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深夜零時




星蘭高校の音楽室から深夜に音が聞こえるという噂がある。


最初にその音を聞いたのは、当直の事務員だった。その話しを面白がった学生の一人が正体を突き止めに学校に忍び込んだ。


その音は音楽室から聞こえてきたようだ。

恐る恐る覗いて見ると人影あった。ピアノの前に誰かが立っている。


物音に気付くとこちらに視線を向ける。


暗くてわからないが、背格好から女性のようだった。そして、ゆっくりと近付いてきて手を伸ばす。

「……お前か?」

「………もしお前ならユルサナイ」

地を這うような呪いの言葉で影はゆっくりと距離を縮めてくる。恐怖に支配された生徒は、跳ねるように駆け出して音楽室を後にした。










「うぁぁぁぁぁ!!!! こっわ!!」

「ちょ、祐希くん。うるさいけど」

学校への道々に説明しながら、怖がるって器用だなと葵ハルは思った。

「そんなに怖いなら止めとけばいいのでは?」

「いや、クラス委員として調べないといけないんだよ。止めてくれるな」

青い顔色で祐希が言う。

「しかも、その話って零時回るってことだよね」

ハルはため息をはく。

「そこをなんとか。この恩は忘れないから、礼はするから!!」

鬼気迫る顔でハルは凄まれる。

「ああ、うん。わかったから。ちょ、顔近い」

「それに、冬子にはこんなカッコ悪い姿見せられないからな」

ふわりと前髪をかきあげて、ドヤ顔をする。

しかし、残念ながら祐希くんの膝はカタカタ震えていた。かっこいい風の決め台詞だけど、台無しになっている。

「うん、本当にね………」


「ところで葵ハルは怖くないのかよ。幽霊」

僕はきょとんとした。

「やだな、祐希くん。幽霊なんていないよ」

「はっ?」

「だから、錯覚や見間違いなんだよ。こんな近代科学の近未来に幽霊なんているわけないじゃん」


「いや、幽霊はいるんだよ」

「気のせいだよ。早くいこう。僕今日は疲れてるから早く寝たいんだから」

物静かな少年の意外な一面を知った。


「おおう、じゃあたとえば宇宙人はどうなんだよ」

「えっ、なんの話し?」

ハルは、困惑した。

「宇宙人?宇宙人ならいるんじゃないかな?」

「なんでだよ?」


「だって、こんなに沢山の星が輝いているんだからどこかにいるんじゃないかな」



見上げるとそこには満天の星空が何処までも続いていた。


























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