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1 - 2/序と破の合間



 恋愛というもの。

 それはとても難しい質問で、一体どこからどこまでが「好き」なのか、明確なラインが解らない。それは「他人」として好きになるのか、それとももっと別の感情が入り交ざっているのか……当人ですら解らないときもある。

 恋愛っていうのは、多分それを知るためにあるんだと、私は思う。解ったような、生意気な口で言うとね。

 自分がそのひとのことをどこまで好きで、どんなところが嫌いで、どこまで許せて、どこまで許せなくて―――

 そういった、自分のなかの『価値観という物差し』で計っていくんだ。他人のことを。好きなひとを。

 人間だもの、得意なことがあれば苦手なこともあるし、すべてが完璧な人間が居たら逆に気持ち悪い。だって、苦手なものがない人間なんて居たら「恐怖」のひと言だよ? 笑っていることすら、恐ろしいと感じてしまう。完璧超人にも、完璧じゃない部分があって、始めて人間はそのひとに好感を持てるような気がする。

 話を戻して、そう、人間には悪い部分がある。っていうか、自分の『価値観という物差し』が許せないことね。つまり自分勝手な価値観の押し付け。

 とても可愛らしい女の子がいました。その子を好きになりました。その子を観察して、見えている部分すべてが、好きになりました。けど、その子は他人には見せない部分がありました。その部分を、ふとした瞬間に見たとき―――さて、ひとはどうするでしょう。

 幻滅?

 それでも好き?

 我慢する?

 それ以外はカンペキだから?

 ―――すごく、難しい。

 なまじ、選択肢があるようなステキなひとだったら、多分すぐに別の子に行っちゃうね。だって、自分の気に入らなかった存在だもん、それはイラナイ。まとめて、ぽいぽーいっ。

 あ、そうだ。恋愛が難しいんじゃなくて、多分、ひとを好きになって、その子と一生付き合えるか? っていう人生の問題が難しいんだ。

 ひとは別にひとりでも生きていける。孤独とかいう面倒な部分、性欲とかいう面倒な部分とかをどうにかすれば、むしろひとりのほうが気が楽なんじゃないかな。お金も掛からないだろうし。

 孤独に耐えられなくなった、もしくはちょっとした好奇心、肉欲とか。そんな不確かな感情に負けてしまって、他人と一緒になったひと。ずっと、一緒。嫌になれば別れるだろうし、大人になれば離婚ってヤツ。だったら最初から、そんなに好きにならなければいいのに。

 すっごく、クダラナイ。


 私?

 私の恋人は、彼女が産まれたときからずっと一緒に居るんだよ?



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