第12話 会津の反撃と新たな報せ
朝、俺が目を覚ました時、米沢城の空気がいつもよりピリピリしてる気がした。
二本松じゃ鬼庭左月と小十郎が田村氏と一緒に蘆名氏と戦ってるし、遠藤基信は会津の側面を牽制中だ。
泉田重光と中野宗時が相馬に圧力をかけてるって話で、鮎貝宗重も二本松に援軍として向かってる。
留守政景が米沢を守ってくれてるけど、戦国の風がどんどん強くなってる。
その朝、米沢城の広間に急な報せが飛び込んできた。
俺が輝宗の横に立ってると、遠藤基信が会津から急使を連れて戻ってきた。
遠藤の顔は汗と泥で汚れてて、疲れ切ってるみたいだ。
「輝宗様、梵天丸様、会津の蘆名氏が反撃に転じ申した」
「俺が牽制した補給路を奪い返そうと兵を増やして、二本松への圧力を強めてござる」
「田村氏の陣が危ううござる」
輝宗が「蘆名が動いたか」と低い声で唸った。
俺は内心で「うわ、マジかよ」とドキドキした。
蘆名氏が補給路を取り戻したら、二本松が持たない。
そうなると、米沢まで危なくなるのは時間の問題だ。
そこに、後藤信康って家臣が広間に進み出てきた。
永禄15年なら30代前半くらいのベテランって感じだ。
「輝宗様、梵天丸様、会津の反撃が速うござる」
「拙者、二本松へ援軍を率い、田村氏を支え申す」
「父ちゃん、遠藤さんの話が本当なら、二本松がヤバいよ」
「後藤さんに援軍を任せて、俺、会津の補給路をもう一回叩く策を考えたい」
輝宗が
「補給路を再び狙うのか?」
と鋭い目で俺を見た。
「うん、遠藤さんにまた会津に行ってもらって、蘆名を疲れさせようぜ」
「後藤さんは二本松で鮎貝さんと一緒に守りを固めてくれ」
遠藤が
「梵天丸様、再び会津へ向かうは危険にござるが、補給路を乱せば二本松に余裕が生まれ申す」
と頷いた。
後藤信康が
「二本松へ急ぎ、鮎貝殿と連携し申す」
と付け加えた。
広間の空気が一瞬ピリッと張り詰めた。
輝宗が
「良き策じゃ」
と決めた。
「遠藤、会津の補給路を再び狙え」
「後藤、二本松へ援軍として急げ」
二人が
「はっ!」
と頭を下げて動き出した。
俺は
「これで二本松を少しでも支えられる」
と内心でニヤけたけど、蘆名の反撃がどれだけ強いか考えると背筋がゾクッとした。
昼頃、俺が輝宗と一緒に米沢城の広場で状況を確認してると、泉田重光と中野宗時が相馬からの報せを持って戻ってきた。
泉田が汗だくで報告してきた。
「梵天丸様、輝宗様、相馬の兵が二本松の南で動きを止めた様子にござる」
「片倉殿と亘理殿の牽制が効いて、相馬がビビってるやもしれ申さぬ」
中野宗時が
「相馬の城下で兵の動きが鈍り、蘆名との連携に迷いが見え申す」
と冷静に言った。
俺は
「おお、チャンスじゃん!」
とテンション上がった。
そこに、片倉景綱が広場に現れた。
小十郎の親父で、1537年生まれだから永禄15年で35歳だ。
「梵天丸様、拙者、相馬への圧力をさらに強め申す」
「亘理殿と協力して、相馬を二本松から引き離し申す」
「片倉さん、ナイスだ! 相馬を完全に抑えようぜ」
と俺が笑った。
さらに、湯目景康って家臣が進み出てきた。
40代前半くらいのベテランっぽい雰囲気だ。
「梵天丸様、拙者も相馬へ参り申す」
「片倉殿、亘理殿と一緒に、相馬を動揺させて二本松を救い申す!」
「湯目さん、最高だ! 相馬をガツンとやってくれ!」
輝宗が
「片倉、湯目、そなたらの気概、見事じゃ」
と頷いた。
「梵天丸の策に従え。相馬を抑えよ」
二人が「はっ!」と声を揃えた。
「梵天丸様の下、伊達家の名を護り申す!」
その熱い言葉に、俺の胸がドクンと高鳴った。
伊達家の家臣が次々と立ち上がって、戦国の流れを切り開いてくれてる。
数日後、二本松からの報せが届いた。
俺が輝宗と一緒に米沢城の広間にいると、後藤信康が二本松から急使を連れて戻ってきた。
「輝宗様、梵天丸様、二本松の戦況にござる」
「鬼庭殿、小十郎殿、鮎貝殿が蘆名氏の兵を押し返し申した」
「俺の援軍が加わって、田村氏の守りを立て直し、何とか逆転に成功し申した」
輝宗が「見事じゃ」と頷いた。
俺が「おお、すげえじゃん!」と拳を握った。
「後藤さん、鮎貝さん、みんなナイスだよ」
そこに、原田宗時って家臣が広間に進み出てきた。
40代くらいの豪快な武将って感じだ。
「梵天丸様、輝宗様、喜ばしき報せにござるが、新たな危機にござる」
「蘆名氏が会津からさらに兵を動かし、二本松へ向けて進軍を再開し申した」
「遠藤殿が補給路を乱しておるが、蘆名の勢いは止まり申さぬ」
俺は「マジかよ」と内心で焦った。
「父ちゃん、蘆名がまだ諦めてないなら、二本松をさらに固めようぜ」
「原田さんに援軍を任せて、会津への圧力を増やそう」
輝宗が
「原田、そなたに二本松を預ける」
と決めた。
「梵天丸の策に従え。二本松を守れ」
原田宗時が
「はっ! 梵天丸様の下、蘆名を叩き潰し申す!」
と胸を叩いた。
俺は
「これで二本松を死守できる」
と頭をフル回転させた。
戦国の流れが一進一退で、伊達家の反撃が勢いを増してきた。
その夜、俺が米沢城の奥の間に行くと、義姫が灯りの下に静かに座ってた。
戦国の冷たい風が窓から吹き込んで、灯りが揺れてる。
義姫が穏やかな目で俺を見上げてきた。
「梵天丸、そなた、二本松が持ち直したと聞く」
「されど、戦はまだ終わっておらぬな」
「うん、母ちゃん。蘆名がまた動いてて、こっちも全力で応じてるよ」
義姫が静かに立ち上がって、俺を見つめた。
「そなた、幼き身にて戦の流れを切り開いておる」
「母として、そなたの無事を祈るばかりじゃ」
「されど、伊達家の未来がそなたの手にかかっておる」
「家臣を信じ、策を尽くすが良い」
その声には戦国の母としての深い祈りが込められてた。
米沢の夜が冷え込む中、義姫の静かな励ましが俺を支えてくれた。
「母ちゃん、俺、頑張るよ」
と軽く笑うと、義姫が「うむ」と頷いた。
その穏やかな眼差しが、戦国の重圧を和らげてくれた。
数日後、会津と二本松からの報せが同時に届いた。
俺が輝宗と一緒に米沢城の広間にいると、遠藤基信と泉田重光が報告に来た。
遠藤が会津の状況を教えてくれた。
「梵天丸様、輝宗様、俺が会津の補給路を再び乱し申した」
「蘆名氏の勢いが一時的に鈍って、二本松への圧力が弱まり申した」
泉田が相馬の話を補足した。
「相馬の兵、片倉殿と亘理殿、湯目殿の牽制で動きを止め申した」
「蘆名との連携が崩れつつあり申す」
輝宗が「今が好機か」と呟いて、俺を見た。
「父ちゃん、チャンスだよ」と俺が頭をフル回転させた。
「二本松を拠点に、会津へ総攻撃を仕掛けようぜ」
「遠藤さん、泉田さんに会津への部隊を任せて、蘆名を一気に叩く」
そこに、須田伯耆って家臣が進み出てきた。
50代くらいのベテラン武将で、戦術に優れてるって雰囲気だ。
「梵天丸様、拙者、会津への総攻撃に加わり申す」
「遠藤殿、泉田殿と協力して、蘆名を追い詰め申す」
「須田さん、頼もしいな! 会津をガツンとやってくれ!」
輝宗が「良き策じゃ」と決めた。
「遠藤、泉田、須田、会津へ総攻撃を仕掛けよ」
「二本松と相馬の戦線を支えて、蘆名を打ち破れ」
三人が「はっ!」と頭を下げて動き出した。
俺は「これで勝負を決められる」と内心で拳を握った。
戦国の風が頂点に達して、伊達家の反撃が蘆名を追い詰めた。
その日から、戦いの勢いが加速した。
遠藤基信、泉田重光、須田伯耆が会津へ総攻撃を仕掛けてる。
鬼庭左月、小十郎、鮎貝宗重、後藤信康、原田宗時が二本松を守って、片倉景綱、亘理元宗、湯目景康が相馬を牽制中だ。
留守政景と白石宗実が米沢を守ってくれてる。
輝宗が「蘆名との戦は決着に近づいた」と呟いた。
米沢城下じゃ、家臣たちが動き回って、民が戦いの行方を見守ってる。
戦国の緊張感と歴史の重みが交錯して、俺の戦いが最高潮に達した。
隻眼の龍として、米沢から陸奥を切り開く戦いが、今決戦の時を迎えた。




