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代表作 エッセイ

ギャグはシリアスよりも価値が低いのか

 私の結論から申し上げます。


 ギャグはシリアスよりも価値が高いものです。


 もちろんモノによりますが──


 あと、自分の記憶に残るほどに感銘を受けた作品はシリアスのほうが多いような気はしますが──


 それでも私は断言したい!


 ギャグはシリアスよりも価値が高いものだ!





 もちろん、これには私があまのじゃくだという理由もあります。


 世間一般的には、ギャグとは『くだらないもの』、シリアスは『真面目に受け取るべきもの』と思われているように思うからです。


 そういう『多数派の感覚』があると、私はいつも反対を言いたがるのです。




 でも──


 それだけじゃないよ?




 ベルクソンの『笑い』という著書に、『人間が笑う時、そこには二種類の笑いがある』と書いてありました。


 ひとつは『社会的な笑い』──いわば『共感に基づく笑い』です。『あるある〜w』『それなーww』『なるほど!www』みたいな、人間どうしの結びつきを強める効果のある笑いですね。


 もうひとつは『個人的な笑い』──なんだかよくわからないものを見たり聞いたりした時に起きる笑い。『なんだこれw』『意味わからんけどなんか面白いww』『なんでやねん!www』みたいなもの。


 前者は解説するまでもないでしょう。


 後者はたとえば『不条理ギャグ』みたいなものです。

 こちらは社会的な『あるある』に基づいていません。むしろ常識をひっくり返すような笑いだといえるでしょう。

 みんなで「それなー!」と指さして同意するものではなく、むしろみんなの輪の中からぷつんと切り離されて、『あれ……。なんで私、これが面白いんだろう?』と、孤独に突き落としてくれるような笑いです。みんなに「こんなのどこが面白いんだよ?」と言われても、どうしても可笑しいのです。


 もちろん、それを可笑しいと感じるひとが多ければ、それも社会的な笑いにシフトするものですが……。

『ラッスンゴレライ』や『ダンソン、フィーザキー』なんて、一時期はもてはやされましたよね? 今はなんかアレみたいですけど。





 文学の仕事とは、その時代の常識をひっくり返すことだと思います。


 昔の文豪さんはシリアスにそれをひっくり返してきました。


 ところが現代では、シリアスはむしろ常識や良識に訴えるものとなっています。

『この主人公の心情、わかるわー』『うんうん、よかったねー』など、共感されることを書けば、たやすく『名作』になれる。


 ぶっ壊してこそ文学だろうがよ!


 ギャグは笑いが命です。

 笑いはくだらないものとされているように思います。

 くだらないパワーで生真面目な『常識』や『良識』を足下から崩し、ひっくり返すのはギャグならではの仕事だと思います。



 私はバカなものが大好きです。


 バカなものは生真面目なものよりもずっと価値が高いと信じています。


 バカ万歳!


 世界にもっとバカを!


 そしてくだらなく固まろうとする現実を、ハラフルにひっくり返すのだ!






 ちなみにベルクソンの本に関しては、読んだのがかなーり前ですので、うろ覚えです。




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