表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/14

7話


「本当かよ?」「マジで?」「うわー」「最悪だ」


「ほぼ確実に襲われるだろうな」


カズマは王女マチルダの馬車を離れコックが乗る馬車に移っていた。

カズマは食堂で過ごす時間が長いためコックたちと仲が良かった。洗礼の儀では他国の暗殺団に襲撃されやすいという話をしたところ彼らは絶望の声を上げた


「撃退できるんじゃないのか?今回の騎士は経験豊富なものが多い」


フラントは皆を安心させるように言った。彼は普段こういった遠征には参戦しないのだがカズマのお気に入りの料理人という事で、王から参加してもらいたいと直接頼まれたのだ


「そうかもな隊長クラスを何人か見かけたし」


「任せとけって!俺らが全員守ってやるからよ」


馬車の外からバカでかい声が聞こえた


「ケッカ団長だ」「おー来てたのか」「十人衆だ」


刈り上げた赤い髪が特徴のケッカ・カガリビ。

ライジング国騎士団で隊長達を束ねる団長という立場でありなおかつ十人衆という騎士団の中で個人の戦闘能力で10位以内に入る者だけが得る事ができる称号を持つ男。特殊スキル所持者でもある


「十人衆は何人来てるんだ?」


「3人だ。凄ぇだろ!」


(最近の遠征でここまで戦力を集中させた事はなかったはず。王はそうとう気合をいれたみたいだな)


「そうかなら安心かもな」


「そんなことよりもカズマ。腰の調子はどうだ?今日こそはお前と戦いたいんだが」


「すまんが無理だ」


ケッカは鍛錬も戦いも大好きで事あるごとにカズマと戦おうとしてくるがカズマは仮病を使って逃げていた


「うーんまたか。王がお前は相当強いって言ってたから模擬戦でもいいから戦いたかったな」


(王が余計なことを言ったせいで毎回毎回断るのが面倒くさい)


「僕は腰が悪くて戦えないからここは騎士団最強といわれるケッカに頼るしかない」


「まぁそういう事ならしょうがねえな!よし!任せとけ俺が守ってやる」


ケッカは単純なのでカズマの仮病を信じていたし持ち上げられると調子に乗りやすい男でもあった


「カズマ君また腰痛ですか。ふふ・・」


「フロイトか。なんで十人衆がこの馬車に二人もいるんだよ。」


フロイト・グランチェスト。

ケッカと同じく団長であり十人衆のひとりでもある。が問題は顔だ、その整った顔立ちは騎士団の中で最も女性ファンが多く彼目当てで騎士団の鍛錬を見に来る若い女性が多い。そして特殊スキル所持者


(相変わらずのイケメンだな、うらやましくなんかないけどな!)


「まあまあいいじゃないか。どうせ暗殺団のやつらもこんな王都から近い所で襲ってくることもないだろうから」


「なにー!そうなのか!?面倒くさい!とっととくればいいのに」


「多分二日目当たりじゃないかなぁ」


(やはりフロイトは分かってたか)


「僕もそう思うな。過去の事例から見てもそれが一番多い」


「二日目か」「嫌だな」「生きて帰れるかな」


コックたちは一様に不安そうな顔を見せる


「ところでカズマ君、マチルダ王女はどんな方なんだい?」


その様子を見てフロイトが話題を変える。今王都で一番話題の王女マチルダについて。皆は不安な表情を一変させその話題に食いついた


「あいつ?一番最初に会った時から最悪で・・・・」


そんなこんなで馬車は古代聖堂に向かって進んでいく

ブックマーク、評価頂きまして有難う御座います

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ