第一話:追憶の彼方に…
俺なりの恋愛感を書きつづります
それは今年の四月の初めのことだった…。
俺は大学生として都会にやってきた。
いざ学校が始まるとせっかく努力して入った大学もそれなりに楽しいけどなんか物足りなさを感じてた。
俺は毎日に近いくらい飲み会に誘われた。
でもそれは俺を必要としていたのではなくただの人数集めだってことぐらいバカでもわかった。こいつら俺のことなんだとおもってんだ??
いつもそうやって人が自分のことどう思ってるか気になって、他人との間に大きくて絶対壊すことができない壁を勝手につくっていた。
恋愛に対しても臆病だった。
何人かの女の子と付き合い、一応一通りのことはやってきたつもりだけど、そのなかのどの女の子も俺の胸の奥にある焦燥感をなぎはらえはしなかったんだ。
恋愛に納得したことなんてなかった。あいつが現れるまで。四月なのに頬に風が突き刺さるような寒い日。
俺の心もそんな季節はずれの風のように冷たく凍っていた。
突然ケータイが振るえだし、画面を見るといつもいつも飲みに誘ってくるチャラ男の友人からの電話だった。
ピッ、
「どうした??」
相変わらず冷たい口調で俺は話した。
「おー!俺さー、今いい感じの子いるんだけど、その子と飲むことになったんだー!」
こいつも相変わらずカルい感じで話を進める。
「して、二人きりで合うのはダメってその子に言われたから、その子の友達一人連れてくから、俺も一人連れてこいってさ!」
「そうなのか…。」
また冷たくあしらうように答えてるにも関わらず、友人は続ける。
「その気になってる子が実は、アヤカちゃんなんだよね〜…。」
友達は申し訳なさそうなフリをしていた。
「アヤカ………。」
アヤカとは小学、中学が一緒で、高校は離れてしまったけど、中2から2年半くらい付き合ってた。
俺はあいつに女との初めてを全て奪われた。
どんなことがあってもあいつは俺を裏切らなかった。
アヤカとの恋愛なら、ちゃんと愛ってものを理解していくことができそうな………。
そんな気がしてたんだ。