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異世界の魔女、現代でパチンカスになる  作者: ムタムッタ
異世界の剣聖、パチスロを打つ

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149/225

Final Round【オールナイト】オールナイトパチンカス


 年末、そして大晦日。


 夜通しパチンコ営業が許可されている地域がある。そう、三重県だ。赤福なんて有名だよね、買って帰ろうね。え? なんで三重県かって?


 いつの間にか俺は、レバーを叩いて3つ並ぶボタンを押している。左右に並ぶは魔女にエルフ、女騎士に剣聖。スマホで現在位置を調べると三重県のパチンコ屋にいたのだ。


「あ?」

「……どうしました刹那?」

「え、いや……え?」


 おかしい。俺は確かに1人勝ちして打ち上げをしたんだ。そのはずなのに、いま12月31日の真っ昼間に三重県にいる。記憶がぶっ飛んでいるうちに、県を跨いだとでもいうのか。


「せっちゃ〜ん、しっかりしてよぉ」

「そうですよ先生、おーるないとは始まったばかり!」

「僕の新しい剣技も見せてあげますっ!」


 そうか。俺はオールナイト実践に来たんだ。確かノリでそうなっていたような気もする。


 ……いや、違う気がする。

 朝の日差しと間抜けな異世界人、そしてベッドの隣には……


「確か魔女が泥酔して……」


 なんだろう、思い出せない。めちゃくちゃキャラ崩壊していた気がするんだが。


「泥酔? 私が酔うことはありません」

「せっちゃん飲みすぎで記憶飛んでるんじゃなぁぃ〜?」


 そうかぁ……?

 無防備な魔女の姿だけは、朧げに覚えてるんだけど。欲求不満だってか⁉︎


「剣聖も覚醒させ我が国も静観を継続、()()()()()()()()調()、万事収束。残るはこのオールナイト攻略のみです」

「攻略ってお前なぁ、ベタピンガン締めで戦えるのかぁ?」

「それを超えるのが私の魔法です」


 スロットを前にしても、魔女が怖気付くことはない。むしろテンション高めだ。年越しまでこの調子で行くかこいつは。


「貴方とて、今月はまだマイナスでしょう?」

「お、おうよ! やるからには勝つ! お前ら、オールナイトで寝れると思うなよ!」


 そうだ、俺はまだ12月負けてるんだった。トータルで勝つためにも! この40時間の戦いを勝たねばならないッ!


「今日は全力で打ちますよ!」 

「僕だって、進化した剣技……いざっ!」

「わはは〜ところでオールナイトって飲めるのぉ?」

「師匠、それは1月2日まで我慢してください」


 ……いや、落ち着け。なぁんでこいつらとオールナイトで打つんだよ! おかしい、絶対おかしい!


「お前絶対俺になんかしたろ⁉︎」

「ん~シルバわかんない☆」

「……………………」

「まぁまぁ、勝ってそれから伊勢神宮に参ろうではありませんか」

「正月なんて人いっぱいだろうに…………さっさと赤福買って帰ろうぜ」

「それでははるばる三重に来た意味がないでしょう? 打って参ってお正月、ですよ」


 こいつら……マジで観光しに来ただけなんじゃないのか?

 パティンケス監視やらなんやらはなんだったのか………………


「本音は?」

「40時間営業に乗じて魔法の研究ができればなと」

「…………お前もパティンケスだよ」


 

  真・パチンカスの魔女 第5章

 〜異世界の剣聖、パチスロを打つ〜


       (了)



  ◇ ◇ ◇



 12/31朝9時から1/1の25時まで三重県のパチンコホールではオールナイト営業! 伊勢神宮へのお参りの前に勝利を掴めッ!


 というわけで剣聖編終了(!?)です。

 スロットは打ち足りてないので剣聖ちゃんはまたどこかで活躍できればいいなと思いつつ。


 ☆連打でRush突入です。

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