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爆弾トゥモロー⑧

しかしドアの向こうの様子に変化は無かった。まさか眠っているか? 


眠っているとかないだろ、あれだけうるさく電話鳴ってたんだから。


 少しの自問自答と小さな沈黙がドアを隔てて流れる。


 しばらくして反応があった。


俺の投げかけに対し父さんはドアを開けることなく、ドア越しにくぐもった声で予想外(いや、想定通りか)の答えを返してきた。


「しばらくは会社に行くつもりはないから、休むって言っておいてくれ。


父さんが休んでも大丈夫なように、仕事の指示などの重要なことは全部机の上の手紙に書いておいたから、そう伝えてくれ」


 はぁ?


何だそれ?


中学生がずる休みするんじゃないんだから、そんなんで通るわけないじゃないか。


「……」


 反論の言葉を投げかけようとしたが、言葉が口からでてこない。


「どうした。もう父さんから言うことは何もない。


電話、待たせているんだろう?


 忙しい時間だ。早く伝えてきてくれ」


 父さんの方から幕引きの言葉が告げられた。


自分が迷惑を掛けているのに、まるで俺はが悪いことをしているかのような言い草で迫ってくる。


しかし父さんの言い分にも一理ある……訳は無いが説得力はある。


俺には今父さんを説得する力はない。ならば待たせてある電話に戻って、この事実をうまく伝えるべきではないか。


そう思いなおし、俺は再び電話の元へ急いだ。


 ドタドタと今度は階段の音なんか気にもかけずに駈け下りた。

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