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prologue 4

 ガノンとマリーは自分がこれから3年間過ごすこ とになるEクラスのまえに立っていた。


「あぁーっ!私なんか緊張してきちゃった!どうし よう!?友達とかちゃんとできるかな?」


 そう言って茶髪のポニテを揺らす彼女は、なかなか可愛かったがガノンは平静を装いながら素っ気な く返す


「お前なら大丈夫だろ?開けんぞぉ」


 扉をあけると、そこには既に何人かがいて。自己 紹介や雑談をしていた


 ドアを開けた俺とマリーに声を最初にかけてきたのは三人組の男たちだった。


「やぁ、俺の名前はグラムだ。お前たちもEクラスなんだよな?」


「あぁ、俺はガノンでこっちで縮こまってるのが幼馴染みのマリーだ。よろしく」


「よろしくねっ!」


 グラムはサラサラの茶髪を肩ぐらいまで伸ばした少年で、若干つり目の青い瞳が印象的だ。話し方や態度からは少年のようなあどけなさと大人びている雰囲気をかもしだす不思議な男だった


「俺はマックスってんだ!よろしくなっ!特別に交友の証しとして俺の筋肉触っていいぜ?」


「僕はルーノ。マックスは馬鹿で変なやつだけど悪いやつではないから許してやってくれ」


「なっ!?馬鹿って言ったな!馬鹿って言ったやつが馬鹿なんだぞ!バーカ!!!」


「マックスが初対面の人に変なこと言うからだろ!?マックスのせいで僕まで変なやつみたいに見られるだろ!?」


 マックスは身長が180近くでかなり体格の良い男だ。しかし、ブルーの短髪をした爽やかな印象をもつ顔つきをしていて不快感はなかった。


 ルーノはマックスとは真逆で細身で金髪の優しそうな顔立ちをした少年でイケメンの分類に入るだろう。


「それにしても…ふん、面白いな」


「ん?なにがだ?」


 グラムの突然の発言にガノンは反応する


「いや、ここはEクラスだってのにそこそこ腕のたつやつが集まりすぎてる。あそこで座っている赤髪の女はエリって言って確か体力検査で抜群の成績だった筈だし、あそこで話してる女の集団にいる緑いろの髪をした女は魔力検査でAランクそうとうの実力だったはざだ。…今年のEランクは楽しいことが起きそうだな?」


「へぇー、でもクラスメイトは特に関係ないんじゃないのか?」


「なっ!?お前本気で言ってるのか!?」


「えっ?」


 周りでは、マックスとガノン以外の人間は頭を抱えていた


「ガノン、お前は入学案内の資料読んだのか?」


「あぁ、あれか…。ぶっちゃけめんどくさくて正直目すら通してないわ」


「やっぱりか…この学園では週一回自分たちより上のクラスに宣戦布告できるのさ。その競技で勝てば色々オプションがついてきて卒業まで有利に暮らすことができるんだ。だからクラスメイトの実力は必然的に把握しておかないといけないのさ?」


「なるほど…」


「そうなんだ。まぁ、グラムみたいにわざわざ自分からEランクに入ってきた物好きもいるけどね。」


「なっ!?別にいいだろ!?ルーノ!!!」


「わざわざなんでだ?」


「だって…そのほうがカッコいいだろ?」


 あぁ、なるほど。こいつもけっこう馬鹿なやつだ。


「おまっ!?いま明らかに呆れた顔したな!?だって最下位がAランクに勝つとか燃える展開を期待しても良いじゃないか!」


「ハハハッ。君たちなかなか面白い話してるね?始めまして僕はファイ。でも確かに今回のEクラスはなかなか面白いよ?噂では…面白い女性もEクラスにくるらしいし…」


 ファイという黒装束の男はそのままゆっくりとガノンの耳もとに近づき


「君の戦いぶりも見せてもらったよ。なんであれだけの実力があってEクラスなのか不思議だけど…ね?」


「なっ!?見てたのか?」


「少しね♪」


「…」


 重たい沈黙が一時の間にルーノが話題をそらしてくれる


「女の人って…あぁー、マリンさんのことかな?」


「マリン?それはどこの筋肉の名称だ?」


「なんで、マックスは知らないことを筋肉の名称としか思わないんだよ…」


「おや?噂をすればお嬢様が来たようだよ?」


 ドアを開けて入ってきた少女はまさしくおとぎ話にでてくるお嬢様をそのまんま目の前に体現させたかの如く美しく気品に溢れていた。金髪の巻き髪に透き通るようなブルーアイ。そして豪華にあしらわれたドレスを着こなせているのはやはり彼女の美貌があるからなのだろう。


 彼女はそのまま教壇まで移動して優雅にあいさつをおこなう。きっと彼女は雰囲気も、ものすごく上品な性格にきm…


「皆様、始めまして。私はマリンと申します…私がこんなところで3年間暮らすのはやや…いえ、大変不本意ですが。これも何かの縁。普段あなた方ような虫くずどもが1億年使って進化したとしても知り合えないような高貴な私と暮らせることを誇りにもう一度思ってくださいまし。」


 きまってませんでした。はい。





 それから何分かすると自然といくつかの仲の良いグループができていく、俺はグラム、マックス、ルーノと雑談をして時間を潰していた。


「それにしても…ガノン!お前良い筋肉してるよな?まぁ、俺ほどではないけどな!」


 マックスはいきなりガノンの腕を触ってまじまじと鑑賞してくる


「うわっ!?いきなりなにすんだっ!?」


「辞めなよ!マックス、困ってるだろ!?」


 すると、既に仲の良いやつ何人かでグループを作っていたマリーが小声で呟く


「ガノンって…そんな趣味だったんだ…」


「なっ!?マリーちょっと待て!お前は激しく誤解している!」


「激しく豪快!?それってどんなプレイなのよ!?って…なに言わせんじゃゴリャァァアアア!!!」


 マリーは真っ赤に染まった顔を隠してから少し涙目になった目でガノンを睨み付けて自分の椅子をぶん投げてくるがガノンも本気で投げられた椅子に当たりたい願望はないので本気で逃げる。すると椅子は勢いを殺さずに教室のドアまで一直線に投げられてそのままドアを開けて入ってきた緑色のスーツを着こなした女性に当たる


「きゃうん!?」


 女性の声にならない叫び声とともに椅子が床に落ちる音や、気を失った女性が地面に倒れる音が続けてやってくる


「…やっちゃった」


Next



すみません。今回でprologue終わらせる予定だったんですが予定より長くなりふたつに分けることにしました。


次の入学式終わり次第ストーリーを書き始めるんでよろしければお待ちください!!!

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