滅ぶ1週間前の朝 今日もいつもどおりに
お久しぶりです!
また2カ月ぶりの投稿です!
えっと今日は朝だけなので、今日は短めな……はずです!
鳥のさえずりが聞こえる。
その声がわたしが起きるときの合図だった。
でも今日は聞こえなかった。
いつも、この時間に起きるせいなのか、ぱっちり目がさめた。
この部屋には、窓がないせいもあるのかもしれないけど、
(今日はなんかいつもよりさむい……。あと少し土のにおいがする、ような?)
とりあえず、寝間着から“大好き”な白い袖なしワンピースに着替えて、
はしごを上ろうとしたけど、
体がだるくてはしごを上れなかった。
少しだけベットで横になって、ぼっーと天井だけを見つめた。
部屋はうす暗くて、やっぱりさむい。
何分か横になってると、ままの声が聞こえた。
「天使ー起きてるー?ご飯よー?」
とよばれた。
だいぶ、体が元気になってきたから、起き上がってはしごを上ることにした。
行くともう朝ごはんはできていて、
調理場には、盛ってあるご飯と、スープがおいてある。
わたしは出来上がったものをつくえに運んだ。
わたしは、いすにすわりかけたままに、「あはよう!まま!」と元気よくあいさつすると、
すわった後、心配そうに「大丈夫?」と気にかけてきた。
「さっき、すぐに上に来なかったから心配で、………具合悪いの?」と、
いすから少し前かがみのしせいで腕をのばして、私の前がみをあげておでこに手を当てた。
「熱は………なさー………そうね。」
と手をもどしていすにすわった。
「もし今日具合悪かったら、部屋で休んでてもいいわよ。あまつか。」
「ううん………大丈夫だよ!まま!」
と笑って見せた。
ままは、少しおどろいて、
「あ、うん。でも無理はしないでね。」とほほ笑んだ。
ままは、気持ちを切りかえるように、手をパッとたたいて、
「さぁ!この話はとりあえずおいといて、朝ごはんをいただきましょうか!」
わたしもままも、手を合わせて食べ始めた。
その間、ままといろんな話をした。
食べ終わって、ままがいすから立ち上がると、お皿を調理場の水が出るところに置いた。
調理場に立つと、わたしがいる方にふりかえる。
「もし大丈夫なら、今日も皿洗いを手伝ってほしいのだけどいい?お皿を拭くだけでいいから。」
と心配そうに見つめている。
「大丈夫だよ!全然!だからわたしも手伝うよ!」
とわたしは立ち上がって調理場の方に行った。
「もしも本当にきつくなったら………あまつか……。」
(この優しさ、本当にかわらないんだ。でも………)
じゃー
いつ、汲んできたのかわからない水に汚れたお皿を入れる。
不思議そうに水を見てると、
「あ~!この水、さっき雨が降ってきたから、おけを外に置いて溜めといたのよ。あまつかの手伝うのも減ると思って。ふふふ。」
にっこり笑いかけた。
灰とオリーブで作った、せっけんでお皿を洗い始める。
少しにおうオリーブ、ほんのり甘いにおいがする。
(このせっけん“あいつ”に作り方教えてもらったものだ……な。)
じゃぶじゃぶ。
せっけんでお皿を洗って、水でながして、わたしにていねいにわたす。それを布でふく。
それをくりかえしていると、トントンと音が聞こえた。
音は後ろの外のドアから聞こえた。
わたしは、外のドアのほうに早歩きで行った。
ドアの前に立って、ドアノブを右に回して「今あけます~!」と言いながら開けた。
ドアを開けると、《きのま》のお母さんがドアの前に立っていた。
「おはようございます!天使様。」大きな葉っぱのかさをさしながら、
わたしにあいさつした。
「おはようございます!ユリメさん!」
「あら、ちゃんと挨拶できて偉いわね~」とほめてくれた。
「今日は、どうしたんですか?」
そうそう、という顔をしながら、ユリメさんは、自分が持ってる木のおなべのふたを開ける。
すると、森のきのみや、いろんな野菜が入ってるスープがおなべの中にたくさん入っていた。
「どう?このスープ、栄養満点!歯ごたえ満点よ。ふふ。」
と少し会話していると、ままが調理場の方からやってきて、会話に入る。
「あわわ。どうしたんですか!?こんなは朝早く。」
とあわてた声でままは聞いた。
「昨日のお昼からこのスープを作っていまして、いつもだと《きのま》がご飯をたくさん食べてくれるのですが、」
「昨日の夜、あんまり食べてくれなくて、昼ご飯を無視して作っていたから、たくさん食べてくれると思っていたのですが………。」
少しうつむいて顔をあげた。
「だからこうして、村の人にこのスープをお裾分けしているのです。」
「う~ん。だけど…どうしましょう……。」
よく見ると、ユリメさんの目の下にはうすいかげができていた。
「……まま!このスープ、分けてもらおうよ!わたし、食べたいの!」ままの方を見てにっこり笑った。
少し腕をくんで考えるまま。少しだけ冷たい顔になる。
でもすぐに明るい顔にもどって調理場の方に石でできた、おなべをとってもどってきた。
「じゃあ、お言葉に甘えて少しお裾分けしてもらおうかしら。ふふふ。」
パーッと明るくなって、「ありがとうございます!」と喜んでいた。
スープをおすそわけしてもらって、帰ろうとしているユリメさんが、
ハッとしてわたしの方をむいて言った。
「そういえば、天使様。今日天気悪いですけど、頭痛くないのですか?」
「お母さんも大変ですよね。雨の時は、天使様、すぐ具合悪くなってしまうから心配で。」
とわたしを気にかけてくれた。
「ううん。ありがとう、ユリメさん。もうだいぶ元気になったから大丈夫!」
とユリメさんの前でくるりと回りながらジャンプしてみせた!
そのときいっしゅんだけ、ままの顔が真っ青になっているように見えた。
__そんな気がした。
ユリメさんが、ふふと笑いながら後ろ見る。
「でももう大丈夫そうですね。もうこんなに晴れているので。ではわたしは違うところにもお裾分けしてくるので、またあとであったら~」
そして、ユリメさんが他の家の方に歩いて行った。
ドアを閉めるとままが青ざめたまま、ドアの前に立っていた。
心配して声をかけると、
「ぁ、あ、あまつか?えぇ大丈夫よ。さぁこのスープはお昼の時にでも食べましょうか。ふふふ」
笑いながら調理場の方にもどっていった。
(う~ん大丈夫かな、まま。)
と心配しながら、1度、部屋のほうに下りて、紙と羽ペンを取り出して、今日もらってくる薬のメモを書いた。
(薬は、お昼ご飯を食べてから、ツユクサしんりょう所に行けばいい、かな?)
メモをポケットに入れて、またはしごを上った。
「じゃあ、ほかの人を手伝ってくるね!」
ドアの方に向かってドアノブを握った。
(今日もいつもどおりに………がんばらないと。)
すると
「やっぱり、あまつかは優しい子ね。」
とニコッと笑った。
わたしは、逃げるように外に出た。
新村人、新子ども、登場です!そしてツユクサ診療所も登場です!!
知ってる人は知ってるし、知らない人は知らないと思うのですが、(当たり前です!)
実は、昔は灰とオリーブでせっけんを作っていたのです!
ネットで調べると、すこーし作り方が違いますけど、オリーブのせっけんの作り方が出てくので、是非見てみてください!
あまつかちゃん、また意味深なこと言ってますね~
次回は、二日目の朝の手伝いから~昼までです!
よーし今度こそ短くできるようにかんばるぞー!(≧∇≦*)