93:騎士と敵陣。②
まだ全然終わらないです。
・・・・・・ここは。・・・・・・あぁ、我慢できなかったのか。俺は悪夢の中に誘われてしまったのか。最低ラインのナイトメアロードが見えなくなるまでは覚えているが、そこから記憶がないから、そこで悪夢に落ちたのだろう。フローラさまたちも落ちて行くのが視界の端で見えていた。
さて、状況を理解したところで、ここから出ないといけない。ナイトメアロードが見えなくなってから落ちたのは良いが、俺たちが今いる場所は敵陣のど真ん中。早く起きないとフローラさまたちに危害が及ぶかもしれない。いや、起きないと確実に及ぶ。
しかし、ナイトメアロードは魔物の中でも上位の存在だ。それなのに、どうして魔物領土ではなく人間界のアンジェ王国の領域にいるのだろうか。魔物図鑑でも出てくるくらいの大物だ。ここにいるはずがないと心のどこかで思っていたから、迂闊に目を見てしまった。ナイトメアロードがあそこに違和感なくいたといことは、あいつもあの集団の仲間ということなのか? ・・・・・・考えても分からない。
兎に角、今はこの衰退している世界から抜け出すことを考えよう。俺が今いる世界は、すべての植物が枯れていて生き物が俺以外いないさびれた世界になっている。俺は何のあてもなく歩き始め、この悪夢から抜け出す方法を考える。
俺が前に読んだ魔物図鑑を思い出す。この悪夢から抜け出すには、ナイトロードを殺すか、他の人に強烈な痛みを与えてもらう二つの方法が大々的に書かれていたが、それは二人以上いて、一人が悪夢に落ちた時にしか使えない方法だ。・・・・・・確か、悪夢を一人で抜け出すためには、悪夢に出てくるすべてに耳を傾けずに打ち勝たねばならないんだったっけ。
「アユム・・・・・・」
その悪夢というものは、人間の深層意識から抽出される。だから、こうしてフローラさまが俺の目の前に現れることは予想できていたことだ。他にも俺の周りには、ルネさま、ニコレットさん、ブリジット、サラさんが現れて、何故だか稲田を除く勇者たちも現れた。
悪夢は少し前に見たから、もうお腹いっぱいなのだから、二度目は勘弁してほしい。今度は何を言われるのだろうか。今は前の時ほど精神が不安定ではない、むしろ安定している。前は夢であったと分かっていても、どうしてか心が揺れていたが、今は夢だとハッキリと分かっているし、何を言われても大丈夫な気がする。
「アユム、あなたは本当にどうしようもなくて、私たちの騎士として相応しくない男ね。ルネお姉さまの気持ちを分からないで、よくそんな平気な顔ができているわね。どうかしているんじゃない? こんなことなら勇者の男の方が良かったんじゃないの?」
俺の目の前に出てきたフローラさまが冷たい視線を送られながら、俺にそんな言葉を放たれた。確かにルネさまの気持ちを分からないで、今まで平気な顔をしていたからそう思われても仕方がないな。
「アユムくんは、私がどんな気持ちでいるのか分かっているの? 私がどれだけ辛い思いをしているのか、分かっているの? 私の気持ちを分かってくれないアユムくんなんて、私はいらない。私に必要なのは私を分かってくれる私の騎士だけだよ」
悲しそうな顔で俺にそう伝えてくるルネさまだが、本当にその通りだ。俺がルネさまのお気持ちを分かっていれば、こんな事態にはならなかったのかもしれない。ルネさまのお気持ちを分かる騎士の方が、俺よりも何倍も良いだろう。
「アユム、お前には期待していたが失望したぞ。フローラさまやブリジットに寄り添えていたから、ルネさまを任せていいと思っていたのに、・・・・・・こんな結果になるのなら頼まなければよかった。お前以外ならやり遂げていただろう」
ニコレットさんが失望の目で俺を見てくる。まぁ、これは本当に思っていそうだから突き刺さる。俺がしっかりとしていれば、ルネさまと何日も話さないという結果にならなかっただろう。
「フローラさまや、ルネさま、ニコレット姉さんやサラさんがバラバラになっていきました、アユムのせいで。アユムがルネさまのことや、みんなのことを分かっていれば、私たちがバラバラになることはありませんでした。・・・・・・本当に、残念です。アユムが騎士でなければ、こんなことにならなかったのに」
ブリジットも悲しそうで、辛そうな表情をしながら俺の無能さを説いて来る。そうだな、俺がいなければシャロン家の人々は今も一緒にいたかもしれない。そして、ルネさまと前野姉が何やら仲が良いから、勇者とも仲良しになっていたかもしれない。
「アユムさん、あなたは誰かを救える気になっているだけで、誰も救えていません。フローラさんや、ブリジットさんを救えている気になっているのなら、それは勘違いです。あなたが勝手に勘違いして、助けるのを放置しています。私も、ルネさんも、あなたには誰も救えません」
淡々と俺のダメなところを話してくるサラさん。俺は誰も救おうなんて思ったことはなかったが、俺の深層心理ではそう思っていたのかもしれない。誰の気持ちも分からない男が、誰かを救えるはずがないか。俺は誰も救えないのだろう。
「長年付き合ってきた私たちとちゃんと向き合えないで、誰とも向き合えるはずがないよ。向き合えないのだから、誰かの気持ちを分かるはずがない。これが、コウスケだったらこんなこともなく向き合えていたはずなのに」
今度は呆れた顔で俺に事実を突きつけてくる前野妹。確かに俺は前野妹たちと向き合えていなかったから、彼女らとの仲が拗れたわけだが、それとこれとは話が違う。向き合っていたとしてもお前らがしたことがなかったことになるわけではない。
「リサは、アユムのことをずっと、ずっと見てきたのに、アユムは私のことを見てくれなかった。だから、アユムがリサに振り向くようにしていたのに、絶対に振り向いてくれなかったんだよ? ・・・・・・そんなアユムが、誰かの気持ちを分かるはずがないよ」
光がない目で俺のことを見てくる前野姉。こいつに関しては、文字通り俺のことを見てきているからな。前野姉のことを見ると、絶対に目が合って微笑んできた。当時の俺はそれが不気味でならなかったが、今の俺ならフローラさまのことをずっと見ているのと一緒だと分かった。
「本当に、誰も気持ちが分かっていない愚かなアユム。私たちの気持ちが分かっていないのに、私たち以外の女と仲良くできるわけがないじゃない。それくらい考えなくても分かることなのよ? それを分からないのなら、女の子たちが可哀想だから、離れてあげなさい」
いたずらをした男の子に諭すような表情と声音で語り掛けてくる三木だが、お前たちは例外だろう。お前たちの気持ちが分かれば、女性全員の気持ちが分かる自信があるぞ。まぁ、気持ちが分からないのなら、女性から離れるのも一理あるだろう。
「・・・・・・アユムは、他人の気持ちを理解することができない。だから、私たちの気持ちも分からなかったし、シャロンさんのことも、ヘマをした。・・・・・・一人でいた方が、誰の迷惑にもならないと思う」
いつも無口な佐伯が、珍しく長く話しているところを見た。一人でいた方が良いというところは、何の反論もない。元々俺は一人が好きだったんだから、一人でいることは苦ではなかった、はずだ。だけど、今は誰かと居たいと思う気持ちが俺の中にある。
俺の周りに立っている偽物から、一通り説教を受けたところで俺は自分を見つめ返す。周りの人たちから言われたことは、すべて尤もだ。俺はフローラさまたちの気持ちを、本当に分かろうとしていたのか? 分かろうとしていなかったから、ルネさまの気持ちが分かっていないのではないのか?
好き同士なら分かり合えるとか、そんなはずがない。俺はフローラさまたちを守りたいと思っているが、騎士兼執事としてでしかフローラさまたちを見たことがないのではないのか? アユム・テンリュウジとしてどうしたいと思ったことはないのではないのか?
・・・・・・俺が、どうしたいのか。フローラさまに言われた言葉の答え。その答えが、俺の今の状況を解決する言葉なのだろう。俺は、フローラさまたちと、一緒に生きていたい。愛していたいし、誰にも渡したくはない。全員を誰にも渡したくない。・・・・・・こんなことを言うと、稲田みたいで嫌だな。だけど、そう思っているのは事実だ。
こんな我がままが許されるはずがない、そう思っていた。だけど、伝えなければ誰からも答えがもらえないのも事実。だからルネさまやフローラさまたちと向き合わなければならない。・・・・・・ここから抜け出して、この戦いが終わった時に、ルネさまを問い詰めよう。誰の気持ちも分からないのなら、それを聞けばいい。分かるように説明してほしい。それがダメだと言われても、そこで諦める俺ではない。何回も説明を求める。いつもは我がままを聞いているのだから、少しくらい我がままを聞いてもらっても良いよな?
「ふふふっ、良いと思うわよ?」
俺が決心したところで、聞き覚えのない声がこの場に響いた。フローラさまたちの声ではない、知らない女性の声であった。知らない声のはずなのに、俺のこの声を知っている気がする。この俺のすべてを見透かしているような、この声。
誰が話しているのだと思い周りを見渡すが、フローラさまたち以外誰もいない。・・・・・・もしかして、ナイトメアロードの声か? それにしては随分と透き通っている声だ。ただ、ここは悪夢の世界なのだから何でもアリなのだろう。姿を見せないのもそのせいだ、きっと。
「随分な言われようね。私をあんな気持ち悪い生物と一緒にしないでくれないかしら?」
「・・・・・・そう言うのなら、俺の前に姿を現したらどうだ?」
悪夢の中で応対する気はなかったが、この声は何となく違う気がして思い切って俺はその女性に問いかけた。すると、少しの沈黙の後にその答えが返ってきた。
「えぇ、良いわよ。こちらだけ姿を見せないのなんて、不公平だもの。それくらいはしてあげるわ」
そう言った女性だったが、一向に俺の前に姿を現すことがない。全然他の気配を感じないし、何かが来る気配もない。・・・・・・嘘をついただけなのか? こんなことで嘘をついても仕方がない。どこにるんだと思い辺りを見渡す。後ろを見た瞬間に、女性が俺の背後に立っていることに気が付いた。
俺は驚いたものの、すぐに背後にいる容姿が良く見えていない女性から距離を取ろうとするが、女性に後ろから抱き着かれて距離を取ることができなかった。その女性の抱き着く力は強く、俺が離れることができないくらいだった。
「逃げなくても良いでしょう? 少し傷ついたわ」
「音もなく後ろに立たれたら、誰でも驚く。それに逃げれていない」
女性は俺の耳元で話しかけてくるが、顔は見えない。だけど銀髪が俺の視界の端で揺らいでいるのは見える。て言うか、一体どうやって音もなく俺の背後に立ったんだ? 夢の中なのだから、不思議ではないのか。それにしては気が付かなかった。
「アユムが他の女に目移りしているから、あなたは――」
「うるさいわね。あなたたちはいらない、今すぐ消えなさい」
偽物のフローラさまが今の俺に文句を言おうとされていたが、俺の後ろにいる女性はフィンガースナップをしたようで、パチンという音と共に周りにいる偽物たちは一掃された。悪夢なはずなのに、今の俺の状況は悪夢とは言えない状況だ。一体、後ろの女は誰なんだ?
「・・・・・・一体、お前は誰なんだ?」
「さぁ、誰かしら? どうせなら当ててもらおうかしら。一体私は誰でしょ~か?」
「俺は一切お前のことを知らないのだから、当たるはずがないだろう。そんなもの勝負になっていない」
「それはやってみないことには分からないんじゃない? それに、絶対にあなたは私のことを知っているから、当たらないことはないわよ」
俺が、絶対にこいつのことを知っているだと? そんなわけがない。俺はこいつの声を知らないし、視界の端で見える美しい銀髪なんて、見たことがないはずだ。・・・・・・それなのに、こいつは俺が女性のことを知っていると言ってくる。嘘ではないのか?
「本当なのか? 本当に俺はお前のことを知っているのか?」
「だからそう言っているでしょう? 嘘なんてついていないわ。それと、美しい銀髪って思ってくれてありがとうね。そういうことは口に出した方が良いわよ」
・・・・・・こいつは俺の考えていることが分かるのか? 夢の中だから分かって当然なのか? そもそもこの夢の中で俺以外にいるとすれば、ナイトメアロードしかいないじゃないか。やっぱりナイトメアロードだろう。
「だから、あんな気持ち悪い目玉と同じにしないで。あの目玉と違うことだけは教えておいてあげる」
それならこいつは誰なんだ? ナイトメアロードではなく、俺の悪夢に入ってこれる存在で、俺がこいつのことを絶対に知っている。そんな女性がいるのだろうか。・・・・・・いや、絶対にいない。そもそも悪夢の中に入ってこれる存在自体、初めて聞いた。
「答えが出なさそうだから、ヒントを上げるわね」
「待て、俺はそんなことをしている暇はないんだ。俺は一刻も早くここから出て、フローラさまたちの安全を確保して敵陣を破壊しないといけないんだ」
そうだ、俺はこんなところでゲームをしている場合ではないんだよ。こんなことをしている間にも、現実では時間が経過しているだろう。今もフローラさまとルネさまに危険が及ぶ可能性がある。だからこそ俺はここから一刻も早く出ないといけない。
「あぁ、それは大丈夫よ。ここは夢の世界で、現実とは時間の進み方を変えることができるのよ。ほら、夢で随分と長い夢を見たなぁ、って思うことがあるでしょう? そんな感じで時間の進みを遅くすることができるのよ。だから、存分に私の戯れに付き合ってね?」
何か面倒な奴につかまってしまったな。ここの時間の進みが遅いのはありがたいが、それによってこいつと付き合うのが面倒だ。こんなことを言いだすんだから、面倒な女に決まっている。こんな面倒な女を忘れるはずがない。
「ねぇ、面倒を言い過ぎよ。私があなたの心を読めるって分かってて面倒って言っているわよね?」
「そんなことはない」
そんなことはある。面倒な女相手に、面倒だと言ったら諦めてくれないかと思ってしまう。だから、こんな面倒なことを早くやめて、面倒な女とおさらばしたい。あぁ、面倒だな。
「それくらいにしておかないと、私が泣いちゃうわよ?」
「そう思うのなら俺の心を読まないことだな」
「それは無理だわ。だって、私とあなたは一心同体と言っても過言ではないからよ」
一心同体? そんな女性がいるはずがないだろう。本当にこの女性の正体が分からない。一体どこの誰なのだ? ・・・・・・全く分からない。
「これじゃあ答えが出そうにないから、大ヒントを上げるわ。大ヒントは、私のこの白銀の髪よ。それにあなたはいつも私のことを見ている。これだけ言えば分かるかしら?」
女性は後ろから長い銀髪を俺の前に出して俺に見せてくる。・・・・・・俺がいつも見ている銀髪? いや白銀だと解釈すれば、俺が思いつくのはクラウ・ソラスだ。だが、クラウ・ソラスは武器だぞ? そんなことがあるのか?
「大正解! 私はあなたといつも一緒にいるクラウ・ソラスでした!」
女性は俺が何も言っていないのに、大正解と言って俺から離れた。これは振り返って良いのだと思い、俺は女性の方を見た。そこには、白銀のキトンを着用した長い銀髪をなびかせた絶世の美女が立っていた。こんな美人がいるんだな、と思うくらいだ。俺がこんなことを思うことなんて一度もなかった。まぁ、美人だからと言っても惚れることはないけれど。
「別に素直に惚れてくれても良いのよ?」
「誰が剣に惚れるか」
「失礼ね、私は剣じゃないわ。こんな絶世の美女が剣なわけがないでしょう?」
「それならお前はクラウ・ソラスではないだろう」
「いいえ、私はクラウ・ソラスで、あっているわ。クラウ・ソラスは私の力の一部から出来ている私とも呼べる剣。仮の姿とでも言ったらいいかしら?」
クラウ・ソラスは、神器はドラゴンを倒すために作られたと言っていたな。そんな神器の正体が、どうしてこんな女性なんだ? 情報がまとまっていなくて訳が分からない。この白銀の女性は誰で、俺が使っているクラウ・ソラスは何で、俺は一体何をするために呼び出されたんだ?
「その答えは、また今度で良いかしら? 今はこうしてあなたと会うことを第一目標としていて、次にあなたに伝えたいことがあって出てきたのよ」
さっきまでくだらないことをしていた癖に、良く言うな。そんな暇があったのなら、俺にお前の説明をしてくれていても良かっただろうに。美人なのに性格が台無しにしてそうな女性だな。
「私にだって心の準備がいるんだから、そんなこと言わないでよ」
「そうかよ。それならまた次の機会で良い。次の機会があればの話だけど」
「絶対にあるわ。だって、私はあなたの中にいるんだもの」
えっ? この女性が俺の中にいるのか? まぁ、そうか、俺と一心同体と言っても過言ではないと言っていたのだから、俺の中にいないとおかしいな。そもそも俺の中にいること自体おかしいことなのだが。
「伝えたいこと、一つ目。この迷宮にある肉塊が入っている黒い宝石は、すべて回収しなさい。あれは人間の手に余る代物な上に、あれを使って人間を殺そうとするなんて、絶対に許せないわ」
怒気を含んだ声音で言う女性だが、あの黒い宝石は一体何なのだろうか。この女性と関係があるのは確かなことだが、それが何かは教えてくれないのか?
「残念だけど、まだそれは教えられないわ。だけど、粉砕すればその宝石の中に入っている肉塊はクラウ・ソラスに吸収されて、クラウ・ソラスの神性は増していく。あなたには損がないはずよ」
「・・・・・・まぁ、最初から危険で壊すつもりだったから、問題ない」
「ありがとう。で、次に伝えたいことが最後よ。今のこの現状を考えていて思ったんだけど、今のあなたの実力と敵の戦力を考えたら、おそらくあなたは≪魔力解放≫を使うことになるわよ?」
「何でそんなことが分かるんだよ。俺の実力が分かるのは良いとしても、相手の戦力なんてどこで分かったんだよ」
「それは、あれよ。何かしらの力が働いたのよ。それ以上のことは秘密で言えません」
それくらい教えてくれても良いだろうに。それよりも、こいつの言うことが本当なら、俺は結構な覚悟を決めないといけないことになる。俺が≪魔力解放≫を使う時は、力が不安定な状態になり、かなりの割合で暴走する。それでも自我は何とか保っていられるが、危険な状態だ。
「そう、それよ。その危険な状態になっているのが見ていられなくて出てきたのよ。本来、≪魔力解放≫は発動の仕方を間違えなければ、安全に使用できる奥の手。それをあんな形で使っているのだから、気が気じゃなかったわ」
「発動の仕方? ≪魔力解放≫に発動の仕方なんてあるのか?」
「えぇ、あるわ。発動するためには、発動するための言葉が必要なのよ。それなのに、無理やり発動させようとするから、暴走状態や不安定な状態になりやすくなるのよ。今からその言葉を教えるから、絶対に勝ちなさい」
「そんなこと分かっている」
こいつがどこの誰だか全く分からないが、≪魔力解放≫を安全に使えるのなら、喜んで教えてもらおう。
感想お待ちしております。