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3話 恥ずかしがらずに…

楓は、翌日…予定通り熱を出した。


お父さんが

「病院に連れて行こうか?」

と言ってくれたけど…

「いや、薬飲んで寝てれば直ると思うから…お父さん仕事行っていいよ」

って言った。

本当に知恵熱みたいで…すぐ下がるのは分かっていたから…


楓のお母さんは、楓が中学1年になってすぐ

病気で亡くなった。

それから、お父さんは男でひとつで楓を育ててくれた。


楓は、夕方には嘘のように熱が下がって元気になった。

帰って来たお父さんも、安心したみたい…


翌日、学校に行くと…

心配した剣が

「楓、大丈夫か?また話があるからクラブ終わるまで待っててくれる?」

って言ったから

「うん、もう大丈夫だよ。わかった待ってるね」

そう答えた。


楓は、今日付き合いたいと剣が言ってくれることを知っている…


また、祥子と待っていたら、剣が帰ってきた。

みんなが教室に剣と二人っきりにしてくれた…


恥ずかしい…

剣は、やっぱりなかなか言ってくれない…

剣は言いかけようとするけど…言えずに

違う話をして来る…

それが、すごく可愛く思えて…

それを繰り返していると

外は、もう真っ暗…

他の友達が待てなくなって…

「もう、帰るぞー」

と隣の教室から叫んだ。


これも予定通り…


剣は慌てて…

「付き合って下さい」

って言った。


―――遂にきた~


「いいよ」


それから…

私達の交際がスタートした。


昔の楓は、あれだけ剣と話をしていたのに…

急に恥ずかしくなって…

剣のクラスに言っても、剣に近付けなくなった。


だから、今回は絶対にそんなことはしないと決めていた。


楓は、それから…

毎日、休憩時間になると剣のクラスに行って

剣と話をした。


この頃から…

楓は、学校帰りに祥子と遊びに行くようになっていたんだけど…


それを抑えて…っと


剣がクラブが終わるのを待って

剣と一緒に帰るようにした。


「剣、今日も待ってるから一緒に帰ろう」


「はいよ」


そして、いつものパン屋さんまで一緒に帰って

そこでバイバイする。


毎日が、楽しくて仕方なかった…


剣に

「今度、休みに何処かに行こうよ」

って言ったけど…

「試合があるから…ごめん」

って言われることばかり…


昔は、メールも無くて…

電話したくても、家の電話しかなかったから…

親が出てしまう…

休みだって日曜日と少ない祭日しかなくて…

会える日も限られる。


ホント…不便だよね。

こんなんで、みんなよく愛を育てることができたよな…



11月…

そんな中で剣が

「3日の祭日、試合ないから遊びに行こうか?」

って言ってくれた…


おー!昔にはこんな出来事なかったよ~

嬉しい。

それまで、二人で毎日何処に行こうかと話をした。


そして…楓と剣は、動物園に行くことにした…


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