再会
それは、友人の姿だった。
まるで白昼夢でも見ているようで、ぼんやりと眺めていた。
「ハルか?」
優しかった君の面影がそこにはあった。
「そうだよ。僕だよ。すごい偶然。懐かしいなぁ」
「なんで、ここに?」
「君が去ったあと僕も廃棄エリアを出ることになったんだ。母親が再婚してさ、そのあと運良く適正検査に合格者してね。それで勉強して、この学校に入れたんだ」
へへっとハルは笑った。
「まぁ、いろいろあったけどね」
両親が事故でなくなったのは、運が悪かったと思う。でも、弱虫の僕が自分の力で生きていこうと思うきっかけにはなった。
「ねぇ、まきりんは?」
「べつに話すようなことはねぇよ」
「まきりんもいろいろあったんだね」
「まきりん言うの止めろ」
「ねぇ、まきりんところで本当に花壇荒らしたの?」
マキリはぎくりとした。
なぜなら、本当にむしゃくしゃしてやってまったからだ。もし、やったと答えたらどうなるだろうか。
「や……」
「や?」
ハルは首を傾げる。
「そうだよ。やったよ」
口に出した瞬間後悔した。友人を。思い出を汚してしまった罪悪感に襲われた。
「じゃあ、片付けて手伝ってよ」
爽やかな笑顔でハルは微笑む。
「はっ?聞いてたか?」
「聞いてた。もうそんなことはしないでね」
「怒ってないのか?」
「怒ってるけど、友達だもの許すよ。それに、まきりんって不器用で口べたで、感情表現下手くそだったもの。なんだか思い出してきたよ。懐かしいね」
「懐かしくない……」
「うそだぁ。まきりんだって嬉しいくせに」
そこには、変わらない友達の姿があった。
「そうだ。今日は一緒帰ろうによ。僕たくさん話したいことがあるだ。いろんなことがあったんだよ」
ハルはにこにこと笑う。
「僕ね、あれから。妹が出来たんだよ」
それから二人は会わなかった時間を埋めるように、たくさんの会話をした。




