第一章
ここはある都市の学園である。この都市は人々から「青春学園」と呼ばれる。幼等部から大学院まであり、偏差値68以上の者しかいない。校則の中に68以下の偏差値になった者は即退学または転校通知が来る。そんな中でも創立以来の天才児がいる。その者はS・Aと呼ばれる。今は高等部にいる。学力はもちろん運動、料理とすべてのことは完璧にこなす。しかも、美男美女である。S・Aには特別システムがある。それは、この都市株半分を所持しており、なお全会社の代表取締役の1人である。そして、新学期が始まる。この学期は、辛く悲しい学期になろうとは・・・。
「おはよう。」
「おはよう。」
と生徒たちが登校してくる。
「おはよう、みんな。」
「お・・・おはようございます、雪原さん。」
「あのですね、先輩方。敬語使わないでください。私は先輩より下なんですから。」
「いいえ、そういうわけにはいきません。貴方達は私たち全生徒の“憧れ”なのですから。
「ですが・・・・。」
と、敬語を使われることを嫌うのは、高等部2年S・Aクラス学年2位 雪原 菜奈(半妖)が登校。毎朝、飽きもせず、あきらめもせず同じ言葉を繰り返す。それをもう10年以上・・・。"たっタッタッ""ガッバ"
「おはよう、菜奈。」
「うぁ、おはよう。いきなり後ろから抱きつかないでよ、華穂。」
「てヘヘ。また同じこと言ってるなあと思ったからさ驚かそうと思って。」
「はあ?何それ。」
と、菜奈はあきれかえっている。菜奈に抱きついたのは、高等部2年S・Aクラス学年5位 首崎華穂(半妖)。日課:毎日菜奈に抱きつき、菜奈1番である。
「もう、いつもそれなんだから。」(菜奈)
「だって、毎回同じこと言ってるからさ。」(華穂)
「毎回って。そんなわけない。」(菜奈)
「うぁ、もう日課になってんの。」(華穂)
「おはよう、またやってんの?菜奈ちゃん、華穂ちゃん。」
「あきねーな。」
「おはよう、雅、湊。毎回冷静だねあんた達は。」(菜奈)
「だって、何年も同じこと言って、突っ込みも同じであきてきたんだもん。」
「そうそう。もういいてな。」
とものすごくあきれている2人は、高等部2年S・Aクラス学年3位 藤島 湊と同じくS・Aクラス学年4位 藤島 雅の双子。S・Aの中では唯一の人間、と言ってもただの人間ではない。この双子は特殊能力がある。天下無双と言う能力である。ここに通っている人間は特殊能力を持った者ばかりである。しかし、この双子だけ他の者とはまったく違うもの。他の者はそれぞれであっても同じ能力者は何人かいるのだが、この双子の能力はこの2人だけ。そして、歴代にこの能力を持っている者はいない。まるで突然変異の能力である。この能力については、他人の能力コピーししかもその人よりも倍以上の能力が発揮されたりする。
しかも、この双子が能力暴走するとS・Aのメンバー以外止めることができない。しかし、暴走した時はS・A以外のメンバーがいるところでは、起きていない。
「それよりもうすぐチャイム鳴るよ。」(雅)
「げえ、後5分しかねえ。」(湊)
「走ろう。」(菜奈)
と、4人ものすごい勢いで走る。ここの門からS・Aがいる教室(?)まで約4km。普通なら5分では着かない。しかし、この4人は、
「ふう、2分前には着いた。」(菜奈