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異世界の魔女、現代でパチンカスになる  作者: ムタムッタ
魔女、現る

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Round 16 前編・7の日の釘の樹海


 次の週末、魔女の言う聖戦の日。

 激戦は開店直後から始まっていた。


『本日はご来店ありがとうございます────』


 理由は簡単、今日は『7のつく日』……そう、皆さんご存じ激熱イベント日だ。


 ん? 今はイベント規制じゃないのかって?


 んなこたぁ関係ない。気にしてはいけない。

 お互い早番を引いたもののスロットには目もくれず、最初から魔女の聖戦とやらを見届ける為、並びで着席。


 何がそこまでみんなを駆り立てるのか、早朝から満員に近い盛況ぶりである。


 今日は終日打ち倒す……予定だ。


 お目当ては某艦船擬人化ソシャゲのパチンコ。

 46分の1という大当たり確率ながらそのほとんどは約90球もらえるだけで、実質右打ちラッシュへの突入率は約499分の1とされる台である。


 それでも今日は、指揮官になる。

 出玉がいっぱい欲しいから。


 ……だが、いきなり出鼻は挫かれた。


「なんだこれ……入らねぇ」

「これはこれは……相当念入りに調整をしていますね」


 ハンドルを回して球を打ち出したものの、その悉くがチェッカーの釘に嫌われ弾かれる。現在3000円を入れて回転数は15、実に1000円5回転という状況である。


 釘の森ならぬ、釘の樹海。チェッカーの上に球が乗りそうな調整。


「ガッチガチじゃねぇか……!」

「旧イベント日にこの仕打ち、我々のことをなんだと思っているのでしょう」


 多分、良客カモだと思うぞ。

 しかし分かっていてもやめられない、それがパチンカスの性である。こんなところでやめられるのなら今頃金持ちになってるはずだ。


「いいじゃねぇか、お前は『風の絨毯(インビジブル・ロード)』があるだろ?」


 キツく締められた釘の樹海に対して特攻性能のある魔法。あれさえあれば余裕で勝てるはずだ。


「いえ、アレもまだ使用可能な状態に復帰していません」

「えぇ……もう2ヶ月くらい経つだろ」

「この世界の理は、私のような異物へ強い制約を与えるのです」


 そんなもんなのかねぇ。

 しかし他の魔法にしても右打ちに特化したものか物理干渉系になるが、魔女のヒキがすべてだ。肝心の回転数を稼がなければ意味はない。


 あ、そういえば。


「じゃ、じゃあ最初に会った時みたいに無理矢理当てちまえば……」

「そんな事では右打ちで負ける未来が待っていますよ」


 台の勝負はあくまで右打ち。無理矢理当てても続かなければ意味はない。それに左打ちでこの調整、右打ちの釘も相当な締められ方だろう。


 くそ、俺達は店のいいように万券を突っ込むだけなのかよ!?



 ※あまりにもチェッカーに入らない場合はお店を変えましょう。

 お店選び、これ重要。あとは普通にその日撤退も要検討です。


 まぁ、撤退できないですけどね!


【パチンコは、適度に楽しむ遊びです】




 その間にも数回転。当たるのは小当たりのもの。欲している大当たりではない。ダメだ、これじゃ客は、俺達は大負け確実ッ!



 成す術なく台を睨む魔女、依然釘の樹海は固く閉ざされている。


 だが銀髪の魔女は、台を見てむしろ……いや、なぜか笑っていた。




 ◇ ◇ ◇


 参考機種:ぱちんこ アズールレーン THE ANIMATION



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