文化停滞
大抵の危険天体は、人工惑星等の防衛システムで、事足りる。
しかし、たまに惑星クラスの巨大な天体の飛来がある。
こうなると、テラフォーミングユニットたる月が出向くしかない。
テラフォーミングユニットの構造の大半は、自然天体に取り付き、自分の複製を作る為のシステムだ。
時間さえあれば、自分の百倍の質量でさえ喰い尽くす。
巨大な危険天体が飛来してくると、時間節約の為に惑星から離れて、危険天体の方へ出張が必要となる。
大きい分だけ、発見も早いので、対処の準備に時間がとれる。
だが、時間をかけた軌道の修正をしていかないと、惑星の方に重力異変による大きな損害が出る。
せっかく築き上げた惑星表面を滅茶苦茶には出来ない。
惑星を離れるのも、戻るのも時間をかける。
しかし、テラフォーミング惑星の場合、問題なのは惑星自体ではない。
知的生物をプラントして、創造主の事を認識していない場合、自分達の認識を越える存在が、いきなり出ると、パニックになる。
当然、自然天体と信じていた衛星が勝手に動き出したら、パニックになり、あらぬ妄想を抱きパニックになる事もあるだろう。
特に、物質文明に走り出すと、自分たちに認識や理解出来ない事象を否定する。
そのくせ、解明出来ない事は偶然や幻覚で済ます。
この点が、文化レベルを落として、創造主や神と言う上位者を意識させる必要性である。
勿論、連絡役としてのシャーマンも必要ではあるが。
この星では、創造主の写し身から告知を受ける代行者を、エデンとカナンに三名づつ置く予定にしている。
カナンでは、クイントやドナルドも知っているが、命令を受けるのは、あくまでステファン、ラーミァ、カナシスの三人だ。
今のところ、彼等は有効に行動している。
月に対する認識も正しい。
動かす時が来ても、大丈夫だろう。
あとは、暴走因子の排除を指示したり、彼等の手に負えない事を支援してやる。
この惑星改造は順調だ。
真の主の到来を除いては。




