ブラックジョーク
学校の食堂のあるテーブルだけが、異質な空気を放っていた。
カタンッと優雅に紅茶のカップを置いた主は、長い睫の美しい少女。神崎冬子だった。スッと正面を向き真剣な眼差しを向ける。
「さて、報告を聞こうか」
冬子は口を開く。
「はい、冬子様。昨日、花壇を潰した犯人はマキリ高義。マキリ財閥の三男です」
相馬ジュリが発言する。
「そうか、今回のこと見過ごせんな」
「しかし、マキリ財閥と敵対するのは得策ではありません。ここは穏便にに教師からの厳重注意と反省文でよいのでは?」
神室聖が静かに話す。
「あれだろ、碧ハルの花壇だろ。すこし芽が出てたじゃん。しかも冬子様も世話してた花壇だろ。そんなもん退学だろ。退学」
祐希要はクッキーに手を伸ばしながら憤慨する。
「なるほど、皆の意見はよくわかった」
冬子はその深い青い瞳を見開いた。
「埋めるか……」
「!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
一同に衝撃が走る。
「ほら、あれだ。昔この国では桜の木下に死体を埋めていたという。なんでも美しく花が咲くという。彼には花壇の養分にでなってもらおうか。誰も気づくまい」
「ふ、冬子様。追加報告なのですが、マキリは碧ハルと交流があるそうです。なんでも幼馴染みとか。あまり乱暴なことをされますと、碧ハルの心象が悪くなるかと」
長い指でクッキーをつまみ冬子は口に入れる。
パキンッ。
小さな音が響いた。
「………………ほう」
少しの沈黙があった。
「冗談だよ。真に受けるなジュリ」
一同は思った。
嘘だ。今絶対本気だった。
「よし、では。残りの報告を神室」
「あっ、はい冬子様」
ジュリは少し慌てて、資料に目を通す。
「気になる報告があがってます。なんでも夜の学校でピアノの音がするとかしないとか。生徒が怖がるのでどうにかして欲しいとのことです」
「なんだよ。仲間が見つかったとか、宇宙船のことじゃないのかよ」
祐希がブースカ言う。
「その前に我々はこの学校の生徒だ。筒がなく生活を送るには、周りのとの信頼関係。調和が大切なのだよ。この件は祐希に任せる」
「えっ、俺ですか。冬子様」
祐希は固まってジュリと神室を見るが、目をそらされた。
「そうだ。どうせ暇だろ。ジュリと神室は忙しい。宜しく頼むぞ」
「そんな~」




