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15話 夏休み

8月…


この時代にいられるのも…あと2か月になっちゃった…

どう過ごせばいいのかな?


この頃に、楓は前の人生で友達に誘われて

大学生と遊びに行くサークルみたいなのに入っていた。

それで、キャンプに行った時に

不良っぽい男の子のグループと知り合った。

それで、連絡先を教え合って…

友達と会いに行った。

何回か、みんなで遊んでる時に…

その男の子達の先輩に会った…

楓は、その人に気に入られて、ぐいぐい来られた…

楓もそのうちに、その人に魅かれていって…

そして、剣と別れることになったのだ…


だから…今回の人生は、絶対にそんなことはしない!

そう決めた…


前の人生通り…友達に誘われて…楓はキャンプに行った。


そして…男の子たちと知り合って…

しつこく電話番号を聞かれたけど…

断固として教えなかった…

電話番号を貰って、電話してねって言われたけど家に帰って捨てた。


残り少ないこの時代の期間を無駄にしたくなかったから…

だから…好きになってしまった人との出会いは無いことになった…


剣とは、毎日クラブで…会えていない。


この時代に携帯電話があったら、メールだけでも連絡が取れたのに…


時々、剣の家に電話したいと思うけど…

お母さんが出るだろうしな…


お盆も過ぎて、少し経った頃…

剣から電話があった。


「楓、ごめんな…クラブが忙しくて連絡が出来なくて…」


「ううん、いいよ。私こそ、電話すればいいのに…ごめんね」


「クラブも今月で引退だから、引退したらもっと会えると思うから…」


楓は、自分には残り少ないことを呪った…


「うん、大丈夫…。剣はクラブ頑張って」


「ありがとう。でも、会いたいから明日会えないかな?」


「え!明日?クラブは?」


「明日、急に休みになったんだ」


「そうなんだ…会いたい会いたい!」


「じゃ、何処かに行こうか?」


「プールに行こうよ」


「いいね」


楓は、水着になるのが恥ずかしかったけど…

―――まだ、若い身体だから、大丈夫だよね…

―――ビキニは無理だけど…


翌日…電車に乗って市民プールに行った。


「水着、恥ずかしいな…あまり見ないでね」


「見ない見ない…」


剣の水着姿もカッコよかった…

前の人生では、上半身の裸すら見たことなかったもんね…


二人は、お互いに恥ずかしいって思いながら…

一緒に流れるプールで、はしゃいだり…

ウォータースライダーで遊んだり…

楽しい時間を過ごした。

身体が触れ合うこともあって…

本当に恥ずかしかったけど…

夕方まで、二人で過ごした…


帰りの電車では、二人とも疲れて…眠ってしまった。


楓は、ウトウトしながら考えた…


剣とこうして出かけることができるのも、あと少し…

こうしてると…また、離れてしまうのが嘘みたい…

でも、私には期限がある。

それは、どうしようも出来ない…


あと約1か月…

どうすれば、もっと剣の近くにいけるのかな…



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