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約束  作者: ハル
7/12

記念日



15日の木曜日。


朝早く美咲からメールが届いた。


《おはようー。まだ起きてない?早く起きてー!!遅刻するよ。今日はハーフ記念だよー。美咲達は1ヶ月しか付き合わないから記念日がないじゃん?だから今日が半月の記念日ー!!!美咲と付き合ってくれてありがとう!!今、美咲はとっても幸せだよ。タクちゃん大好きー!!!》


…そっかぁ…記念日無いもんな…

美咲からのメールを見てちょっと切なくなった。

オレはだんだん約束なんてどうでも良くなった。もっと美咲の笑顔を見ていたいし、美咲と一緒にいたい。美咲といろんな所に行きたい。そう思った。美咲と一緒にいてオレはだんだん美咲の事を好きになっていった。

けど、美咲には今言わないでおこうと思った。1ヶ月経って、美咲がまだオレの事を好きでいてくれたらオレから告白して美咲を驚かせてやろうと思った。


《おう。おはよう。ちゃんと起きてるって!!ハーフ記念日かぁ。分かった。今日仕事が早く終わったらご飯でも食べに行くか?お祝いしよう。》


定時に終わらせて急いで帰って仕度をしたら18時には美咲を迎えに行けると思った。


《やったぁー!!楽しみにしてるね。でもお仕事が忙しかったらいいよ。ありがとう!!》


美咲からの優しいメールが届いた。



今日の仕事は忙しかったが何とか早めに終わらせる事が出来た。昼間にレストランの予約もした。

18時ギリギリになるだろうか…急いで帰って仕度をして、家を出た。


いつものコンビニに着くとやっぱり10分ほど遅刻をした。けど、美咲はすごく嬉しそうな顔をして待っていてくれた。


『タクちゃんだぁー!!!平日にも会えるなんて幸せっ!!時間を作ってくれてありがとう。』


美咲の首にはオレとお揃いのネックレスが光っていた。


『ごめん。遅くなって。今日は大丈夫なん?』


『うん。大丈夫!友達とご飯食べてくるって言ったから!!』


美咲は親を上手く胡麻化して来たみたいだった。



車に乗ると予約をしたレストランに向かった。

レストランでは2人で簡単な記念日のコースを食べてお祝いをした。美咲はいつもの笑顔でずっとオレを見ていた。いろんな話しもして会話が弾んだ。



『美咲ねー、本当は内緒なんだけど、タクちゃんにだけ秘密教えてあげる。聞きたい?』


『うん。何?』


美咲が突然言い出した。美咲が突然いう事はビックリする事だから、心の中で何を言うのかドキドキしていた。


『美咲ね…


実は魔法が使えるの。でも人生の中でだった1回しか使えないの。』


美咲は変な事を言い出した。オレはドキドキして損をしたと思った。美咲は変わっていると思っていたけど、やっぱりちょっと子どもっぽかった。


『えっ?ははは…そっかぁ。で、何に使うの?』


ちょっとバカにして笑ったら、美咲はほっぺを膨らましていた。


『まだ使わないもん!ってか、本当だよ?本当に魔法使えるもん!』


『分かった。分かった。誰も信じてないって言ってないじゃん!

じゃあ…オレも内緒にしてたけど…

オレも魔法使えるよ。美咲と一緒で1回だけ!』


オレはちょっと意地悪を言ってみた。


『嘘だぁー!!タクちゃんは絶対使えないもん。魔法を使えるのは美咲だけだもん!』


美咲はムキになってそう言った。


『本当だよ。美咲だけが知ってるオレの秘密。美咲と一緒。』


オレがそう言うと、美咲は笑っていた。美咲は“オレと一緒”という言葉が好きな様だった。




そんな変な会話をしながら、食事を済ませ美咲をコンビニまで送った。


車の中で美咲は次のデートの話しをしてきた。


『ねぇーねぇー、今週も美咲とデートしてくれる?』


オレの腕を突つきながら言ってきた。


『うん。いいよ。予定は入れてないから。』


運転しながらオレは応えた。


『やったぁー。どこ行こうかなぁ?タクちゃん、どこに連れて行ってくれる?』


『美咲の好きな場所に連れて行ってやるよ。オレはどこでもイイよ。』


『ん…じゃあ、遊園地行きたい!思い切ってユニバ行く?』


美咲は目を輝かせながら言った。


『イイねぇ。ユニバ!行った事ないから一緒に行くか。』


オレが返事をすると美咲はすごく喜んでいた。


『でも3日後かぁ…祝日も重なってるからきっと多いと思うよ!それにどうせ行くなら色々調べて行きたいし。ユニバは来週にしない?美咲も乗りたいものとか観たいものとか調べといて!!』


『うん…分かった…美咲、めっちゃ楽しみにしてるからっ!!!タクちゃんとユニバなんて夢みたいー!』


美咲は、来週になった事はちょっと落ち込んでいたが、一緒にユニバに行けると嬉しがっていた。




車はいつものコンビニに着き、今週のデートはゆっくり考える事にして今日は別れる事にした。

時間も遅くなったので、すぐに美咲は帰っていった。



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