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第九幕 反乱文鎮

「そういやさ〜、***の奴まだ見付からないらしいぜ。」

「マジで?もう死んでるんじゃねーの?」

「いや、それはねーだろ。だって***だぜ?。殺したって死なねーよ。」

「アハハ。たしかにー。なにせ***だもんな。あっ、そうだ***で思い出したけどこの前俺んちに警察が来てさー。んで・・・。」

「マジで?・・・なら・・・で・・・。」

「・・・に・・を・」

「・・き・・」

「・てさ・」

「・」

「」













■■■








沈黙が支配する執務室

自分、エーリカ、そして銀髪にーちゃんの三人の誰も喋らない。


誰も喋らない。


誰も喋らない。


誰も喋ら

「もう一回言ってくれますか?」


エーリカが沈黙に耐え切れずに銀髪にーちゃんに問い掛けた。


ワンモア!


「ああ、だからロッソ伯爵が反乱する気らしいぞ。」

うん、聞き間違えじゃなかったみたいだね。

チクショウ

まあ、とりあえず

「ハハハ、まさか〜。そんなハズないでしょ。冗談が上手いな〜近頃の侵入者さんは。」

否定してみた。

現実逃避ともいう。

「いや、残念ながら真実だぜ。なんでもロッソ伯爵の奴は領地で大量の武器や食料を集めているらしい。もっともこれは商人から聞いた話しだけどな。だが、次のは確実だ。なんたって直に俺に話しが来たからな。つーのもロッソ伯爵が傭兵やらごろつき連中を集めていて、俺にもその誘いがきた。ダメ押しの情報だが、ロッソ伯爵だけじゃなくその周辺の領主も同じことをしてるって話しだ。どうよ?これだけ条件が揃えば反乱するとわかるだろ。」


ええ、十分過ぎるほど理解できましたとも。


「そっ、そんな。」

ショックを隠しきれない様子のエーリカ。ヨロヨロと力なく後ずさりしていく。格好よくエーリカの肩を倒れないよう掴もうとしたけど残念ながら触れる前に机とぶつかってしまった。

行き場を失った自分の両手がちょっと悲しい。


「・・・やっぱり私には魔帝なんて無理だったんでしょうか。」


なんて、弱々しく呟くエーリカ。ただでさえ気弱なのに銀髪にーちゃんから伝えられたロッソ伯爵反乱疑惑がかなりの精神的ダメージになったらしい。

まあ、当然っちゃ当然だろうけどね。


さて、どうしよう?


うちひしがれてるエーリカを叱咤激励してロッソ伯爵を討伐するか?

それともエーリカを元気づけてロッソ伯爵が反乱出来ないように立派な魔帝に今からでも仕立て上げるようか?

いっそのことエーリカを見捨てて逃げ出そうか?


ハハハ、どれも達成困難っぽいね。自分としては逃げ出したいけど、まあ途中で行き倒れるのが目に見えるので却下。

エーリカを立派するのも到底間に合いそうもないから却下。

じゃあロッソ伯爵を討伐する?

ハハッ、それこそ不可能だろ、なんたって一般人と飾り姫だからね。

八方塞がり、死を待つばかりってな。


とか言ってられる状況でもないわけで。座して死ぬより打って出て華々しく散らん的な日本人らしい考え方を持って行動しないといけないわけで。


しゃーない何かしますか。なんでもいいからやってみますか。

自分には腕力も魔力も知力も無いけど。

口先だけならある。


舌先三寸口八丁


どうせ思い付きな人生だ。

後は野となれ山となれ。


「それじゃ、いっちょう軽〜〜く、ゆる〜〜く、ふざけて、くだけて、やりますか。」

「はい?」

「あん?」

おっと、独り言が漏れたか。エーリカと銀髪にーちゃんが怪訝そうに自分を見つめてくる。

そんなに見ないで恥ずかしい。みたいな

「え〜〜と、銀髪にーちゃんさん・・・呼びにくいなぁ、名前なんていうんですか?」

「・・・きひひ?、今それを聞くか普通。てか一応俺も我が身がかわいいんでね。言えるはずねーでしょ?」

「じゃあ、あだ名でも通り名でもいいですよ。なんかありますよね。」

「あ〜〜、ならシュルツと呼んでくれ。」

「わかりました。」

「ちょっ、ちょっとイッヒ!?いったい何を。」

「少し黙っててて下さいねエーリカさん。今なにかをどうにかするための何かしらをやりますから。」

「え?」

「ではシュルツさん。その文鎮のお釣分働いて欲しいんですけどいいですか?」

「あん?・・・別にいいぜ。」

「よかった。それじゃあ今からロッソ伯爵を反乱したことを



城下町、城内に蔓延させて下さい。



ちゃんと¨反乱する気¨じゃなくて¨反乱した¨と伝えて下さいね、」


「はっ?」

「あん?」

きょとんとする二人。

そんなにおかしいこと言ったかな自分?

「きは、きひひ、きひひひ、きひひひひひひひひひひひひひ。やっぱあんたは面白れーわ。いいぜ。やってやる。それでどうなるか知らねーけどやってやるよ。見てろよ、今日中にはバルケン城中のだれもがロッソ伯爵反乱と噂するようになるぜ。」

「それは頼もしい。ついでにそれが終わったら自分に会いに来てくれますか?もしかしたら他にも頼みたいことがあるかもしれないんで。」

「きひひひ、

了解です雇い主様。

きひひひ。」


シュタッと天井に消える銀髪にーちゃんもといシュルツにーちゃん。異世界にも忍者っているんだと場違いなことを思ってしまった。

「イっ、イッヒ。いったい何をする気なんですか。」

恐る恐るといった感じでたずねてくるエーリカ。ほんと、もっと堂々としてほしい。

「ああ、別に大したことじゃないですよ。ただ単純に自分とエーリカじゃあどうしたらいいのかわからないので他の方達にも考えてもらおうと思っただけです。城中に噂が広まれば左将軍のグナイゼナウ大公さんとかが解決してくれそうじゃないですか?」

「そっ、それなら今から直接聞きに行った方が早くて確実じゃないですか!。」

「それだと、自分では解決できないので助けて下さいと言ってるようなものじゃないですか。そんなの恥ずかしいですよ。それに自分達はまだロッソ伯爵が反乱したかどうか厳密にはわからないんですよ?もしロッソ伯爵が反乱しなかったら侵入者の言葉に騙された部下を信じれない魔帝と言われるじゃないですか。それも嫌ですからね。でも城中に広まった噂なら疑っても仕方ないことと片付けられますし、ちゃんとした確認作業は誰かやってくれますよ。」

人はこれを他力本願という。

自分らしいといえば、らしいかもしれないけどね。

「それじゃあ噂が広がるまで待ちますか。後のことは食事でもしながら考えましょう。」


「・・・は、はい。」

若干置いてきぼりを食らった表情のエーリカが頷くのを確認し、思考をリセットする。

つまり


まあ、いいや。






■■■




シュルツにーちゃんは実に仕事が速い。

翌日の朝。

つまり半日あまりで場内ほぼ全ての人がロッソ伯爵反乱の噂を知っていた。

メイドのチェルシーさんの話しだど城下町にも噂は伝わっているらしい。

いったいシュルツにーちゃんはどんな術を使ったんだろうね。まあ、そんなことは置いといて。

今はのんびりエーリカと朝食中。

ただし、のんびりしているのは自分だけでエーリカはずいぶんと焦燥している様子。食事を運んできたチェルシーさんも心配していた。

気持ちはわかるけどココはしっかりして欲しい。

今日は天下別れの関ヶ原。病人のような顔じゃあ部下はついてこないですよ?


「・・・イッヒ。・・・本当に大丈夫なんでしょうか?」


っと、気弱に言われてもなぁ。

自分の方が聞きたいぐらいだし。


「大丈夫ですよ。昨日のうちに場内にはロッソ伯爵反乱の噂が広まっているみたいですからグナイゼナイ大公やドーラさん達が真実かどうか徹底的に調査してるはずです。速ければ今日中にも緊急の会議を開くように言ってくるんじゃないですか。」

だから適当に励ましとく。励ましになっているかどうかは怪しいけれども言っとく。

どれぐらいしかする事無いしね。

「・・・でも、それでは結局他人任せでしかないですよね?。それでは誰も私に従ってくれないと思うですけれども。」

「その辺は”策”があるから大丈夫です。まあ巨大なドロ船に乗ったつもりで安心してください。」

「・・・はい。」

そこは”はい”じゃなくて”ドロ船だと安心できません。”とツッコミが欲しかった。

まあ、いいや。

腹が減っては戦はできぬ。とりあえず飯を食おう。


っと、


「魔帝閣下ぁぁぁぁ!!」


ズドンとかスガンといった効果音付きで突然扉が開いた。

ギクッとかビクッといった効果音付きで固まる自分とエーリカ。

「緊急事態ですぞ!!急ぎ会議を開き対策を考えませんと!。」

こっちが食事中なのをお構い無しにズカズカ部屋に入ってきたのはダンディな大男。

グナイゼナウ大公、その人だった。


自分の予想より速くてビックリだ。


つーか速過ぎる。


「いっ、いったいどうされたのですかグナイゼナウ殿。」

若干押され気味ながらもエーリカがやってきたわけを訪ねる。

まあ、だいたい予想はついてるんだけどね。

「どうしたもなにも!あのロッソの大馬鹿が反旗を翻しましたぞ!!」

ほらね。

「おっ、おお落ち着いてて下さささい。」

いや、あんたは先に知ってるんだからもっと落ち着けや。

『どど、どうしましょょう!?』

『会議、開けばいいんじゃないですか?』

念話で聞かれたので念話で答えといた。

むむ〜と、うなるエーリカにグナイゼナウ大公さんが詰め寄る。

「閣下っ!悩んでいる場合ではありませんぞっ。」

うう〜と、後ずさるエーリカにグナイゼナウ大公さんが更にせまる。

「閣下ぁぁぁっ!!」


「・・・わかり・・ました。」


微かに絞りだしたように言うエーリカ。それに満足したのかグナイゼナウ大公さんは勢いのあまり掴んでいた机から手を放すと、では準備してお待ちしております、と、ダンッダンッと足音を鳴らして去っていった。


バタンッ!


扉が閉まると同時に、ふぅ〜〜〜。と、二人分の溜め息が部屋に小さく響く。

ほんと、嵐のような人だった。前に会議で見たときはもっと落ち着いた性格だと思ったんだけど。・・・いや、普通にロッソ伯爵と口喧嘩してたな、ならあれが素なのか。うーん、まあ、なんとかなるだろ。

「・・・どうしましょう。」

エーリカが自分を見つめて言ってくる。

どうするもこうするも会議に向けて心の準備をするしかないでしょう。

それとも失楽園よろしく二人でどこかに逃げますか?ハハッ、選択肢なんてあってないようなものなのに悩んだって意味が無いでしょう? 

「大丈夫ですよ。何度も言いますけど安心してください。自分に任せてくださいよ。」

だから、自分は席を立つ。考えるのは時間の無駄だから苦悩しない。

「イ、イッヒ。どこに行かれるのですか?」

「少し準備をしに。・・・ああ、自分の部屋にいますので会議が始まりそうになったら誰かに頼んで呼んでください。」


そう言い放ち扉を開ける。準備?、と、疑問符を頭上に掲げるエーリカに背を向けたまま自分は部屋を後にした。


パタン


「「!?」」


廊下に出た瞬間にネコミミと鉢合わせした。

失礼、ミケさんとご対面した。

空の台車を押しているからおそらく食器を回収しにきたんだろうね。いつものように高貴で高潔で高尚なネコミミで先程の疲れを癒しつつ軽く挨拶をする。

「どうも。」

「・・・・・・」

軽すぎたか?

「どうも、ミケさん。」

「シュレデインガーです。ああ、つかぬことお伺いいたしますがエーリカ様はもうお食事を済ませておりますでしょうか?」

「まだですよ。そうだミケさん。少し尋ねたいことがあるんですがいいですか?」

「シュレデインガーです。私に答えられる範囲であれば別に構いませんが。いったいなんでしょうか?」

「ありがとうございますミケさん。まあ、ちょっとした疑問、確認なんですけれども、エーリカさん・・・魔帝閣下は子供のころ、誰かに嫌われたりしていましたか?」

「エーリカ様が誰かに嫌われるような御方ではありません。それは幼少から現在にいたるまで決して代わりません。それが何かしましたでしょうか?あとシュレデインガーです。」胸を張って、しっぽをピンと伸ばして、ネコミミを真っ直ぐ突き上げて宣言するミケさん。

その素晴らしい姿に一瞬意識を失いそうになる。

冗談ですよ?

まあ、気休めとはいえ確認できたからいいか。

「ありがとうございますミケさん。参考になりました。それじゃあまた。」

頭上に疑問符を浮かべたミケさんに別れを告げて自室に入る。

扉が閉まる瞬間に、シュレデインガーです。と、聞こえた気がした。


バタン


さて、それじゃあやりますか。まあ、“策”と呼べるほどじゃないけどね。あえていえば”小細工“ってとこでしょうかね。

机の引き出しから紙を三枚取り出す。ついでに領主が書かれた魔帝国の地図を広げ、馴れない羽ペンを使って文字を書く。

いや〜、なんでか知らないけどこの世界の文字が書けるんだよね。ナイスご都合主義。

あ〜くそっ、インクが滲んで書きにくいなぁもう。


そんなこんなで終了 

書き上がったのは三枚の指令書、いや、そんな大したものじゃないからせいぜい手紙ってとこかな。

うん、不安だ。

所詮思いつきだからなぁ。いや、でもこれは歴史を変える偉大な便箋になるはず。

ああ、でも失敗したら恥ずかしいなぁ。むしろ恥ずかしいで済めばいいなぁ。

止めよっかなぁ。

でも、もったいないしなぁ。

でも、恐いしなぁ。

でも、せっかく書いたしなぁ。

ああ、でも

「なにやってんだいイッヒの旦那?」

・・・ 

・・・・・・

・・・・・・・・・


あ〜〜、見られた? 

悩むあまり、くねくねなよなよしてたの見られた?

うっそ!?

やべぇー。超恥ずかしい。

まあ、いいや。

まあ、あまりよくないが。忘れよう。

というわけで、自分の後ろに銀髪にーちゃんことシュルツさんが立っていた。

振り返って顔を見ると、驚きと呆れ、多少の哀れみが混ざった表情をしていた。

やめて、そんな風に自分を見ないで。


「あ〜〜、え〜〜っと。その、なんだ。・・・言われた通りロッソ伯爵が反乱したことを広めといたぜ。」

場を取り繕うよいなシュルツさんの報告。


「そそそうですか。それはごご御苦労様でです。」

動揺しまくりの自分。

「・・・」

「・・・」

「・・・」

「・・・」

「・・・」

「・・・」


気まずい沈黙が二人の間に流れる。

なるほど、これが穴があったら入りたい気持ちか。

まあ、これじゃあ話しが進まないので、ゴホンとわざとらしい咳をして、一旦空気を替える。


「え〜〜、まずは噂の件は御苦労様です。おかげでうまくいきそうです。さて、報告に来てもらってなんですけどもう一つ二つ仕事をお願いしたいんですけどいいですかね?」

「あ〜〜ん?まあ、ものによるなぁ。」

「一つ目は簡単ですよ。この二通の手紙をそれぞれの宛名に届けてくれるだけの単純作業です。」

「きひひひ、ずいぶん楽だなぁ。いいぜ、やってやる。んで、二つ目はなんだい?」

「二つ目はこっちの紙ニ書いてます。」

「あん?今は内容を教えてくれねーのか?」

「シュルツさんだってあの時、情報の内容を教えてくれなかったじゃないですか。」

「きひひひ、やっぱあんたは一筋縄じゃいかねーなー。きひひ、いいぜ。やってやろーじゃねーの。暗殺だろーがなんだろーが受けてやるよ。」

きひひひ、と笑いながら自信満々に言うシュルツさん。まるで危険な仕事ほど楽しくて仕方ないと言わんばかりだ。

「それは頼もしい。ではお願いしますよ。」

そう言って三枚の手紙をシュルツさんに渡す。

だけれど、

シュルツさんは受け取ってくれない。

なんで?

頭上に疑問符を浮かべること数秒。

きひひひ、と笑いながらシュルツさんは、両手を広げて前屈みになり自分に言う。

「オイオイ。イッヒの旦那よぉ。一つ大事なことを忘れてねーかい?俺とあんたを繋ぐ取っても大事なことをよぉ?」

なんだっけ? 

「愛?」

「違う!!」

だろうね。

「金だよ、金。この仕事の報酬をまだ決めてないだろう?」

ああ、そういう事か。しかし困った。未だにこの世界の貨幣価値、単価が今一わからない。

つーか、元の世界でも闇の仕事の相場なんてわからないんだけどね。


「そうですね。うーん、そうだ。前回は自分が報酬を決めましたので、今回は逆にシュルツさんが決めて下さい。それなら文句ないでしょう?」

「きひひひ、いいぜ。文句なんかねーよ。そうだな、なら30000G・・・いや、50000Gでどうだ!?。」

シュルツさん的にはかなりふっかけたつもりなんだろう。どうよ払えるのか、と言わんばかりの態度を取っている。

だけれど残念。

「わかりました。50000Gですね。」

自分には意味が無い。

だって最終的に払うのは自分じゃないし。エーリカだし。つーか国庫だし。

「きひひひ、軽いなーオイオっ!?」

だって自分の金じゃないからね。

まあ、とりあえず。

「前金です。」

と、手元にあった銀製の文鎮(持ち主不明・備品?)をシュルツさんに放り投げる。

「よっと。」

右手で文鎮を受け取るシュルツさん。いつの間にか左手には三枚の手紙を握っている。

いや、本当に何時の間に?

「きひひひ、今度は純銀か。あんた文鎮が好きなのか?まあ、金になるなら何でもいいけどな。きひひ、うっし。交渉成立だ。じゃーな、イッヒの旦那。またのご利用をお待ちしております。きひひひ。」


笑い声と共に天井に消えるシュルツさん。

なにがなんでも天井がいいらしい。

「こちらこそ。」

無機質な天井板にあいさつだけして、自分の小細工は終了。

後は知ったこっちゃない。ハハッ。

まあ、いいや。

さぁーて。さてさて。次に来るのは魑魅魍魎達の祭宴、会議という戦場ですか。はぁーやれやれ。やってらんね。本当になにしてるんだろうね自分は。

誰もいない部屋で一人呟く。

誰もいない部屋で一人笑う。




ちょっとだけ。ちょっとだけ現実逃避していいかな?

誰かがこの部屋のドアを叩くまで。

誰かが自分を会議に呼びに来るまで。

ちょっとだけ笑っていいかな?

いや、その、ファンタジーらしくするつもりだったんです。魔法とか書きたかったんです。本当です。いや、でも、その、はい。              すいませんでした。               次回もファンタジーらしさは無いかもしれません。 ごめんなさい。

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