転生は、悪役令嬢（１話）
☆ヒロイン（主人公）は、悪役令嬢を攻略をする☆
～第１話～
『危ない！？』
突然誰かの声が聞こえたかと思うと突然頭に激痛を感じて倒れて気を失いました。
頭の中にある映像が浮かび上がった。
私は、部屋の中に立っていました。
部屋の中は、漫画やゲームソフトが散らかっていました。
部屋に置かれている鏡には、狸顔の黒髪のロングヘアーの女の子が立っていました。
『なんなのよ、この冴えない女の子は……
これは、もしかして私……？
そうだ！
私の名前は、五十嵐・麗奈でした！
乙女ゲームとBLが好きな腐女子ですよ！』
ふとテレビの方に顔を向けるとやりかけの乙女ゲームのゲーム画面が写し出されました。
『確か私が気に入りの乙女ゲームの「聖フォルテ学園～運命に選らばれし者～」でしたよね……』
確かゲーム内容は、復活する魔王に対抗する為に騎士や戦士や魔法使いなどを育成する聖フォルテ学園が設立された。
その学園に平民の主人公のヒロインのアイリス ・クロフォードが学園に入学するところから話が始まるんですよね。
格好良くて可愛らしい男の子達が登場するのが魅力的なんですよね。
でも何よりも私の推しは、主人公のヒロインのアイリスちゃんだったりします。
女の私から見ても可愛らしくて優しくてマジ天使です！
こんな子誰でも好きになりますよ！
そして場面が変わり乙女ゲームの聖フォルテ学園を夜遅くまでゲームをした為に寝坊してしまった。
慌てて家を走って出掛けてその直後に車に当たり意識がなくなりました。
私は、死んだのだと理解しました……
「……ジュ様、アン……様、アンジュ様、しっかりしてください！」
ゆっくりと目を開けると目の前に天使がいました。
心配そうに私を覗き込んでいる天使みたいな女の子は、160cmくらいで背中まで伸びた蜂蜜色の癖っ毛ですみれ色の丸型二重も綺麗で華やかな顔立ちではないが可愛らしい印象の私の好みの女の子でした。
「良かった、気がつかれたのですね。
大丈夫ですか？
建物から落ちてきた植木鉢が頭に当たったのですよ」
天使みたいな女の子は、心配そうに私の顔を覗き込んできました。
「んっ、私は……
はっ！？
ご、ごめんなさい。
私は、アイリスちゃんに何て謝ったら良いのか！？
今までの償いは、必ずいたします！？」
天使みたいな女の子の名前をアイリスだと思い出しました。
それからアイリスちゃんに犯罪まがいの嫌がらせをしていた事も思い出しました。
だから慌てて頭を地面に着けて土下座をして謝りました。
「ア、アンジュ様！？
私は、気にしていません！
だからそんな事をするのを止めて下さい！？」
アイリスちゃんは、私が土下座をしたのを見て慌てて私の肩を触りました。
アイリスちゃんが気にしていないから土下座を止めてほしい事をお願いしました。
「この償いは、必ずします！
本当に申し訳ありませんでした！？」
私は、頭を何回も地面に叩きつけて謝りました。
アイリスちゃんから逃げる様にその場を逃げていきました。
「ア、アンジェ様！？
お待ち下さい！
ちゃんと手当てをしないといけません！？」
アイリスちゃんは、私の怪我を心配してちゃんと治療をしないといけない事をお願いしました。
でも私は、アイリスちゃんにしたこれまでの犯罪紛いの虐めが申し訳なく思いました。
アイリスちゃんが呼び止めるのを無視して走って逃げました。
自分の寮の部屋に戻るとそのまま自分のベッドに飛び乗りました。
「あーもうーーアイリスちゃんは、可愛らしかったです！
でもアイリスちゃんがこの世界に存在するって事は……
乙女ゲームの聖フォルテ学園の世界に転生したって事ですよね……
まさか、漫画やゲームやアニメにある様な異世界転生物をじかに体験するとは思いませんでした……
まあ、せっかくだから乙女ゲームの世界を楽しみましょう！
……ってちょっと待ってください！？
確か私って悪役令嬢のアンジュ・メルシエに転生していましたよね！？
アンジュの末路って確か復活した魔王としてアイリスちゃんに殺されていましたよね！？
魔王として復活しなくてもアイリスちゃんを犯罪まがいの虐めをした為に幽閉か国外追放でしたよね！？
幽閉も殺されるのも嫌です！！
うん、よしこれは、国外追放を狙いましょう。
さーてと、死なない様に国外追放を目指して頑張りましょう！」
アイリスちゃんの可愛らしさに興奮してベッドの上で枕に顔をつけて気持ち悪いぐらい体をくねくねと動き回しました。
ふと自分の今まで行った行動と何て呼ばれていたのか思い出しました。
そして自分が悪役令嬢のアンジュに転生した事に気がつきました。
そして私が破滅フラグばかりなのを思い出して顔が真っ青になりました。
そして１番生き残る確率のある国外追放になる為に頑張る事にしました。
右手を天井に向ける様に上げて国外追放の為に頑張る事を高々と宣言をしました。
次の日の放課後に自分の能力を確認をする為に学校の裏庭に向かいました。
「よし、この時間は、誰もいないですよね。
この破滅世界を生き抜く為に自分の能力を把握していないと駄目ですよね。
確か私の属性って闇魔法だったですよね。
最初は、初級の魔法を試してみましよう。
『ダークアロー！！』」
何回も周りを見渡して誰もいない事を確認しました。
そして四メートルぐらいある大きな木の前に立ちました。
そして右手を大きな木の方に向けて初級魔法のダークアローを放つ為に呪文を唱えました。
手のひらから黒色の矢が出てきて大きな木に向かって行きました。
大きな木にぶつかると見る影もないほどに木っ端微塵になりました。
さらに黒色の矢が大きな木の後ろにある学園の壁を突き破りました。
そのまま草原を通り過ぎて行き矢が見えなくなりました。
「え、えっと……たまたまですよね……
目眩ましならこんな大事にならないですよね……
『ダークライト！』」
自分の魔法の威力に戸惑いました。
でもたまたまだと思い他の魔法を試してみる事にしました。
両腕を大きく広げて目眩ましの魔法の『ダークライト！』を唱えた。
すると体の周りが黒く光ました。
気がつくと学園の全てが真夜中の様に暗闇に包まれて周りが何も見えなくなりました。
「か、解除、魔法解除！」
私は、慌てて両手を振り魔法の解除をしました。
闇が晴れていつもの太陽が出ている明るい昼の景色に戻りました。
「ここまできたらあの最終魔法を試したくなりました……
さ、さすがにこの魔法は、使えないよね……
『ブラックホール！！』」
何でも魔法が使えるのが怖くなりました。
同時にどこまで魔法が使えるか気になりました。
近くの山に両手を向けて魔力を込めて何でも吸い込む闇属性で１番強い最強の魔法の『ブラックホール』を唱えました。
山が魔法のブラックホールに一瞬で吸い込まれて山が跡形もなく消えました。
「あ、あははー……チート過ぎるでしょう……
確かにアンジュの魔力は、凄かったです。
でもここまでなかったですよね……
もしかして私が転生者だからでしょうか……？
ま、まあ、魔力があるのは、良い事ですよね……
自分の魔力が解った事だし……
今は、それで良いですよね。
うん、取り敢えずこの魔力は、秘密って事にしておきましょう。
よし、この力をアイリスちゃんの為に使いましょう！
うぇへへーー、いずれはアイリスちゃんとあんなことやこんなことが出来るような仲になれば良いですよねぇーー」
自分のチート能力に戸惑いました。
でも今は、深く考えるのを止めました。
そして他の人に自分の能力を秘密にしようと心に決めました。
自分のチート能力でアイリスちゃんと仲良くなりいかがわしい事が出来る仲になりたいって邪な考えをしました。
変質者の様に顔がニヤニヤとにやけてしまいました。
でも私が昼間に魔法の試した時の出来事で大事になっていたって思ってもいませんでした。
ーTo Be Continuedー
