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転生のカーネーション  作者: 霜月島
3/3

3 ステータス

 あれから数か月がたった。

 そして、最初の方は毎日のように不可思議とでも言っていいような現象を見てきた。

 ある日は、メアリが手から火を出しそれで料理をしていたり。

 ある日は、ミリアが水の魔法を使っているのを見たり。

 そしてある日は、またまたミリアが次は光の粒のようなものを体にまとわせていたり。メアリ曰く、本当は水魔法と一緒くらいの大きさの光の玉を一個作りたかったのだが、まだ練習中で分散してしまったらしい。

 そんなように日々を過ごしていたら、やはりに異世界だということを認めざる負えないだろう。

 そして、最初から薄々は気づいてはいたが、やはり「転生」だったということだ。 どういうことか簡単にいうと、新たに生まれてきてしまったということだ。

 そう、俺は今生後数か月の赤ちゃんなのである。そして、それが確信してからは、家族が夜になり寝静まったころにしゃべる練習なんかもしてみた。 そしたら案外簡単にでき、要するに感覚が少しずれていたからしゃべれなかったのだと思う。それにめちゃくちゃ難しかったが最近立つこともできたし、歩くこともできるようになった。やはりまだ赤ちゃんであり体重が抑えきれないのかそれともバランスが取れていないだけか、わからないがもう歩けるようになったのでもうわからない。


 そんな充実した生活を送っていたのだが、転生してから二か月ぐらいがたった頃のいつもの夜のお話の時、とんでもないことを言ってきた。


 *   *   *


 「ルーク、今日ねお姉ちゃんやっと七歳になったから「ステータス」っていうのをおしえてもらったんだよ」

 

 (ん、ステータスだと?やはりここは異世界だからステータスもあるのか!?)

 (前世の時に一時期とはいえゲームをやりこんだこともあったせいか、ステータスという言葉に以上にひかれてしまう)

 

 「でね、ルーク。お姉ちゃんはね、なんと二つも魔法が使えるんだって。普通の子は1個や2個ですごい子は3個もあることがあるんだって」

 「でね、スキルってのもあってねお姉ちゃんは『召喚』っていうんだよ」

 「それでね……ちょっとみててね」


 「召喚!スカイウルフ!」

 「クルゥ…」


 小声で唱えた後に目の前に、自分より一回り小さい子供の狼がいた。

 しかし、その狼には小さな翼が生えていて毛並みはきれいなライトブルーだった。


 「ほら、カイ。この子は私の弟のルークだよ。仲良くしてね」

 「クルゥ」


 カイ?は俺の体に頭をすりすりしてきた。結構子犬みたくかわいいものがあり、このままでもいいかなとおもっていたのもつかの間、

 「カイ、私たちはもう寝るから戻っててね。また明日朝になったら呼ぶから」

 「クルゥ」


 そうやって悲しそうに泣きながらまた消えて行ってしまった。


 「ね、ルークすごいでしょ。これはね、7歳になると大きくなったからって言って教えてもらえて、そこのステータスに魔法やスキルが書いてあるんだよ」


 そんなような会話を何回も続けていた。そしてなぜか俺はミリアにステータスのやり方まで教えてもらってしまったのだ。


 そして、しっかりとミリアの話を聞き終わり起きてないことを確認すると、早速やってみることにした。

 やり方としては簡単でステータスが出てくるようにイメージするだけでいいらしい。

 ミリアが言うには、別に7歳じゃなくてもいいらしい。ただある程度大きくなってからやるのがタイミングがいいらしい。

 とりあえず俺はステータスが出るようにイメージをしてみた。

 (ステータス、ステータス、ステータス……)



 ルーク Lv1 0歳 男

 人間

 HP  3970

 MP  560

 攻撃 2870

 防御 3000

 魔攻 690

 魔防 680

 スキル

 光魔法

 特殊スキル 

 魔眼・視 転生 前世の記憶



 (やはり、0歳になっていたか。それよりもステータスが偏っているのが気になるがどれくらいが平均化が分からないからまだいいだろう。)

 (それよりも、特殊スキルってのはもっとわからないな……)

 

 ステータスを見れたのはいいのだが余計にわからなくなってしまった。

 そんなことを考えながら眠りに落ちた。


 *   *   *


というようなことがあった。

 それから毎日、いろいろなことを練習した。

 歩けるようななったりと、まずは基礎的能力ができるように練習した。 練習といっても感覚が少し違うだけでほとんど時間はかからなかったのだが、

 

 (本当はこんなにも早く感覚が分かったりはしないのだろうが。実際にけがをしてリハビリをするときは普通時間がかかるものだが、なぜか生まれつき俺は要領がいいのかわからないが感覚をつかむのが早くリハビリを何回もしてきたがそのたびにすぐ終わった覚えがある)


 そして次に、魔法の練習をすることにした。

 しかし、まだ体が小さいのかそれとも魔力が足りないのか、すごく魔法を維持するのが難しいし、練習をしているとすぐに疲れて意識がなくなってしまう。 幸い練習するときは、皆が寝静まった夜か誰も家にいないときにしかやらなにので何も問題はないのだが。


 しかし、そんな生活をし続けていたのにもか変わらずステータスは一切変化はなかった。

 あったとすれば、光魔法がミリアがやっていた光球が使えるようになっていたことだけだ。ちなみにミリアは俺の二回りほどの大きさを出せるようになっていた。しかも、水球の方はもう一回りほど大きかったし、精度が上がっているのか前は庭の花にそれで水やりをやっていた。

 

 そして、最近ではそろそろ頃合いかと思い、皆の前で立って歩くのを見せた。 その時は、家族みんなが喜んでいて、夜はアレクが勢い余ってオーガを狩ってきて、オーガ肉のフルコースだった。 もちろん俺は食べていないのだが。

 


 

 最初はどうなるかと困ったが異世界に転生して赤ちゃんになっていたり魔法やスキルなんかがあったり(スキルについてはまだわからないが……)してそれをこっそり練習なんかするような生活やなんだかんだ今の家族も優しく楽しいのでなんとかやっていけそうだ。


・特殊スキル「魔眼・視」

見えないものを見ることが出来、そして、同じような見えないものを見ることが出来るものが見たときにそれで見えたものを見えなくする効果がある。しかし、魔力量が相手より低ければ見ることが出来ない

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