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異世界の魔女、現代でパチンカスになる  作者: ムタムッタ
脳を焼かれた異世界の者たち
21/222

Round2 魔王によるパチンコ攻略法1『絶唱同調絶頂突破』


 言われるがまま、魔王の隣に着く。


 今日は1種2種混合パチンコの金字塔、絶唱するやつ……の二代目。

 

 ベ〇ブレードと揶揄される付属部品の増えた筐体が若干不評だったものの、打ちやすくなった甘パチの絶唱台である。遊タイム付きで遊びやすくなんと77分の1という当たりやすさ。実質当たり確定台である。


 ……三代目は釘に恵まれなかったとは言うまい。それよりも、音量問題を早く解決してほしいのは全パチンカスの希望。


「ん~? 異世界の魔王が打つには安定すぎないか?」

「何事も最初は手堅くじゃぞ、兄弟子」

「もういいよ兄弟子で……」


 キラキラした顔でキャラクターが座ってと待っている。魔王に付き合って座ってやろう。まぁ甘だし5000円でいいか……ゆけっ、樋口!


 なんて言ってたら魔王の台は早速『てがみ』保留が来ていた。


「はや」

「オスイチじゃ!」


 それは気が早すぎ。だが、

 ――ソイツガキリフダダ!


 おっきい剣が画面に現れた。よく裏切られる保留である。そして魔王の画面はよく見るキャラリーチに発展。名前のところがフルーツ柄なのは見逃さなかった。


「あまあまよのぉ~」


 上機嫌の魔王は当然のように当たりをかっさらっていく……

 まぁ1/77だし、そりゃすぐ当たるわな。


「しっかし、普通に遊ぶんだな」


 ここからは数百玉の当たりを終えた後、最終決戦に入る。5回分の抽選結果を一気に出す演出、歌が決まれば確変である。


「チッチッチ、兄弟子よぉ……魔王たる我が正面突破するはずなかろう?」

「だと思った……」


 しかしここからどうやって突破するんだ?

 ヒキがどうのと言っても1/7.7を自力で抜ける……のはないから、確率操作か?

もう当たりを3倍低くするのはやめてくれよな。


 自分の台そっちのけで魔王の台を見ているが、玉は抜かりなく保留を溜める。


「魔王、大丈夫かぁ?」

「まぁまぁ見ておれ。魔王はチマチマした当て方はせん! ここからが我が力よ──ハァッ!」


 魔王は空いている左手を台へ向け、黒っぽいモヤを放つ。めちゃくちゃドヤ顔で。

 

 そして、当たりの当否演出。主人公の少女達が一斉に歌い始めるのだが……


「この魔法の条件はただひとぉつ!」


 怪現象は起きる。いや、起こしている。魔王が。




『ガトゥランデスバーベルジーグレットエーデルナール……エミュストーロンゼンフィーネエルバラージィー……』

「がとぅらんですばーべるじーぐれっとえーでるなーる……えみゅすとーろんぜんふぃーねえるばらーじぃー……」




 …………???????

 黒髪の魔王はキャラ達と共に歌い、そしてボタンへ、静かに触れる。




 シンフォギアァァァァァァァァッァァァァァァァッァ

 ――キュキュキュキュイン! キュキュキュキュイン! キュキュキュキュキュキュキュキュキュイン! ポォロポポポポペペペペピピピピピーペペペペペペペペー



 ……当たったんだが。

 魔王がキャラと一緒に歌っただけで。


「ぬっふっふ、これが魔王によるパチンコ攻略法その1……『絶唱同調絶頂突破シンフォニック・ブレイクスルー』じゃ!」

「えぇ……」


 歌って当てる、それが魔王の攻略法という……こんなに音痴なのに。

 いい大人は隣にお客さんがいなくても、歌うのはやめようね。




◇ ◇ ◇


 参考機種:『PF戦姫絶唱シンフォギア2 1/77ver.』


 歌の所は『シンフォギア パチンコ 絶唱』とか検索すれば多分動画で見れます。


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