息子、まさかのリア充
うちの息子さん、なかなかの人タラシである。
…………いや、子供ってこんなものなのかなぁ?
うちの息子は『発達障がい』ではあるが、よくしゃべり、よく友達と遊んで楽しく過ごしている。
しかし、大きくなっていく息子にはだんだんと、親の知らない『子供の世界』が出来上がっていくようだ。
息子さんは学校終わりに『放課後デイサービス』に通っている。
十数人の子供たちがいるけど、ほとんどは男の子で、その中で女の子は二人だけだそうだ。
女の子はどちらも小学一年生で息子と同い年。
そのうちの一人の女の子のママさんと以前から友達なので、お互いに子供を連れてよくカラオケボックスでおしゃべりなどをしている。
ちなみに子供たちはカラオケの機械に夢中。
先日も、ボックスでお徳用ポテト食べながら話していた時に、こんなことを聞いた。
「うちの娘、もう一人の女の子とデイでよくケンカするらしくて……」
「ほうほう、女の子って小1でも難しいねぇ?」
「いやね、それがお宅の息子さんを取り合っているらしくて……」
「………………は?うちの息子を?」
どうやら、あっちの女の子がうちの息子のことを好きなんだそうで。
「それを知っているうちの娘が、幼馴染みだということで“マウント”をとりにいくからケンカになるみたいね」
「…………え?聞いたことない……」
先生が教えてくれる、うちの息子のデイでの様子は『○○くんと遊んでました!』とか『○○くんとじゃれてました!』など、男子同士のイチャイチャ報告(?)ばかりが聞こえてきます。
※基本的にうちの子は、友達との距離が近いそうです。
友達の娘さんは、うちの息子絡みの報告が多いらしく、その女の子との熾烈なバトルを常に繰り広げているそうだ。
まさか、うちの息子が両脇から女子に引っ張られることになろうとは……!!
幼馴染みの女の子
VS
お嬢様系のライバル(ママ談)
何だかうちの息子がラノベの主人公のようだ。
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余談。
その事を旦那に話したところ、
「えっ!? うちの息子さんがリア充!? そんなっ!!」
と、かなり驚き、ことあるごとに『リア充かぁ……』とため息をつく。
うちの旦那は『リア充』『セレブ』『パリピ』を心から憎く思う人種らしい。
どうやら、我が子が『リア充』であったことがショックで、受け入れ難い気分らしい。
男にとって『リア充』というのは、猿山のボスくらい重要なポジションなのかもしれない。
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さらにモテ。
「うちの娘、毎週日曜日になると息子さんに会いたい!と言ってくるんだよ」
「毎週…………本人たち、デイで週に三回は会ってるよね?」
みんな学校が違うから、そんなに長い時間じゃないけど平日はほぼ会っている。それでも足りないというのか!?
うん……これは切ない女心。さすがに毎週カラオケは無理だ。
「あ、たぶん、日曜日に会うと月曜日にライバルに自慢できるみたいだね」
「………………うそん」
『あたし、息子くんと日曜日も遊ぶもん!』
…………と、いうことなのだろうか?
そして、親同士が友達というのはかなりの“箔”になるようだ。
「そんな厳しい女の戦いがあるとは…………」
「女って、産まれた時から女なんだよね」
そんな女子たちのバトルの横で、本日も息子は『○○くんと仲良しです!』と、男子同士の報告しかこない。
息子に『友だち、誰が好き?』と聞いたら『○○くん!』と元気よく答えた。(※BLではない)
女たちの強敵は、必ずしも同じ女に非ず。
『○○くん』がかなりリードしてるぞ。
これは息子のモテ期なのか?
なんとなくモヤッとする。
※カラオケボックスでは、マスクや手洗い、消毒など、コ○ナ対策を徹底しております。
ちなみに息子にカラオケをさせると、何度も『かえる○がっしょう』を入れて歌っている。(最高点数は96点)
自分は音痴なのでほとんど歌わない。