Part2 追想
私は荒廃した戦場を歩く。
1歩1歩踏み出すたび、失ってきたものを思い出す。
元々、記憶力は良くない方だった。
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私は西側諸国の東側、国境付近の小さな鳥人種の家で生まれた。
家族の名前は覚えてない。
兄妹がいたのかも何人家族がいたかも忘れた。
でも私が志望した高校へ通うために人間種の国の寮へ入ったのは覚えてる。
高校はとても楽しかった。
私はグルメな方で人間の食べ物に憧れていた。
鳥人種は肉食で淡白なものしか食べなかったから。
高校2年生の冬、戦争が起きた。
宣戦布告の次の日には国境で戦闘が起きた。
故郷の村はすぐに蹂躙され東側諸国の前線基地になったらしい。
私は高校に行くことが出来なくなり、戦災孤児となった。
人間の国には戦災孤児のための施設ができ、そこに入った。
施設で19歳になった人は軍役か工場で働くことになる。
私は18の時、視察に来た軍人に鳥人種は珍しいためか軍役に誘われた。
行くとこのない私は流されるようにして軍人となった。
軍では航空部隊に配属されそこで出会ったのが隊長だった。
隊長は私を重宝してくださった。
私はそこで生きる意味を見いだせた。
何もかも失った私に居場所をくれた。
隊長の淹れるコーヒーが大好きだった。
隊長が好きだった。
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目の前に見覚えのある機体が見えた。
δ-6の輸送機だ。
大破した機体のそばにσ-1の隊員が横たわっている。
輸送機を後にして進む。
先に見えたものはγ-1の輸送機たちの墓場だった。
周りには友軍と今朝見た隊員たち。
私の涙は枯れていたのか、流れなかった。
虚無感が覆い尽くす。
輸送機の墓場の真ん中に行く。
私の体はなにかに吸い寄せられるように移動した。
そこには探していた人がいた。
私の無反動砲を担いで座っている。
体からは血が全て抜け、白くなって
最後まで使命を果たしたのか満足気な顔をしていた。
悲しさのあまり、私の体から色が抜けた…
私は言葉では表せないほどの虚無に包まれる。
「あ…あぁ…あぁぁぁ……」
だれか私を殺して…
全てを奪っていくこの世界から救ってください。
……
私の思いは伝わらない。
今、この地で生きているのは私だけだから。
「救ってくれないなら…」
「私に生きろと言うのなら…」
「もう奪われないように…」
「略奪者は狩らないとね」
私の口角が微かに上がった。
種族設定
鳥人種は放任主義
16歳をこえた辺りで独り立ちします
戦災孤児に鳥人種が少ない理由は鳥人種は戦争が起きる前に空に飛び立って避難できるからです
主人公の親は生きてる可能性が大きいです
しかし親の身元が不明なため学校から連絡が取れません
なので主人公は仕方なく施設に一応入りました
獣人はなにかのきっかけで能力を手にします
目が良くなって動体視力が上がったり夜行性になったり超人的な飛行能力を持ったりと様々です




