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約束  作者: ハル
5/12

5~10日目

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



月曜日が始まり、朝が来た。


またいつものように朝からバタバタとして仕事に向かった。今日は美咲にメールを送ろうと早めに家を出た。美咲はオレが早めに出た事が分かったかの様に、会社に着くのと同時ぐらいにメールが来た。


《タクちゃんおはよう!昨日は楽しかったから今週一週間めんどくさい学校頑張れそうだよー!!(笑)タクちゃんもお仕事頑張ってね!いってらっしゃい。タクちゃん大好きだよ!!》


昨日の笑った美咲が思い出された。


《おはよう。美咲は疲れなかった?昨日はメール返さなくてゴメンな。気が付いたら寝てしまってた。仕事がんばってくるよ。美咲もちゃんと勉強しろよ。》


車の中で返信した。


仕事は楽しかったが、今はもう一つ楽しみが増えた。あれほど女には興味がなかったオレが、美咲と出会って変わった感じがした。


さっきメールを送ったかと思うと、またケータイが鳴った。ピンク色に光っている。


《はぁい!勉強頑張る!!今週も日曜日が楽しみだねっ!!》


美咲は返信が早かった。


オレは小さな工場に務めているのだが、今の時期は忙しくて休みが日曜日しかない。今月は祝日があるが、どうも休めるか微妙な感じだった。美咲にはあまり期待をさせたら可哀想だから、祝日が休みかも知れない事は言わなかった。


《オレも楽しみ。他にも行きたい所があったら考えといてな。》


そう返信すると、オレは仕事に行った。


今日もたくさん美咲からメールが届いた。教授の詰まらなかったという講義の話しや友達の恋の話し、家での話しや、美咲のドジした話しなど…暇があればメールをしてきた。オレのケータイフォルダは美咲でいっぱいになってきた。オレはそれを読むのが楽しかった。


そして仕事から帰ると、“おかえり”というメールが届いた。


寝る前になると美咲から電話が掛かり、美咲の元気な声を聞いて寝た。




※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※



こんなメールと電話のやり取りが土曜日まで続いた。


土曜日の朝


《タクちゃんおはようー!!やっと明日はカッコ良いタクちゃんとデートの日だよー。楽しみ~!!!ラスト1日お仕事頑張ってね!タクちゃん大好きだよー!!》


いつもの様に美咲からメールが届いた。オレはそれを見てから仕事に行くのが日課となっていた。美咲のメールは元気がでてくる。美咲と出会ってから1日があっという間に過ぎて行った。とても楽しくて毎日が充実していた。


職場では先輩から“最近お前変わったな~。女でも出来たのか~?”と冷やかされる。

美咲と出会って10日。まだ10日しかたっていないというのに、オレは10日前と比べ物にならないぐらい幸せだった。

仕事もミス無く順調にこなせた。




夜になり、オレはまた美咲と電話をしている。

『明日は動物園デート!楽しみだなぁー!!』

美咲は電話の向こうではしゃいでいた。相当楽しみにしていたのだろう。


『で、動物園以外でも行きたい所は見つかった?』

オレは美咲の行きたい場所を聞いてみた。

近くの動物園はそれ程大きくない為、すぐに見終わってしまう。


『んー。買い物行きたいかなぁ~。服見たい!!タクちゃん好みに美咲を変身させて欲しいなぁ~!!』


『分かった。でも変身しなくても今の美咲は可愛いよ。』


ちょっとオレらしくないクサイ台詞を言ってみた。


『本当ー??ありがとう。嬉しい!!!でも、タクちゃんカッコ良いのに、美咲は子どもっぽいから…タクちゃんに釣り合ってない…美咲ね、タクちゃんの事が大好きだからもっと可愛いくなりたいの!』


聞いていると恥ずかしかった。

美咲はオレの事をどう思っているんだろう…美咲の中でオレは相当カッコ良くなっている様だった。

しかし、そう思ってくれているのは嬉しかった。


『ははは…分かったよ。ありがとう。じゃあ、明日は買い物も行こうな。また朝9時にコンビニに迎えに行くから!ゆっくり寝ろよ。おやすみ。』


またあのコンビニで待ち合わせをして電話を切った。



※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

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