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あの日の記憶  作者: 羽琉
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第6話 ちょっとした勘違い 後編

「あっ・・・奏太、ちょっと学校入ってみる??」

桜は話を逸らそうと別の話題を出した。だが奏太は桜が焦っているのはもうバレバレだった。なぜなら桜は昔から、焦っている時はいつも腕を組む癖があることを奏太は知っていたからだ。


「うん。ちょっとだけ入ってみる。案内して」

「分かったー!!じゃあ付いて来て」

桜と奏太は来校の名簿にサインして校内に入っていった。

だが・・・その先には、春亮が居る。

桜は春亮に気づかず奏太と喋っていると、


「・・・・っ。」

そのときようやく桜は気づいた。

「あっ奇之塚!今部活の帰り??」

奏太が春亮をじーっとみている。

「うん。その人は?あっ!!もしかして・・・彼氏??」

春亮は冗談半分に聞いているが心の中では真剣に桜の言葉を待っている。


「ちっ違うよー!!奏太っ!なんか言ってやってよ。」

「あっ・・・どうも、初めまして俺は春咲奏太です。」


「ん?・・・春咲・・・?兄貴か?」

「えっと・・・違います。弟です。いつも、ねぇちゃんがお世話になってます。」

これまでの春亮の質問は全部間違っていた。そしてやっと春亮は気づいた。

自分は大きな勘違いをしていた こと。


「そっそーかぁ・・・。よろしくな 春咲君。」

「あの、奏太でいいですよ。一応俺の方が年下だし。」

「分かった。よろしく、奏太。」

「はい。よろしくおねがいします 春亮先輩。」

「ん?なんで俺の名前しってんだ?俺、一度も名乗ってないぞ。」

「前ねぇちゃんと電話で話してたんですよ。しかも、ねぇちゃが「奇之塚」って呼んでましたからね。」

春亮はもう一つ分かった。奏太は桜と違ってとてつもなく頭が良いことを。


どんどん春亮は奏太に慣れてきたから、思い切って本音を言ってみることにした。

「俺、最初奏太と春咲を兄弟と思ってなかったから恋人同士かと思ってた。ははは、俺ってバカだねぇー。じゃ、このへんでばいばーいっっ!!」

春亮は猛ダッシュで去っていった。


「・・・ねぇちゃん、あの人と付き合ったら??」

「はぁ!?やだよ!!絶対嫌。」

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