大キライなクリスマス
注意※分かりにくい表現、誤字脱字があるかもしれません。「そんな駄作見たくねぇよケッ!」と言う人は見ないでください。
ご了承下さい。
僕はこの日が大キライ。
なんで、なんで僕だけサンタさんが来ないんだろう。
おばあちゃんに聞いても「ごめんねぇ」って言うだけだし。
何年も何年も牛乳とクッキーを用意して、大きな靴下を何枚も用意しても、絶対にやって来ない。
だから、今日はサンタが空を飛んでいる時に取っ捕まえて、無理矢理袋の中からプレゼントを奪い取ろうと思うんだ。
準備は万端、今日は雪が沢山降っているから、手袋と帽子をしっかりと被って、捕まえた後に謝るためにクッキーと牛乳。クッキーは僕の手作り!
さあ、早速僕は冬の外へ飛び出した。
凍える寒さは僕の体を震わす。冬が僕の耳の先にぴとりと触れると、すぐにホウセンカの様に真っ赤になった。
空を走っているソリを捕まえないといけないから、目指すなら高い場所かな。僕は見える中で一番高い建物を目指した。
高い高いビルの上。一番風が吹く気持ちの良い場所。
だけど何も見えない。まだ夕暮れが見えるからかな? コンビニで買って来たお弁当を開きながら、残りの数時間を耐え忍んだ。
あーあ、箸を忘れてた。仕方無い。冷め切ったお弁当を手で食べるしか無いや。
サンタさんはどんな人だろうか。絵本や小説で良く出て来る真っ赤な服を着て白いヒゲを沢山生やしている優しそうなお爺さんなんだろうか。
それとも、普通のお爺さん? 髪は剥げちゃってたりして。
もしかしたら、目つきが鋭くて嫌な顔をしているお爺さんかも知れない。けどまあ、そんなことを考える理由も無くなるし、そんな夢を見る必要も無くなった。
だって、今日サンタさんを捕まえるんだもん! そして何で今まで僕の前に来なかったのか、聞いてやる!
もし嫌な答えを言った時にはぶん殴ってやる。そしてお詫びのクッキーと牛乳をあげるんだ。
そうしたらきっと許してくれるよね。
夜が始まり、更に冷たい空気が流れ込んで来た。一息すると喉が凍りつきそうで、呼吸さえも恐ろしい。
夜は恐ろしい。だってそれは昼の神様が眠る時間だ。怖くて恐ろしい夜の神様が目を覚ます時間だ。
僕は、星の隙間をじっと見詰め、きっと通り過ぎるサンタさんの影を目で探していた。
どれくらいの速さで夜の空をソリで翔けるのだろうか。本当に赤い鼻のトナカイがソリを引いているのだろうか。
サンタさんは、もしかして友達が言っていた様に僕の親なのだろうか。
それは、きっと見れば分かるよね。
すると、誰かが僕の名前を呼んだ。誰かが僕の名前を呼んだ。きっと誰かが僕の名前を呼んだ。
その声は、僕の前から聞こえた様な気がした。気の所為かと言われれば、そうだったかも知れないと思ってしまうが、今なら確実に言える。
あれは、僕を呼んでいる。僕は咄嗟に走り出した。前へ前へと走り出した。
ふと、高く空を見た。
そこに、誰かがいる。優しい笑みを浮かべる誰かがいた。
ああ、ようやく見付けた。彼女が――。
『――本日未明、岡山県倉敷市にて、38歳男性の、榎本盾兵さんがビルから飛び降り――』
最後まで読んで頂き、有り難う御座います。
ここからは個人的な話になるので、「こんな駄作を書く奴の話なんて聞きたくねぇよケッ!」と言う人は無視して下さい。
クリスマスにこんな嫌な短編を書くなって?
クリスマスには一つくらい、こんな話があっても良いと思うんです。
だってホラーは何時の時期でも盛り上がってるんですから。
ヒント
サンタさんを知らない子供。
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