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星屑のダイブ




白い金髪の少女は真新しいドレスを脱ぎ捨て、普段とは違うかっちりピッチリした黒いパイロットスーツを着込んでいた。


アルテミスは水源豊かな水の惑星だ。そして、絢爛豪華な高台に設置した管制塔には小型船がいくつも用意されていた。すべて有事に備えているものだ。



「姫様どちらに?」

従者はいつもの心配そうな顔訪ねる。

「わからぬか?偵察だよ。偵察。あのシリウスの馬鹿どもが領域まで来てないか確認してくる。まぁ、この宇宙は目下戦争中だしな。私もたまには姫らしく自分の星を守らんとなぁ」

「そう思うなら、危険なことはせず自室で政務に励んで下さい」

コホンッと咳払いを放ち名言する。

「ハハッ、自室に籠って星が守れるか。そんな貧弱な王族は我がアルテミスにはおらんわ」

髪をかきあげ、少女は大笑いをする。そして、コクピットに乗り込んだ。

やれやれとその後ろ姿を従者は諦め見送った。そして、がっくりと肩を落とす。





空は青く、まるで海のようだ。高く、高く、小型機は速度を上げて漆黒の星の海に突入する。

そこはとても静な空間だ。


静で何もない。

ここなら誰にも聞こえやしない。


姫ではなく一人の友人として悲しみにふける。ぼんやりと数十億の星くずのなか小さな呟きを溢す。



「なあ、誰か教えてくれよ。結局のところ、本当に君は自分の星を守れなかったのかね……」

コクピットの硝子をそっとなぞる。

「私はそうは思いたくないのだよ。せっかく内密に同盟を結んだというのに、あまりに早急で助けてやることも出来なかった。そんなの悲しすぎるじゃないか。逃げた母船は砲撃をくらい沈んだと聞いた。でも、君はしぶといからな。どこかで生きてやしないかと、どきどきこの暗い海を私は泳ぎたくなるんだ。君は本当にいいやつだった。本当に死んでしまったのか?もし生きているなら教えておくれよ。いまどこにいるんだよ」


少女は憂いの表情を浮かべる。


「なぁ、声を聞かせてくれないか。ルーデンビリア」




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