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prologue 5

「そなたらに求められるものはこの学園の学徒であることを自覚し、尚且つ誰にも負けないような強靭な肉体と精神をこの学園で磨きながら××…」


 どこの世界も入学式の校長の挨拶ってもんは長く。ひたすら座りながら聞きたくもない話を聞くこちらの身にもなってもらいたいものだ。


いまは入学式の式中で、みんなは体育館に椅子を並べて長い話を右から左に聞き流している最中だ。


「なぁ、ガノン?あの校長いるだろ?」


「ん?なんだよ。グラム?」


「あいつな?噂ではこの国のほとんど魔法を覚えて世界で五本指に入る魔術師らしいぜ?」


「へぇー、あのおっちゃんがね?」


 校長と呼ばれる男はやや中年太りが現れ、前髪からハゲ始めている50代前半ぐらいの典型的なメタボのおっさんだ


「正直、ぜんぜん強そうに見えんわ」


「ふふっ。確かにな?あのおっさんがSSランク級の魔物を倒してたなんて信じらんねーよ。」


「マジか!?」


「あぁ、有名な話だよ。噂では幻龍種に襲われていた村を救ったこともあるらしい」


魔物は世界共通でランク付けされており、上から


SSランク

Sランク

Aランク

Bランク

Cランク

Dランク

Eランク

Fランク

Gランク


で分けられている。

幻龍種と幻獣種はSSランクの上にあるSSSランクに分類されており。それと戦えること事態が既に人間を辞めている証拠だろう。



「あとよ、あそこにいる五人の男女いるだろ?」


「あぁ」


「あいつらは生徒会なのよ」


「へぇー、強いのか?」


「あぁ、この学園に存在する四つの派閥の一人が生徒会長のアーサーってやつが率いてるんだ。あの真ん中にいるやつだよ」


 真ん中にいる男は、金髪の長髪を後ろに紐で縛った騎士風の男だった。身体に纏う銀色の鎧は豪華な彫刻が彫られており一見観賞用に見えるが、鎧から溢れでる魔力が飾り物ではないと充分すぎるほど主張してる


「確かにあそこにいる五人はそれぞれヤバい雰囲気がビンビン伝わってくるぜ」


「あとアーサーの隣にいる男がいるだろ?あいつは別格だ。生徒会の中でアーサーと同じぐらいの人望があり、尚且つ生徒会で最強の魔騎士と噂をされるほどの実力者だしな」


「ん?アーサーより強いのか?」


「あぁ、名前はランスロットって言ってアーサーに一生忠誠を誓った男らしい。」


 ランスロットという男は全身を赤き鎧で纏った男で、ヘルムだけ何故か黒い不思議な雰囲気を周りに溢れさせていた。


「へぇ、そいつは逸か手合わせを願いたいものだな」


 ガノンはこの時に冗談まじりで言ってしまった。この一言を一生後悔することになる。


「何々?ガノンくんはランスロットさんと戦いたいの?いいね?そういう面白いの俺好きよ?フフッ」


 突然後ろから会話に入ってきたファイはニヤッとイヤらしい笑みを浮かべる。それと同時に校長の長ったらしい挨拶が終わったらしくファイは挨拶が終った瞬間に椅子から立ち上がり勢い良く手をあげる


「はーい、校長!僕たちはまだこの学園の学徒ってどんぐらい強いのかわかんないでぇー。実戦でその強さ見せてくれませんかねぇ?」


 ファイが良い放った一言に周りがざわつく


オイオイ、アイツッテタシカEクラスノヤツダロ?


バカカ!?アイツ!?



「きっ…君!?何を言ってるんだ!?」


 年配の教員がファイを止めようとするが校長はその教員に静止をかけて再び教壇に登る


「ホホホッ、それは在学生と新入生で…ってことですかねぇ?」


「おっ…さすが校長先生♪話がわっかるー!!!そうですねぇー?できればそこの赤い鎧きたやつと戦いたいんだけど?」


「…ほう?その発言を認めましょう。ランスロットくん、宜しいですかね?」


「アーサー様…宜しいでしょうか?」


「良いだろう。生意気な一年坊主に格と言う物の違いを見せつけて来い。」


「ホホホッ、では君はファイくんだったね?君が闘うってことで良いのかね?」


「まっさかー!?僕みたいのが闘ったら死んじゃいますよ♪だから…」


 ファイはゆっくりと腕を上げて目の前に座るガノンに指を向ける。


「新入生代表としてガノンくんが闘ってくれます」ニコッ


 …つくづく俺はこの学園に来てから運がない気がするぜ







「では、二人とも準備のほうは充分ですか?ルールは各自の腕につけてもらったリングについている水晶玉がダメージを測定するので割れた方の敗けです。」


 場所は体育館の外に設置されている広場で、大勢の新入生と教員方に囲まれた円の中心にいる二人はガノンとランスロットだった


「少年よ?君は何故闘う?」


「んなもん強くなるために決まってんだろ」


「では、何故強さを求める?」


 ランスロットはいきなりガノンに問いかける


「…いきなりなんだよ」


「なに、ちょっと気になっただけだ?では、少年よ?私はいつでも大丈夫だ。かかってくるがいい」


「言われなくても…地面とキスさせてやんよっ!!!」


 ガノンは指にはめていた指輪を外して魔力を流す。すると指輪はガノンの身長ほどのデカイ剣に変わりガノンの右手に収まる


 ガノンは低く姿勢を前に倒し、鼻先が地面につくすれすれのところで全力で前に突っ込む。その速さは人のそれとは違い。まるで弾丸のようなスピードで地面を駆け抜ける。


「ほう、なかなかやるな?」


 ランスロットは弾丸のような速度のガノンとは対照的にゆったりとした動きで剣を抜き放ちそのまま剣を上段に持ち上げる。


 すると激しい剣戟が周りに響く。


「なっ!?防がれただと!?」


 ランスロットの目の前に突っ込んでいたガノンはそのまま黒い煙となって既に消えており、変わりにランスロットの上空にガノンが現れて、そこから剣降り下ろしたのだがランスロットは焦りを一切見せずに防ぎきり、そのままガノンを投げ飛ばす。


「ほう、また随分と珍妙な魔法を使いおる」


「なんってやつだ…アイツには未来でも見えてんのかよ!?」


 ガノンは受け身をとりながら直ぐ様、魔法を発動させる。魔法は中級雷属性魔法の『ライジングレイン』するとランスロットの上空に雷の槍が無数に生まれていき。ガノンが腕を下に降ろすと同時に雷槍がランスロットを貫こうと轟音を発する


 魔法で破壊された地面などから舞う粉塵でランスロットとガノンの姿は周りから消えるが絶え間なく響く剣戟が二人の戦いが続いていることを物語っていた


「…少年よ。何故そこまで力を欲す?」


「くっ!?…約束したからだ!!!」


 ランスロットはガノンの剣をすべて防ぎながら少しずつカウンターを入れていく、ガノンはどんどんと速度を上げていくランスロットの剣戟に押されていくが必死に食らいつく


「お前は…あの男と同じ臭いがするな。その道は邪の道だぞ?そのまま強さを求めて鬼になるのか?それとも魔族になるのか?強さの本質を見失うんではない!バカ者めッ!」


「なっ…」


「強さを求めてこの程度かっ!?片腹痛いわっ!ここからは私からも攻めさせて貰うぞっ!!!」









「おい、ガノン?夕飯だそ!?速く飯食いに行こうぜ!!!」


 時刻は既に19時をまわっており、寮の一室で枕に顔を埋めるガノンを呼ぶのは、相部屋になったマックスだ


 寮の部屋は四人部屋でマックス、グラム、ルーノ、ガノンは同じ部屋で荷物の整理などをおこなっていた。


「おい、ガノン?飯は食った方がいいぞ?」


「…そうだな、グラム。」


 ガノンは重たい足取りでベットから起き上がる。


「そんな落ち込むことはないよっ!だって新入生であのランスロットさんと対等に闘えただけで充分すごいって!」


 ルーノが励ましてくれるが、それは違う。ランスロットは全然本気を出していなかった。俺も全力ではないといえ、今日出せる力はほとんど使って挑んでいた。正直言って俺とランスロットでは現状、埋まるはずのない大きな差があるのは確かだ。


 それにランスロットには強さの本質を見失うなって言われたが…本質ってなんなんだよ!


「それにしても、クラス対抗のさいにガノンの実力や戦闘スタイルの情報を他クラスに教えちまったのは痛手だったな」


「うん、確かにそうだよね」


 食堂に行くために廊下を歩いているとグラムとルーノが話す


「正直、ガノンがあれだけの強さをもってることにも驚いたが…ん?ってかなんでお前はEクラスに来たんだ?」


「そういえばそうだよね?あれだけの戦闘はAクラスでも出来ないと思うのに…」


「俺もわかんね」


「「はぁ!?」」


「仕方ねーだろ!全力でやったはずなのにEランクだったんだから!!!まぁ、Eランクの奴等もお前ら含めて嫌いじゃないから別にいいんだけどよ」


「おっ!嬉しいこと言ってくれるな!?ガノン!!!お礼にこのマックス印のプロテインふりかけをあげようじゃないか!!!」


「それ貰って嬉しいのマックスだけだから、あとそれは人間の食べるものじゃないからね?」

 


 賑やかな会話をしながらガノンは本当にEクラスになれてよかった、と思っていた。騒がしく、バカで。包み隠さず過ごせるEクラスでこれからも頑張ろうと心に焼き付けて学園初日を終わらせた。









魔法戦士育成学校 校長室


 校長室では校長と黒髪の男が机を挟んで話していた。


「校長、お言葉ですが…また二年前の惨劇を起こすつもりですか!?」


「ホホホッ、まさか。二度とあんなことを起こすつもりはないよ。」


「…なら、何故!?何故ガノンという生徒を受け入たんですか!?」


「そう言うではないよ。彼の道は周りが導いてやることもできるんだ、だからわざわざEランクにしたりと私も頑張ってるんですよ。ホホホッ」


「俺は認めません…絶対に!!!場合によっては俺がこの手で灰も残さず焼き尽くしますから。…失礼しました」


「もうあの事件から2年ですか…今回は、今回こそは失敗するわけにはいかないんですよ。これからが楽しみですね。ホホホッ」


Next

いやぁ~

長かった。本当に長かった。


とりあえずこれでprologueは終わりですっ!

次はキャラ紹介を行い、それから物語を始めますっ!!!


アーサー、ランスロットなどの生徒会メンバーはある程度の人が気づいてると思いますが円卓の騎士から使ってます。ガウェインとかも出しちゃう予定!


まぁ、これからも少し説明があると思いますが、大まかなものはこれぐらいで終わりです♪


なんか質問や文句、わかんないところがあればどんどんと聞いてくれるとありがたいです。


では、また次回!!!(///ω///)

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