第5話
怖さと安堵感、不安が募り泣き崩れた友人の友達。可愛がっていた猫だったという。
その友人の友達は「夏海」と言う名前と名乗っていた。
このままで話ができないと思った刑事はなんとか話を変えて落ち着かせてからにしようと考えた。
ちょっと家族のことも気になったので聞いてみることにした。
「そういえばご両親はどちらに?」
と刑事は聞くと彼女は
「2人はっ…仕事に出掛けてます…」
「一人っ子ですか?」
「いえ姉がいました。結婚していて今はいません…」
ちょっと言葉に詰まるが
落ち着いてきた彼女は
「ちょっとお茶入れてきますね」
と席を離れた。
辺りを見渡すと猫用のベッドや餌などが置いてあった…。パソコンを見ると猫らしき写真があり掲示板とチラシが散らばっていた。
『このチラシ作ったの貴方ですか?』
『チラシ今朝まで配ってました」
猫を探していますと書かれていて特徴やよく行く場所好きな食べ物、家の電話番号もあった、
『イタ電ばかりでなかなか見つからないんです』
『あ、でも事件前の前の日いたと言うこともあったけれど近づいたら逃げられてしまったらしいです』
似てる猫がいたというそんな目撃情報もあったということも語っていた。
猫の足取りを掴めば事件に何らかの事を聞き出せるのではないかと思った刑事は詳しく聞くことにした。
一方妹の方はというと一向に手がかりが掴めずにいて親戚に電話で聞くところだった。
『もしもし、私愛瞳なんだけれどちょっとお姉ちゃんの事で聞きたいことがあるけれど…』
『まなみちゃんかー。元気そうでよかった。1人で大丈夫なのー?あの頃はごめんね子供がいてねー。いつでも遊びにおいでね。私も事件のことで聞きたい事があるし話したいから明日の夕方ごろおいしいご飯作って待ってるから…』
『はい。大丈夫です。明日夕方ごろ向かうから待っていてね』
一人だったわたしは祖父母だけが頼りでようやく会えるという嬉しさと安堵感のせいか涙が出そうになっていた。
そして親戚がいるお婆ちゃんのところに向かうことにした。
(第6話へ続く→)