第七幕 私事仕事
タイトルは、わたくしごとしごと。
逆から読むと、とごしとごしくたわ。
意味はありません。
プルルル♪プルルルッガチャ!
『もしもし***です。・・・はいそうですけど・・・あっ、どーもどーも部長さんですか。ええ、・・・はい・・・えっ??・・・行方不明?。・・・家には帰ってきてません。はい・・・いえ、特に何か言ってませんでしたけれども。・・・はい・・・警察には連絡は・・はい・はい・・・御迷惑をおかけします。見付かったらすぐに会社に連絡をしますので・・・はい。すいません、・・・はい・・よろしくお願いします。それでは・・』
プツッ!
ツーーツーー。
ツー・ツー
ツー・ツー
ツー・ツー
ツー・ツー
ツー・ツー
ツー・ツー
■■■
「おはようございます。」
知らない天井を寝呆け眼で眺めながら、誰に言うわけでもなく呟いてみる。
視線の先には、昨晩銀髪にーちゃんが出入りした天井板がある。
夢だったんじゃねーの?
あんまりにも眠かったので朧気な記憶しかない。
現実を疑うね。
「夢オチを期待します。」
心の声が思わず出ちゃったよ。朝から欝だ。
そんな感じに沈んだ気持ちに鞭打ってベットから這い出る。目覚ましなしでよく起きれたなー自分、なんて思いつつヨタヨタと壁まで歩いて窓を力一杯開ける。
現実を疑うね。
太陽が三つもありやがる。目が覚めたよ。
ああ、チクショー。
知らない天井の段階で解っちゃいたけどさぁ。ここが異世界だと思うと泣けてくるね。チクショー。
さて、嫌になる状況確認を終えると着替えるためにクローゼットを開ける。
昨日の内に準備してくれたんだろう、ご丁寧にも黒や紺色のダーク系な服がそろっていた。
絶対にエーリカの仕業だ。
なんて思いながらも着々と着替える自分。
しかしなんでサイズがピッタリなんだ?身体測定なんてしてないのに目視で寸法って分かるもんなんだろうか?あれ、そういえば髪の毛が黒だと異世界人だとバレるんだよな。てことは抜け毛からバレることもあるのか?いっそスキンヘッドにするか、いや、さすがにそこまでする勇気は無いや。
まあ、いいや。
すんごく、どうでもいいや。
仕上げにトンガリ帽子兜を被りながら無意味な思考を中断する。
着慣れない服を身に纏ったら鏡で髪や耳がはみ出てないかをチェック。
「そんなに死んだ目で睨むなよ。」
鏡に写るヘンテコな帽子を被って似合わない服を着た人間に投げ掛ける。
まあ、自分以外の何者でもないんだけどね。
「はぁ〜。」
朝からため息が出てしょうがない。
これ以上は、鏡に写る人間の表情を見る気にはならなかった。
てなわけで、陰鬱な朝の儀式(着替え)を無事に終えると、自室を出て朝食をGETするためにエーリカの部屋にダラダラと向う自分。廊下ですれ違う人(?)達の視線を感じながらチェルシーさんかミケさんに案内を頼めばよかったな、と後悔をしつつ無駄に立派なドアをノックする。
「おはようございます魔帝閣下様。イッヒですが失礼してよろしいでしょうか。」
馴れない丁寧語なんて使ってみる。
すると間を置かずに返事が帰ってきた。
「どうぞ〜。」
この挨拶の段階で魔帝として自覚が足りないよな〜〜なんて考えつつガチャリを無駄に立派なドアをくぐって無駄に立派な部屋に入る。
「待ってましたよイッヒ♪」待たれてたよ。
これまた無駄に豪勢な食事が並べられたテーブルに座っているのは勿論、我らが魔帝閣下のエーリカ。今日も黒をメインとしたドレスを着、国のトップとは思えない朗らかな笑顔なんざ向けてくる。
黙ってりゃ美人なんだよな〜こいつ。
「さっ、早く座って食べましょうイッヒ♪」
寝起きとは思えないテンションではしゃぐエーリカ。よほど誰かと食事をするのが楽しみだったらしいね。
「それじゃあお言葉に甘えまして・・・いただきます。」
朝から胸焼けするような食事に辟易しつつもたった二人の朝食を開始した。
スプーンとフォークにも早く馴れないと。
■■■
さて、突然だが異世界に召喚された人間がする仕事といったらなんだろうか?
やっぱ王道といったら勇者として旅をするとかギルドやらでハンターなんて危険な職業を選ぶのがセオリーだろうね。一風変わってモンスターや亜人と平和に家事をするのもアリかもしれない。
「しかし・・・これはナシだろう。」
手元を眺めながらボソっと呟く。
そこには一枚の紙切れ、というか書類がある。それを目の前のデカイ机に座っているエーリカに渡す。エーリカはその書類を一通り目を通した後に判子を押す。それを再び受け取ると種類別に箱に入れる。
ただそれだけの作業。
「ホント・・・なにやってるんだろ自分。」
「なにか言いましたかイッヒ?」
おっと、聞こえてたか。
「いえいえ、なんでもないですよ。」
「?」
決まった事柄にひたすら許可を出す作業。
それが政治の場から外されたエーリカの仕事らしいね。その手伝い、てか紙切れを受け渡すだけが自分の仕事だったりする。
窓際社員の方がまだマシな仕事をしてるぞ。マジで。
でもまあ、
と、チラリと自分の脇を見てみる。
そこには山積みになった書類の束があったりする。
量だけは一杯あるんだよな〜。
コンコン
と、通算32枚目の書類をエーリカに手渡したところで、丁寧かつ良く響くノック音が無駄に立派なドアから聞こえてきた。
「失礼いたします。お茶をお持ちいたしました。」
この燐とした声は!?
「どうぞ〜。」
ガチャリとドアを開けて部屋に入ってきたのは、ティーセットを乗せたワゴンを押したネコミミだった。
失礼。ミケさんでした。
パタンと、静かにドアを閉めたミケさんは、無駄な動きなど一切無く機械的に、それでも優雅さと慎ましさを合わせた可憐な動きで自分とエーリカの前までやってきた。機能美とでも言えばいいんだろうか、¨萌え¨やら¨ツンデレ¨なんてものに頼った巷のメイドとは天と地の差だね。まあ、自分はそんなミケさんの洗練されたメイド的な動きよりも、ネコミミと尻尾に釘付けだったんだけど。
ピロリン♪
¨ネコミミの効果ー・イッヒはMPが30回復した。¨
冗談です。はい。
てなわけで、仕事を放っておいてティータイムと洒落こみました。
ちなみに本格的なティータイムは初めてだったりする。というか日本人でティータイムなんかする人は少ないと思う。なんて考えながら、カップが触れ合うカチャカチャという音をさせずにお茶を注ぐミケさんを眺めていたところいきなり
『なにを見てるんですか?』
どこからともなく声が、
しかも耳から鼓膜を介してではなく直接頭に響くように聞こえてきた。
『念話ですイッヒさん』
そういえばそんなテレパシーグッズを貰いましたっけ。忘れてました。
視線をミケさんからエーリカに移して自分も念話をしてみる。
『あ〜あ〜。只今マイクのテスト中、只今マイクのテスト中。よし。で、どうしましたかエーリカさん?』
『・・・その¨まいく¨ってなんですか?ではなくて、先程から何故ミケばかり見ているんですか。』
ちっ、なかなか鋭い。でも恥ずかしいから本当のことは言えないね。
『ああ、いや、ミーキャット族でしたっけ?。そのミケさんと同じ種族で使用人とか衛兵の方が居ないな〜と思いまして。』
『え?』
誤魔化すために言った言葉だけれども、実際に思っていた事だったりする。昨日1日過ごした中でミケさん以外のネコミミメイドが居なかったし、衛兵だって、ほとんど魔人族やらミノタウロスばかりでネコミミさんは居なかった。個人的にすごく気になる。
『それはミーキャット族の性質と言いますか性格のせいですね。基本的にはミーキャット族は自由主義なので集団行動は得意ではないんですよ。だから兵士や規律の厳しい仕事には滅多に就きませんから。』
『なるほど』
猫そのものなんだ。
『ならなんでミケさんは城に勤めているんですか?』
ピコピコ動くネコミミを横目に尋ねる。
『ミケと私は小さい頃からの幼なじみなんです。小さい頃はよく城を抜け出しては城下町でミケと遊んでいたんですよ私。』
懐かしいな〜と、思い出に浸るエーリカ。
なるほどね、と、納得する。だからエーリカのことを¨魔帝閣下¨じゃなくて¨エーリカ様¨と呼んでいたのか。かつての友人が今や魔帝となった、なら自分はメイドとなって影ながら友人を支えよう、というわけね。なかなか美しい友情じゃないか。
「どうぞ召し上がり下さい。」
と、ミニサイズになったエーリカとミケさんが仲良く遊んでいる想像を壊すように、ミケさんが自分に紅茶(?)を手渡してきた。
読心術でもあるんじゃねーか?
「どうも。」
とかなんとか、受け取りつつも考える。
あっ!美味しい。
エーリカが出してくれた紅茶(?)とは泥雲の差だね。
どうしたらこんなに美味しい紅茶をあそこまでマズくできるんだろう。謎だ。
ん?
なにやらミケさんの視線が厳しいんだが?
嗚呼そうか、自分とエーリカが念話で会話してたからか。そりゃあ二人で黙って見つめ合ってたら怪しいか。
「ミケが煎れてくれるお茶はいつもおいしいわね〜。」
エーリカ気付いてないし!?
だから飾り姫とか言われるんだよ。
うぉっ!さらにミケさんの視線がキツくなった。すいませんすいません。
「美味しかったわ。ありがとうミケ。」
なんてこと思っていたらもうエーリカは飲み終えたようだ。
「お褒めの言葉ありがとうございます。」
と、空になったカップを受け取るミケさん。
自分も、残りを急いで飲み干すと、空になったカップをミケさんに渡す。
「ご馳走様でしたミケさん。」
と、
「シュレディンガーです。」
カップを受け取りながらミケさんが言ってきた。
「はい?」
思わず聞き返してしまう自分。
「ミケ・シュレディンガーです。シュレディンガーとお呼び下さいませ。」
シュレディンガーですか、それがミケさんの名字らしいね。う〜ん、やっぱりいきなり名前で呼ぶのは馴れ馴れしかったか。シュレディンガーさん、シュレさん、シュガーさん・・・。
「わかりました。¨ミケさん¨。」
「・・・・・・」
うおっ!、こいつ言葉も理解できないのかっていう目だ。怖え〜〜。
こうなりゃこっちも意地だ。ずっと¨ミケさん¨って呼んでやる。
まっ、無駄な意地だけどね。
「ミケ、おかわりもらえるかしら?」
「かしこまりました。」
さすがはエーリカ、自分とミケさんの空気をガン無視ですか。そしてミケさん、何事も無かったかのようにおかわりを準備する姿はまさにプロのメイドってところです。
「自分にもおかわりもらえますか?ミケさん。」
「・・・かしこまりました。」
睨まれました♪
閑話休題して。
確実にミケさんから自分に対する好感度が下がったティータイムも終わりに近づいた頃、何気な〜くエーリカの碧眼をみて、ふと、昨晩現れた赤目の侵入者を思い出した。
「ああ、そういえば昨日の夜に例の侵入者に会いましたよ。」
結論から言おう。
言ったことを後悔した。
いや、だって、ねぇ?
言った瞬間に、ブファァーーとエーリカがお茶を勢い良く吹いてみろ。ビックリするぞ。
すかさず積み上がった書類を目にも止まらぬ速さで退避させたミケさん。あんたの反射神経はどうかしてる。
しかしお茶で良かった。もし、牛乳やコーヒーだったら大惨事だったね。
「ごほっ、ごほっ、かはっ!」
いや、大惨事になってる人ならいた。
苦しそ〜にむせているエーリカは気管にお茶が入ったのか涙を流しながら凄い表情になっている。
美人が台無しやら魔帝としての威厳以前に、女性としてアウトな惨状。見なかったことにしよう。それが優しさってやつだ。
「はっ、はっ、・・・ふぃーーー。」
ようやく落ち着いたエーリカ。ミケさんから手渡されたハンカチでズビィーーっと鼻を噛んだのも見なかったことにしようか。
「ふぅ・・・、失礼しました。それで、その話は本当なんですかイッヒ?」
「ええ、まあ別に殺されそうになったとか、脅されたとかいうわけでもなく、ただ単に軽く会話しただけですけどね。」
さすがにエーリカの寝室を教えたとは言えない。
「会話って・・・それでは侵入者の容姿を見たのですか?、種族は?目的は言ってませんでしたか?今ドコに居ますか?」
「え〜〜、見た目は銀髪で赤目の男でしたね。はっきりとは言えませんけど人間から魔人だと思いますよ。ああ、そうそう。よく喋る奴でして城の中の探索が仕事とか言ってましたね。今の居場所は流石にわからないですけど、今頃はとっくに場外に退散してるでしょうね。」
唖然とした表情というやつか、実におもしろい顔のエーリカに飄々と語る自分。
「・・・どうしてその場で衛兵を呼ばなかったのですか?、いえ・・・今からでも城下に警戒網を敷けば捕らえることが出来るかもしれません。ミケ!急いで衛兵に連絡を。」
「かしこ「あ〜それには及びません。」
ミケさんの台詞とエーリカの初めて見せる魔帝らしい発言を遮る。
だって昨晩”捕まえない”と約束しちゃったし。
「何故ですかイッヒ!」
だけど流石に本当のことは言えないよな〜。しゃ〜〜ない、
「え〜〜っと、昨晩会話した時にですね、”今度雇ってやるよ”と言って別れた訳でして。まあ、別に今回は誰か暗殺されたわけでもありませんし、この城の警備を潜り抜けて侵入する程の腕前なら仲間に引き込んだ方がお徳でしょう?」
「ですが、その侵入者の男は本当に信用できるのですか?」
信用ねぇ?なんとなくとは言えないよな〜。
「自分が殺されずに生きてる。それだけじゃあ信用できませんか?」
仕方ないからそれっぽく言って誤魔化そう。
「・・・・・・わかりました。ミケ、先程の話は無かったことにして下さい。」
「ついでに他言無用でお願いしますね。」
「・・・かしこまりました。」
渋々了承するミケさん。尋常じゃない目付きで自分を睨んでくることはスルーしよう。
「しかし、何故その侵入者は城の様子など探っていたのかしら?ただ調べるだけなら衛兵や使用人に金を掴ませたり酒の席で聞いた方が安全で安上がりだと思うんですけど。」
う〜〜〜ん、と頭を悩ませるエーリカ。魔帝としての片鱗が見えた先程から打って変わってずいぶんと可愛らしい仕草だ。
とか考えてる場合じゃないか。ふ〜ん、わざわざ銀髪兄ちゃんを使った理由ねぇ?
わかんね。
こういう時は第三者に聞こう。
「どう思います?ミケさん。」
お願いしますスーパーメイドさん。ネコミミパワーで解決できませんか?
「・・・・・・」
駄目でしたー。
無言というよりは無視ですねこりゃ。
まっ、仕方ないから真面目に考えますか。
「あ〜〜、侵入者がいるとわかったのは数日前なんですよね?」
「そうです。四日前には私のもとに報告がありました。」
四日前、つまり発見されてから少なくとも三日間は城に潜入していたわけか。複数犯?いや、それはないだろう。たかが様子見に何人も使わないだろうし、見付かる危険性も上がる。それこそ一人が発見された時点で全員撤収するだろうな。では発見された侵入者と銀髪にーちゃんは別人だったのか?それならつじつまが合う。
「エーリカさん、最初の発見情報では侵入者の姿とかはわかってなかったんですか?」
「え〜と、たしか銀髪の男性としか情報はなかったですね。」
なるほど、てことは最初に発見された侵入者と銀髪にーちゃんはおそらく同一人物の可能性が高いな。やっぱ単独犯か。
ん?おかしいぞ。
たしか銀髪にーちゃんは、自分に見つかったから口封じの為に姿を表したとかなんとか言っていたよな。
じゃあなんで最初に発見された時は口封じをしなかったんだ?まだその段階だと様子見が完了してなかったからか?いや、それこそ口封じをして時間を稼ぐはずだ。
まさかわざと発見されたとか。
いったい何故?、城の警戒体制が見たかったからか?あんまりにも危険過ぎるだろそれは。
ん?わざと発見された!?そして去りぎわにまたわざと発見される。
つまり、侵入者が最低三日間も城にいたのぬ捕らえることが出来なかったことをアピールしてのか。
そうなると当然責任問題になるよな。
普通なら衛兵の長とか城の警備を担当してる者に責任がいくわけだ。ただ、三日間も侵入されたわけだから現場サイドより上、ようは将軍やら城主に責任問題がいくこともあるわけだ。んで、この城の城主はエーリカと。つまりエーリカの危機管理能力が問われるわけだ。様子見を命じて置きながら本当の狙いはエーリカの権威を更に落とすこと、例え銀髪にーちゃんが捕まっても暗殺狙いではないから深くは探られない、ただの盗賊として処理されれば御の字か。なかなか芸が細かい。う〜〜ん、仮説だけどいい線いってると思うな。自分ながらなかなかの名推理だね。
「なにかわかりましたかイッヒ。」
「いえ、ぜんぜん。」
けど言わない。だってハズレてたら恥ずかしいし。それに、自分達が銀髪にーちゃんのことを発表しなけりゃ自分の仮説が正しければ侵入者が三日間も居たとは誰もわからない。もし、他に侵入者に会ったと言う輩がいたら、そいつが銀髪にーちゃんをけしかけた犯人の可能性が高い。
まっ、あくまで銀髪にーちゃんの言葉を信じた上での仮説だけどね。
「まっ、いいんじゃないですか、自分達が誰にも言わないでいれば下手な騒ぎは起きないでしょうし。それに、今あーだこーだ考えたって結論なんか出ませんよきっと。」
最終的には投げ出すことにしました。なんかこっちの世界に来てからコレばっかだな自分。
「ずいぶんと休憩も長引きましたし仕事に戻りましょうか。」
そう言って書類をエーリカの目の前に置く自分。これでこの話は終わりですと意思表示的な意味合いの行動だ。
「・・・もう一杯だけお茶を飲んでからにしませんかイッヒ?」
こんなことを言ってくるエーリカもある意味大物かも知れない。もしくは自分と同じで考えるのが億劫なだけかも。
「了解です。そういうわけでミケさん、もう一杯貰えますか。」
はぁ、と、エーリカにバレないように軽く溜め息をつきながら、ミケさんにお茶をお願いする。「かしこまりました」と、相変わらずパーフェクトな動きのネコミミ、失礼、ミケさんを見ながら少しだけ考えてみる。
結局、黒幕は誰なんだろう?
けどまあ、そんなのは自分が悩んだってわかるわけが無いし、意味も無い。
探偵なんてガラじゃないからね。
自分はあくまで一般人。通行人Dが役どころ。たとえ召喚されようが迷い込もうがそれは変わらない。だって特殊能力の一つも発現してないし、する気も無い。
「ふぅ、やっぱりミケのいれたお茶はおいしいわね。」
のほほんと茶なんざ飲んでる魔帝閣下を見てるとその思いはさらに強くなる。
さて、なにはともかく仕事を再開しますか。
考えてみればこれ程楽な仕事なんて無いからね。
「あっ、自分にも一杯お茶をください。」
その前に、まずは一服。
だってミケさんのいれたお茶は本当においしいだもん。
そういえば、銀髪にーちゃんが最後に言っていた
「デカイことが起きる。」
ていうのを伝えるのを忘れたな。
まあ、いいや。
なるようになるさ。
主人公としてどうよ?っていう仕事内容ですねこいつ(イッヒ)。滅茶苦茶楽そうです。うらやましい。
とかまあそれは置いといて。
まずはこの場をお借りしてお礼を。
ミケさんの名字、シュレディンガーを考えてくださった吉田眼鏡さん、ありがとう御座いました。
もし他のキャラの名前、もしくは名字を思いついた方がいましたら感想やコメントで教えて頂けたら幸いです。
別に採用されても送る景品等はありませんが。
よろしくお願いいたします。
余談ですが、主人公は心の中でエーリカを呼び捨てにしています。その癖、ミケのことをミケさんと、さん付けしてます。これはミケさんを主人公が呼び捨てにすると猫を呼んでいる感じがしてイメージに合わなかったため取った措置です。気が付けばヒロインよりメイドを気に入ってるようになってしまいましたが。
まあ、なるようになる・・・と、いいなあ。
それでは、閲覧ありがとう御座いました。
まだまだ続きます。