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異世界の魔女、現代でパチンカスになる  作者: ムタムッタ
脳を焼かれた異世界の者たち

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Round 26 配信終了。魔女一向、異世界へ帰還す



「重大発表とは──白銀シルバ……このチャンネルを休止します!」


「ふぇぇーなんでですかぁ⁈」

「そりゃあれじゃろ……そろそろじゃし」


 なんだそんなことか……

 大方、元の世界に帰るための方便だろう。


 ◯マ?

 ◯うっそだろ

 ◯もうすぐ登録者20万やで?

 ◯これだけ新キャラ出しといて⁈

 ◯毎秒打て



「その為の勇者対決だったわけですね」


 ずいぶんしょっぱい対決だなぁ。

 ま、休暇とか言ってたし帰らなきゃいけないんだろう。


 ◯スミレちゃん止めろよ!

 ◯相棒だろ⁈


 やかましいわっ。

 師匠(笑)ではあるが、面倒ごとに巻き込まれるのは御免である。


「そのうち帰ってきますからご安心を……視聴者の皆さん、待っててねっ⁉︎」


 薄気味悪いキャラ変のセリフに鳥肌が立ってしまう。キャラブレブレだぞ。


「その間はスミレちゃんが打ちます」

「はっ⁉︎」


 聞いてねぇよ。

 

「名案ですぅ!」

「たのんだぞぃ()()()()()()()?」


 待て待て待て待て!

 なんで聖女も魔王もノリノリなんだよ⁉︎


「勇者にも勝ちましたが、スミレちゃんにも勝ちましたからね」

「いやいや、俺とお前はタッグだろ! あっちも2人だったし……」

「私はコンビを組んだ覚えはありません」


 こ、こいつぅ……!

 

 ◯引き継げスミレちゃん!

 ◯断れないぞ

 ◯逃げるな笑

 ◯さすがシルバ!

 ◯漢ならやれよ〜?w


「わあったよ、やりゃいいんだろやりゃ」

「一件落着じゃな!」

「さすがお弟子さんですぅ」


 よくない。絶対よくない。

 まーた面倒ごとになってしまった……


 ……まぁいいや、後のことは後で考える!



「では、引き継ぎも決まったことですし……打ち上げに行きましょうか」


 魔女が諭吉軍を見せびらかす。勝った量より多い枚数……


「お前それ……」

「聖剣が奪えませんでしたからね、勇者の出玉で我慢です……今まで私が貸していた分、一切返してもらっていませんので」


 ◯ガメてて草

 ◯草

 ◯やっぱり元カノ???

 ◯勇者www



「だぁっーはっはっは! ちゃっかり取っておったか⁉︎ 我が許す!」

「お肉、お肉食べたいですぅ!」


 他人の金で食うものほど美味いものはない。勇者よ、ゴチになりますっ!


「ハハっ、確かに! 剣はいらねぇけど打ち上げに使わせてもらおうぜ! たけぇ肉食いに行くぞーっ!」


 パァッーと使って食って飲む!

 そうでもしないと割りにあわねぇっ!!



 ◇ ◇ ◇



 その後……焼肉屋での打ち上げの様子まで配信。なぜ撮影許可が下りたかは不明だが、ちょっと遅めの晩飯が始まる。


 魔王によるビールが何杯飲めるかのチャレンジや聖女がひたすら食うだけの画をここぞとばかりに収めていた。


「勝負の内容が映えなかったので」

「どこ気にしてたんだよ……」

「おねぇさぁん⁉︎ ビールおかわりぃ〜」

「まだまだ食べますぅ」 


 カオスな打ち上げまできっちりカメラに捉え、銀髪の魔女(白銀シルバ)の実践配信は終了。



 打ち上げが終わった頃には日を跨いでいた。静かになった大通りを魔王が走る。


「この道は我のものじゃぁ〜!」

「魔王様ぁ〜叫んだらダメですよぉ〜!」


 この場に金髪姉妹がいないのが残念である。もっと面白くなりそうだったのに。


「休暇も終わりですか……」

「仕事があるんだろ? 元の世界に戻れよ」

「そんなことよりも、この世界での研究が大事なのですが」


 ……パチンコ打ちたいだけでは?

 

「つーか、これから配信するとしてもどうなのよ? 携帯で配信したら男の姿だろ」

「それはもう考えてあります」


 銀髪の魔女は杖を取り出すと俺のスマホへ一振り。闇夜を踊るように光が漂う。


「カメラを起動してみて下さい」

「あ? ……ん゛な゛ッ⁉︎」


 スマホの内カメにしてみるとあらびっくり。墨乃スミレがいるじゃないの。可憐な美少女が間抜けな顔を晒してら。


「これで台のガラスに映るのは実践系配信者スミレちゃんだね!」

「悪魔……」

「魔女の間違いですよ」


 ()()()が正しいと思う。

 結局最後まで付き合わされてしまった……まぁ弟子だから仕方ないか。


「そろそろ引き上げましょうか……白銀シルバのチャンネルは任せましたよ?」

「へいへーい」


 ゆっくりと……魔女は歩きながら杖を振るうと、足跡はキラキラと輝き、やがて宙に舞う。


「2人とも、異世界(あちら)へ帰りますよ」


 澄んだ声が夜に響く。そして魔王たちの足元にも徐々に光が灯り、気付けば大通りの地面から無数の煌めきが湧き上がっていた。


「なぁんだこれ」

「この世界でも、だいぶ魔法が自由に使えるようになりました……しかし研究はまだまだ……」


 魔女は漂う光を杖で指揮し、束ねられたそれは……竜のように空を泳ぐ。銀髪の魔女、黒髪の魔王、橙髪の聖女の3人がその真下に集う。


「近いうちに遊びにくるぞぃ兄弟子!」

「今度もご飯、ご一緒しましょうねぇ~」

「私の攻略は続きます……弟子として、それまで精進しているように!」

「おう」


 光の竜は上空から徐々に魔女たちを包み込み、やがて強く光を放つ――


「また会いましょう、我が弟子――――」


 今までの攻略に使った魔法とは比べ物にならないくらいの発光と共に、3人の異世界者たちは消えていった…………


「やべぇなあいつ……こっちの世界征服するつもりか?」

 

 いや……それはないか。

 あいつパチンカスだし。


 俺も帰ろ。


 こうして、異世界の脳を焼かれた者達は、パチンコ屋にてひと騒動を起こして帰って行ったのである。


 ちなみに……7テン外しが乱発されたマイホールは、しばらくネットで遠隔を疑われて話題になったのは……別の話。


 


次話、第2章エピローグです!

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