7/25
(二)-4
緊張していたせいか、私も宗ちゃんも大きく肩で息を繰り返した。
「ごめん」
私は真っ直ぐ私の瞳を見つめてくる彼の瞳から目を逸らして、小さく言った。
「やらせて」
宗ちゃんはそう小さくささやくと、私の胸に手を置いてきた。ブラのカップの上から私の胸は握られているのがわかった。……嘘でしょ!
「ダメっ!」
私はとっさに彼の手をはねのけてベッドから上体を起こした。そしてすぐに立ち上がった。
ベッドの上の私の横に置いてあったバッグを手にとり、私は彼の部屋を出ていた。階段を降り、彼の家を飛び出した。
(続く)