ACT外伝小話 作中の自動車事情と世界観について
結衣
「タイトルの通り、台本形式でこの走劇のオッドアイの自動車事情と世界観について語りましょう!解説は山岡徹也と私、鷹見結衣です!」
徹也
「まあ、作者がまとめた設定の内容とか忘れないように執筆するんだがな。あと、ほとんど解説はオレがやるみたい。結衣はそこまで詳しくないだろうしな」
結衣
「それは言ってあげないで」
・現実と作中での自動車事情の違いについて
結衣
「私達の世界の方が車技術は上なんだっけ?」
徹也
「1990年代までは同じだったんだが、ナノマシン技術と人工的な石油精製技術確立によって作中の世界は分岐したと言えるか。車技術どころかあらゆる分野のテクノロジーの進歩はコチラが格段に上だ。例えば電子分野ならECUユニットとかAIユニットとかだな。基本的な生活水準はあんまり変わらないが」
結衣
「ナノマシンが既存技術だもんね」
徹也
「あと、車の法律に関してもいくつか異なる。まず免許制度の年齢に関してだがその年に免許が習得可能年齢であれば免許習得が可能になってる点とかだな」
結衣
「早生まれの人とかの差がなくなってるという所?」
徹也
「作中のSGT参加資格には、専用のライセンスが必要だからその関係性もだな。諸々法律とか異なっているだろうが、大きい点で自動運転システムによるものだな。レベル2以上の自動運転モードの使用を完全に禁止にしているのがオレたちの世界だ。完全自動運転システム自体は完成してるにも関わらずに全世界で禁じられている」
結衣
「それまたなんで?」
徹也
「完全自動運転システムが確立した際は、法律整備が出来て走らせることが出来たんだが・・・それを付け狙ったハッカーによるハッキングで暴走事故や事件、テロ行為にも使用されてしまい。終いにはネットワークを使用してウィルスに感染させて無差別な暴走運転事件すら起きてしまい。完全自動運転システムが普及した年は自動車による事故の件数が全世界合わせても歴代最高。国連も動く自体になり、現在は研究はされてるものの公道は勿論、私有地ですら基本的に自動運転システムが禁じられるようになったんだ」
結衣
「テクノロジーの進化も、いいことばかりではないんだね・・・」
徹也
「使う者次第だろうな。現実世界ではこんな悲惨なことが起きずに自動運転システムを確立させて欲しいものだ」
結衣
「でも、それに相応する対策はとられているんだよね?ハイウェイウィルスの時も徹也いろいろ言ってたような」
徹也
「ああ、禁止前まではECUユニットやAIユニットはインターネット等に接続可能だったが、現在はリミットがかけられ公道走行中はスタンドアローン状態の無接続状態になってる。危険データ入力防止の為ECUユニットは重要制御系一部はブラックボックス化し、メーカーのひと握りの人間しか解除出来ないようになってる。更に過去のウィルスタイプを解析し、同じウィルスは感染できないようにプログラミングも組まれており、定期的にUSB経由で更新プログラムの書き換えも配布されている・・・大体こんなもんかな?」
結衣
「ここまでやっても、自動運転システムが確立されない世界って・・・」
徹也
「テクノロジーが進歩すれば、それを悪用するレベルもそれ相応ってことだ。その為にSGTの競技が注目されているんだがな」
・SGT 学生ツーリングカー選手権
徹也
「排気量ごとに660クラス、1200クラス、2000クラスの3つに別れ、1対1の対決方式の1on1(ワンオンワン)方式メインで市販車ベースにした改造車で競われる自動車競技。詳細ルールとかは作中で説明しているから省く。今回は開催してる目的を説明しよう」
結衣
「メーカーと関連企業の宣伝の為と、新たな車開発の傾向研究として行われているだっけ?」
徹也
「その中で、主に大衆車・・・メーカーがもっとも売れている車の改造車を使用する目的だ。傾向研究という名目だが、もっとも重要視されているのがドライバーの走行データだ」
結衣
「走行データ?」
徹也
「SGTの走行シチュエーションはサーキットではなく、限りなく公道に近いシチュエーションステージになっており、毎回コースレイアウトやシチュエーションは変更されている。地方大会、全国大会どちらもだ。各チームがどうコースを攻略し、それに合わせた車を仕上げるかという戦略的な要素もあるが・・・メーカーはその限りなく公道に近く、大衆車で乗るのは実力のあるドライバー。その走行データを収集し研究し、運転支援システムに反映されているんだ」
結衣
「運転支援システム?自動ブレーキとかそういうの?」
徹也
「ああ、禁じられた自動運転システムの代わりに、メーカーは運転支援システムの洗練に力を注いでおり、SGTの走行データが役立っているんだ。効率よく車を動かし、CPUの危険感知能力の洗練化、判断能力の向上を更新させている。SGT選手の走行データを採用されてから年々自動車事故が減っている」
結衣
「私達の走りが、人の為になっているんだね」
徹也
「オレたちの世界は、車と共に走る運命を歩んだとも言えるな・・・ただその弊害として、一定年齢の高齢者や運転に差し支えのある障害や病気のある人間は車の運転を禁止されてしまったけど、まあ、作中にはあんまり関係ない話だな。車と共に走れなくなれば、車に乗る資格はない・・・厳しいことを言うが悲劇を起こさせないためだからな」
以後 編集で追加するかもしれません




