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あの日の記憶  作者: 羽琉
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第6話 あの人が。 前編





「あーあぁ~あー。」



「ねぇ何、さっきから桜歌ってんの?」



恐らく歌ってはないと思う。

心当たりのあるのは あのコト。




「桜ちゃん、このまえの楽器の事件のことで悩んでるんじゃない?」




そう。この前とは



桜がトイレに行っているほんの5分のうちに

音楽室の机や椅子が散らかって

桜のフルートもピアノの上から落下して吹けない状態になってた

 あの 事件だ。




「うん。そう。なんでだろ・・・・・。」




あんなに散らかっていたら、準備室で練習していた


チューバパートが気づいてる筈なのに


みんな「いつもどうりだった」とか「音は聞こえなかった」とか。





だが、物音を立てずにあんなに散らからせれることはできない。




そこが一番の桜の謎だった。




「なんでなんでなんでなんで・・・・」




教室に着いたあとも一点を見つめながら「なんで」を永遠ぶつぶつ呟いている。





「大丈夫か??お前壊れてきたぞ。」



春亮が話かけても


桜の目の前で手を振っても全く応答なし。



「おおおおおおおい!!春咲ぃぃ」



こんどは肩をブンブンゆさってみた。



「・・・何?」




やっと気づいた・・・が


恐ろしく無表情。笑みひとつない。




「えぇっ!!!・・・おはよう。大丈夫か??」



「うん。まぁね。」



言葉遣いも、いつもの明るいしゃべり方も全く違う。





春亮は


(こ、怖い。喋りかけなきゃよかった。俺のこのKYさが・・・)



はい、よく分かりませんが喋りかけたことに後悔してます。





キーンコーンカーンコーン♪


予鈴。




「はいおはよ~。今日はまた転校生来ちゃってるわよ。」




クラスメートの


「またかよ」

「多いな。」

「なんで10組まであんのにココにまたくるんだよ。」




10組まであるのにね。


これは、作者のご愛嬌 っつーことで。

いろいろありましてね。ね、転校生さん。



話は戻って。




「はーい。静かに。さぁきてもらうわよ。」





ガラッ。





その人は




ズカズカと教卓の前に仁王立ちして



黒板にでかでかと大きく名前を書き始めた。






「ま・・・真優まゆ?」







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