになりました。木乃伊が動いたわけではありません。むしろそちらの方が幾分も恐ろしくなかったでしょう。覗いた箱の中で、木乃伊の空っぽの目が真っ赤に光り輝いていたのです。行燈のぼうっとした光など比べ物にならない眩さでありながら、吸い込まれるような底なしの暗闇も同居しています。その禍々しい赤黒い光に殿様が言葉を失って立ち尽くしていると、光は殿様を見つけたようにぎょろりと動きました。そして今度は地の底から響いてくるような不吉な声が聞こえてきたのです。
「――Ik ben de duivel.」
「な、なんじゃと? 何と申しておる?」
殿様はもう、目の前の木乃伊が話していると信じて疑いませんでした。木乃伊は箱の中で横たわったまま、不吉な声で何かを言い続けます。
「Ik zal verlenen uw wensen. Zeg uw wensen!」
「ええい、おぬし何を申しておる! さっぱりわからぬぞ」
「…………」
「黙ってしもうた……」
なおも木乃伊の眼窩には赤黒い光が禍々しく蟠っていますが、それも心なしか戸惑いに揺れているように見えます。そこで殿様はふと思い当りました。この木乃伊は南蛮から来た品物です。それならば木乃伊がしゃべっているのは、ひょっとすると南蛮の言葉なのではないでしょうか。商人でも学者でもない殿様はもちろん南蛮の言葉など知るはずもありません。木乃伊を手に入れてきた商人か、城下の蘭学者でも呼べば木乃伊が何を言っているのかわかるかもしれませんが、生憎の真夜中。こんな時間に城の者を叩き起こすのは流石に憚られます。
「むぅ、しかしこのままでは寝るに寝られぬぞ」
困り果てた殿様が思わず呟くと、木乃伊の目が妖しく瞬きました。ぎょっとした殿様はまた刀に手を掛けましたが、木乃伊はやはり動かず重々しい声で南蛮の言葉を紡ぐばかりです。
「Zeg uw wensen.」
「南蛮の言葉はわからぬと言っておろう」
殿様は言葉がわからない、ということを身振り手振りで伝えようとします。それが通じたのか、木乃伊は再び黙り込みました。
「南蛮の言葉がわかる者を呼べればよいのだが……」
やはりそこに戻ってきてしまいます。このまま木乃伊が黙っていてくれればそれでいいのですが、そんな保証はどこにもありません。そもそもしゃべることができるのなら動くことができても何ら不思議ではない。眠ってしまって起きたら木乃伊に逃げられていたのでは、悔やんでも悔やみきれないでしょう。頭を抱えてため息を吐く殿様の様子に何かを理解したのでしょうか、木乃伊が今までよりもゆっくりと声を発します。
「Heeft u een tolk nodig?」
木乃伊の言葉の響きから、なんとなく「言葉のわかる者が必要なのか」と問うているように思われましたので、殿様は首肯しました。この木乃伊、なかなかに理解の早い奴のようです。
「Oké.」
突然「桶」と言ったかと思うと、木乃伊の両目が眩むばかりに光り輝きました。障子に殿様の影がくっきりと浮かび上がって幽霊のように揺れ動いて見えるほどの、強い光です。とても目を開けてなどいられず、殿様が両手で目を覆った次の瞬間、素っ頓狂な声が耳朶を打ちました。
「なな、何事っ⁉」
眩い光の消えた部屋の中、畳に敷かれた殿様の御布団の上に見たこともない男が座り込んでいます。殿様は間髪入れずに男の首筋に刀を突きつけました。男はひっと息を呑むと、ぶるぶると震えています。町人風の身なりで、なぜか片手に筆を持っていますが、このような時間にこのような場所にいるのですから、刺客に違いありません。
「おぬし、甲賀者か? 伊賀者か?」
殿様が冷やかに問いかけると、男はきょとんとしてから必死になって首を振りました。
「それがしは忍びではござりませぬ! 城下に住んでおります、しがない蘭学者にございます!」
そのような戯言を信じるほど殿様は愚かではありませんが、ちょうど商人か蘭学者を呼びたいと思っていたところでしたから、少し引っかかりました。そう言えばこの男は木乃伊の目が輝いた後に現れたのです。ひょっとすると木乃伊が南蛮の仙術のようなもので呼び寄せたということもあり得ると、殿様は思ったのです。と言っても、警戒は怠りません。首筋に刀を当てながら男に着物を脱がせました。どうやら本当に何も武器らしきものは持っていません。念のためふんどしも外させましたが、針の一本も持っていませんでした。
「するとおぬしは本当に蘭学者なのか?」
「左様でございます。長屋で書き物をしておりましたところ、気が付いたらここにおりました次第でございます」
「ならばこやつの言うことがわかるであろう?」
殿様がそう言うのを待っていたかのように、木乃伊の声が響きます。
「Ik ben de duivel.」
蘭学者は一瞬驚いた様子でしたが、すぐに興味深そうに顎をさすって木乃伊を覗き込みます。
「ううむ、これがしゃべるはずがないから、中に何か南蛮のからくりでも入っているのだろうか……」
「おい、なにをぶつぶつ言っておる。まさか言葉がわかるぬと言うのではないだろうな」
えらく不機嫌な声の殿様に蘭学者は弾かれたように木乃伊から離れて、背筋を伸ばします。
「こ、これは失礼仕りました。南蛮の言葉で『それがしはでびるにござりまする』と申しております」
「『でびる』とは何か?」
殿様に問われて、蘭学者はしばし閉口します。南蛮の書物で読んだ覚えはあるのですが、それが何だったのかどうにも引っかかって出てきません。しかし興味津々な殿様の様子では、とても知らないということもできないのです。
「ええと……、長屋に置いてあります書物があればわかるのでございますが――」
正直に言うと殿様は不審そうに蘭学者を睨みました。出鱈目を言ってこの場から逃げ出そうとしているのではないかと疑ったのです。疑われても思い出せないものは思い出せないのだから仕方がない。蘭学者もすっかり困り果てます。そこで殿様が思いついたように手を打ちました。
「そうじゃ、おぬしをここに呼びつけたようにおぬしの入用な書物をこの木乃伊に持ってこさせればよい」
殿様はすっかり木乃伊の仙術を信じていますから大真面目ですが、蘭学者は呆れかえります。物の怪や仙人のようなものの存在を一切否定しているこの学者にとってすれば、とんだ馬鹿話というわけです。しかしまさか殿様に向かってそんなことを言うわけにはいかず、曖昧に微笑むと殿様もしきりに頷き木乃伊に向かってしまいます。そして大げさな身振り手振りを交えて、それに話しかけました。
「おい、木乃伊――いやでびるよ。この者の言うておる書物もここに持って参れ」
「Oké.」
「承知いたしましたと申しておりま――うわあぁ、目が、目がぁっ!」
「なにやら強い光を発するので、気を付けい」
「もう少し早く言っていただけませぬか……」
そうこうしているうちに、突然どすんと大きな音がして床がみしりと揺れます。見てみれば書物一冊ではなく、どうやら本棚ごと運ばれてきたようです。南蛮の品らしき立派な書物がぎっしりと詰められた本棚がどっしりと殿様の御布団の上に鎮座していました。学者がどの書物のことを言っているのか、木乃伊にもわからなかったのだろうと殿様は考えます。
「なぜ一瞬で私の本棚がここに⁉ 興味深い……。一体どんなからくりを使えばこんなことができるのだろうか」
「早う『でびる』のことを調べぬか」
殿様に叱られて、蘭学者は渋々目当ての書物をめくり始めます。すぐに『でびる』の記述を見つけたようでしたが、なにやら学者は顔をしかめます。
「……どうやら南蛮の物の怪のようでございます」
「ほほう、こやつは物の怪であるのか。ずいぶんと役に立つ物の怪のようじゃ、気に入ったぞ」
「失礼ながら、物の怪などというものは存在いたしません。幽霊の正体見たり枯れ尾花と言いますように、実際には――」
「御託はよいのだ、御託は。それでこやつはどういった物の怪なのだ? 遠くから物を運んでくる物の怪か?」
学者はもう諦めて書物の記述を追います。しかしどうやらでびるは個々によってその成すところが違っているようなのです。おそらくでびるという言葉は日本で言う物の怪と言う言葉そのものの働きをしていて、それぞれのでびるが日本の一つ一つの物の怪に対応しているのだろう、と学者は推察します。と、その時また木乃伊が声を発しました。
「Ik zal verlenen uw wensen. Echter,slechts drie.」
随分と長い言葉で、学者もその意味を取るのに時間がかかります。ようやく理解し終えて、学者は馬鹿馬鹿しいと肩を竦めました。
「それがしは三つだけ願いを叶え申し上げます、と申しております」
「なんと! ではおぬしを呼びつけるのと書物を持ってくるので、儂は二つ願いを使ってしまったということか?」
こちらからの問いに答えられるかという実験もかねて、学者は拙い南蛮語で殿様の問いを木乃伊に伝えます。
「Dat klopt.」
すると木乃伊はその通りであると答えました。どうやら受け答えも出来るようです――ではなく、三つだけという制約の中で殿様はずいぶんつまらないことに二つも願いを使ってしまったようです。書物がなければわからないと言ってしまったのは自分ですから、願いを無駄遣いさせたと怒られても仕方がありません。学者は恐る恐るそのことを殿様に伝えました。しかし殿様は学者の心配とは裏腹に、青筋を立てることもなく鷹揚に頷きます。
「そもそも不老不死さえ叶えば他に不自由などない。一つ願いが残っていれば十分だ」
殿様の寛容さに学者は少しばかり心を打たれます。真剣に物の怪を信じている点と無常の世に逆らおうとする点は感心できませんが、存外に無欲なお人のようです。もっとも、不老不死を望むのはそもそも強欲なのかもしれませんが。
「それではこのでびるに不老不死を願っていらっしゃると伝えれば良うございますか?」
「うむ、頼む」
もちろん学者はそんなことを願ったところで叶うはずがないと思っています。いくら摩訶不思議なことができる南蛮のからくりといえど、簡単に人を不老不死にできてしまうのなら南蛮人は皆老いることも死ぬこともないでしょうから。
ときに、遅ればせながらこの木乃伊のことをお話ししておきましょう。自らそう名乗ったように、これはデビル――即ち悪魔でした。木乃伊を依代にした悪魔だったのですが、何かの間違いで日本に向かう交易船に品物として積み込まれてしまった。その船の中で誰かに箱を開けさせようとしきりに喋るのものですから、乗組員も商人も気味悪がってしまったのです。船乗りがこれを売り渋ったのは、そのような気味悪い品物を売りつけていいものかという良心でした。その良心も残念ながら大金の前では無力でしたが。
この悪魔、当たり前ですが無償で願いを三つ叶えてくれるような親切な存在ではありません。本来は人間の願いを意図的に曲解して、なんとかその魂を刈り取ったり肉体を奪ったりする悪辣なものなのです。殿様の言葉がよく分からなかったものですから、随分と素直に願いを叶えてしまいましたが、願いは最後の一つです。これで魂も肉体も得られなければ、悪魔としてはとんだただ働きになってしまいます。幸運にも――殿様にとっては不運極まりないことでしたが――殿様の三つ目の願いは曲解するまでもなく、悪魔の欲するものを得られるものでした。
学者が間違いだらけの南蛮語で願いを伝えた瞬間、殿様は木乃伊の干からびた唇がにたりと吊り上がったような気がしました。それを確かめる暇もなく、赤黒い閃光が部屋を満たします。しかし目も眩むばかりの光に満たされている部屋の中で、なぜだか殿様の視界は暗転しました。深い、暗闇です。何も見えず、何も聞こえず、何にも触れられません。その闇の中で、生臭い吐息がそっと耳を撫でました。
「Ik beroofd je lichaam!!(お前の身体はもらったぞ!)」
歓喜に満ち溢れた木乃伊の声が朗々と響き渡ったのが聞こえると同時に、殿様の思考は黒く塗りつぶされていきました。老いることも朽ちることもない身体を得たような気もしましたが、深く考える時間はありませんでした。
ありふれた後日談です。
南蛮の言葉を早口で叫びながら飛び跳ね始めた殿様を怖れて、蘭学者は這う這うの体で城から逃げ出しました。奇怪な言葉を発し、数々の奇行を重ねるようになってしまった殿様に城の者たちは手を焼きます。高名な医師にも診せますが、一向に理由がわからない。そんなある日、殿様は部屋に置いてあった大きな本棚の角に額をぶつけて、あっけなく亡くなってしまいます。どうしてそんな本棚がそこにあったのか、誰も知りませんでしたが、少なからずその本棚に感謝したようです。
殿様が亡くなって、彼が大切にしていた木乃伊が残りました。不老不死の霊薬ということで初めは誰もが欲しがりましたが、夜な夜なその木乃伊が亡くなったはずの殿様の声で喋るという噂が立ってからは、気味悪がって皆近寄ることさえ嫌がるようになりました。仕方がないので城下の商人に押し付けましたが、誰も買い手がつかない。どのような紆余曲折を経たのかはわかりませんが、結局木乃伊は例の蘭学者の元までたどり着きました。
あの夜は恐怖のあまりに逃げ出してしまいましたが、かの学者はこの木乃伊に並々ならぬ興味を持っています。再び巡り合えた幸運に感謝しながら、どんなからくりが仕込まれているのかと木乃伊を分解しました。殿様の声でわめいていましたが、知ったことではありません。しかし不思議なことに、木乃伊の身体にはぜんまいひとつ仕込まれてはいませんでした。さすがに不気味に思った蘭学者は、ばらばらにした木乃伊を近所の野良犬に食わせてしまったということです。
その犬は千年生きたとか、万年生きたとか、そんな噂もありますが、本当のところはわかりません。
めでたし、めでたし。