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非日常への構え

よろしくお願いします

僕は目の前のお母さんを殴ろうとする男を見て呆然と立ち尽くす。


どうしよ、どうしよ、どうしよ、、何か、何かしなくちゃ!と僕は咄嗟に動き出す。


「や!やめて!!」


僕は気づけばそんな事を叫びながらお母さんにまたがる中年くらいの男に飛び掛かる。


男は僕の意外な行動に驚き一瞬振り上げる拳を止めて僕の方を見る。


僕は男のそのあまりにも生気を感じない目に驚くのだが飛び上がった僕の体はもう制御が効かず男に当たるのだった。


僕のそんな瞬発的な攻撃は見事男の肩にクリーンヒットする。


男は僕の体がぶつかる衝撃でお母さんの上から弾き飛ばされた。


僕は空中で身動き取れずお母さんの上に真上から落ちる。僕の体がお母さんにあたった時お母さんはぐぇ!と吐きそうな声をだす。


「いてて、あ!お母さんごめん、すぐ退くから」


お母さんは僕を睨むのだがそのお母さんの視線は優しさも感じられた。


そしてお母さんと僕はその場に立ち上がる。


それとほぼ同時に男も肩を擦りながら立ち上がる。


やっぱり体当たり程度じゃ気絶もしてくれないか、、僕はその光景に絶望する。


どうしよう。


「お母さん、大丈夫??」


僕は何もできることがないのでお母さんにそんな事を尋ねる。お母さんはそう聞かれるなりコクリと頷いた。


僕はひとまずお母さんが大丈夫であったと言う事を知り安堵する。


「お母さん、どうしよ、、、」


僕は気づけばそんな弱々しい本音をお母さんに聞いていた。


「どうしようもこうしようも戦うしかないでしょ、、」


お母さんは汗を垂らしながらそんなかっこいい事を言っている。


僕はなんて弱いやつなんだ、お母さんですら覚悟が決まっていると言うのに僕と言うやつは、、


「たしかに、、戦うしかないか、、」


僕はそう言って拳を構え男の方を向く。


やるしか、、ない!


床を蹴り出し男の方へと走り構えた拳を振り上げ男に攻撃を仕掛けようとする。


僕が走り出したと同時だろう、男は僕に向けて守りの構えをとる。


僕はその守りの構えを見て拳を当てるフェイントをし、回し蹴りを喰らわせようとするのだが、、


蹴り上げた足の遠心力に体が振り回されてバランスを崩しこけるのだった。


なんて、、なんて運動神経がない体なんだ。


僕はこけながらそんな事を考える。


そして僕が尻餅をついた時、お母さんが叫ぶ


「危ない!!」


僕はその声で上を見上げると、男の拳が降ってきていたのだ。


降っていたとは表現が悪い、そう現実降ってきていたのではなく僕の頭に向かって拳を振り下ろしてきていたのである。


「あ、、。」


こりゃ、、おわったな、、


死んだな、これ


そう思った時僕の頭に割れるような強い衝撃がかかった。


そして何だか気持ちいい気分になり、、夢を見ている感覚のようなものがジワジワと脳内を侵食してきた。


そして僕は頭がかち割れるような感覚と共に素早く目を開け、上半身を瞬発的に起こした。


「え??一体、ココはどこなんだ??」


目が覚めたら知らない場所に居た。


ありがとうございます

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