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異世界の魔女、現代でパチンカスになる  作者: ムタムッタ
打て。諭吉の続く限り

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Round 18 魔人戦②(撮影準備) 波乱のお題決め



 魔人戦から一夜明け、今日も今日とてパチンコ店前で配信が始まった。


「はぁ〜い、みなさんこんにちは! 白銀シルバで〜す。今日は、パチンコ・スロット3番勝負、第2回戦〜ぱちぱちぱち〜!」

「御託はいいッ、早く勝負だ!」

「……オープニングなので少し黙ってください」


 ◯キレてて草

 ◯やっぱシルバはこれよw

 ◯キャラ崩壊したwww

 ◯待ってました!

 ◯2戦目!


 無理に作った高めの声から地の声に戻ったシルバ。やはりこちらの声じゃないと落ち着かない。ドスの効いた魔女ボイスに魔人も一歩退く。


 前と違うのはカメラは固定、ついにカメラマンの魔王すらいない。それがなぜかってのはシンプルな理由で……



『だぁって我も打ちたいぞぃ、さらば』

『今日もハラキリじゃー!』

『なんだかよくわかりませんがお供します!』

『ちょ、ちょっとお姉ちゃん⁉︎』

『お前ら! オレ様に面倒ごと押し付けんな! オレ様も打つぞ!』

『ボクも何か打ちマスかね……』



 揃いも揃って先に行きやがった。こっちは呪いを解くために必死だっつうのに。


「今日は2戦目、先日と同じように2人に決めてもらおうかと思いましたが……」


 足元の『お題ボックス』を、魔女が魔法で消し飛ばした。


「番組的に面白くないので視聴者に決めてもらいます」

「えっ……⁈ ルール無視?」

「私がルールです。出玉勝負だけになっては画面に変化がないので」


 それがパチンコ番組だろうがっ!

 出玉で勝負しないならどうすんだよ。


「まず、昨日の配信でもあったように『スロット』での対戦を希望するコメントも見られたので今日はスロット勝負とします」

「わたしはどちらでも構わないぞ」

「俺も、まぁ」

「問題は勝負のお題ですね。出玉以外でやりたいところです。視聴者はリクエストをコメントしてください」


 淡々とした魔女のお願いに、調教済みの視聴者のコメントが流れていく。


 ◯これこそ出玉やろ

 ◯どれだけ早く当てれるか!

 ◯設定判別とか

 ◯↑時間かかるし地味

 ◯プレミア探すとか?


 ……なんだかんだ協力的だな。とはいえピンとくるお題はない。


 ◯目押し勝負は?


「ふむ……目押しですか」


 げ……嫌な予感。

 否定しようにも魔女は特に問題なさそうな笑っている。やばい、これはひっじょーにまずいぞ。


「目押しなら、ちょうど良い機種が置いてありましたね」


 魔女が懐から取り出したスマホで店内の設置台を調べると、妖しく微笑む。


「せっかくの勝負なのですから、趣向を変えた内容もやりましょう。お題は目押し、台は──」


 第2戦、波乱の幕開けの予感。

 なぜなら俺は、



 目押しが苦手だ。




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