きれいなニートの条件④
最後の部分もおそらく本気の言葉なのだろう。
もし俺がこのまま何も出来ずに飢え死にするという選択をしたのならば、おそらく父さんも一緒に飢え死にをするという意味なのだろう。
だが、同時に出来る限りの協力はするという心強い言葉もあった。今後の選択は俺次第。生きるも死ぬも俺次第だ。
ふっ、と一息入れて父さんに返す言葉を探す。
「父さん。俺、さっき冷蔵庫の前で追いつめられた時に考えたんだ。買い物に行くしかないってことを。
どうせ父さんに行ってきてくれって言っても断るんだろう?
俺が行くよ。だから……金を貸してくれないか?」
不安な気持ちで胸がいっぱいになり、震える声でそう投げかける。
さらに数秒の沈黙。何を考えているんだろう。背中を一筋の冷汗が流れる。
「そうか、分かった。金を渡そう。
但し、ただでやる訳には行かない。
父さんが食べる分の食料を買ってくる代わりに、お釣り分だけお前にやろう。
おつかい代だ。
但し、そんなに甘い期待を持たない方がいいぞ。計算をしてぎりぎりになるようにお金は渡すからな。
だから、よく頭を使ってどうすれば生き延びられるか考えるんだな」
何という不条理な条件なんだろう。もし1000円もらっておつりが10円とかだったら何も買えないじゃないか。
「もし、父さんの分を買ってくる、という約束を反故にするようであれば契約は即終了、お前には今後一切金は渡さないからな」
さらに追い打ちをかけるような言葉が続く。




